

トランジスタは、Vbe=0.6Vで流れるものだと思っておりましたが、「ベース電流が十分大きいとき、正しくOnする。」
仕事でこのようなことを言われましたがこの意味がわかりません。今、考えている回路は、コレクタがプルアップされており、どうもコレクタ電流よりベース電流が大きいことがOnの条件と言われました。
ベース電流が今の条件で、トランジスタがOnするに十分であることを評価することが目的です。
回路で示すことができませんが、わかる方ご教授願います。
ソフトを中心に仕事をしておりますので、できるだけ詳しく教えていただけたらと思います。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
「ベース電流が今の条件で、トランジスタがOnするに十分であることを評価する」ために、先ず
(1)「ベース電圧とベース電流の関係」をご説明し、次いで
(2)ベース電流とトランジスタが十分にonする条件
をご説明します。
(なお、「コレクタ電流よりベース電流が大きいことがOnの条件」というのは誤りです)
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ …
(1)3ページの右上「ベース・エミッタ間電圧とベース電流」の図を見てください。
ベース電流が大きく変化しても、ベース電圧はほとんど変化しないことがわかります。
(これはバイポーラトランジスタの特性です)
従って、ベース電圧を目標にすることは意味がないことがわかります。
(2)その左側「コレクタ・エミッタ間電圧とコレクタ電流」の図を見てください。
1)例えばこのトランジスタで50mAの回路を完全にonさせたいとします。
完全にonというのはコレクタ・エミッタ間電圧が0Vになることですが、
トランジスタスイッチでは完全に0Vは不可能なので、0.1Vくらいを目標にすると、
ベース電流は0.5mAでは不足で(残留電圧約0.3V)、1mAくらい流さなければ
ならないことがわかります。
2)もし100mA流れる回路を完全にonしたい場合は、1mAでは不足で(残留電圧1.4V)、
ベース電流は6mAくらい流さなければならないことがわかります。
以上の関係はその下の「コレクタ電流ー直流電流増幅率」の関係からも検討できます。
1)コレクタ電流50mAでは直流電流増幅率は150くらいあります。
従ってベース電流Ibは、
Ib1=50mA/150=0.3mA
2)コレクタ電流100mAでは、
Ib2=100mA/70=1.4mA
となります。
「コレクタ・エミッタ間電圧とコレクタ電流」から読み取ったベース電流値と「コレクタ電流ー直流電流増幅率」から計算したベース電流値が大きく違ったのは、前者が十分な余裕をみたのに対し、後者はギリギリ設計をしたためです。
なお、100mAでは直流電流増幅率が下がり始めたため、大きなベース電流が必要になっていること、また温度によっても違うことにご留意ください。
(注 直流電流増幅率が大幅に低下したところで使うことは好ましくない←もう一回り大きいトランジスタに変えることが望ましい)
従って設計は直流電流増幅率で検討をつけてベース電流を設定しますが、実際には(ご質問のような)動作確認が必要になるわけです。
動作確認は、そのベース電流のとき、コレクタ・エミッタ間電圧が十分に低くなっていることで、ヨシとします。
(最初に申し上げましたように、このときベース電圧はあてになりません)
参考URL:http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ …
No.2
- 回答日時:
トランジスタの動作は、ベースに流れ込むベース電流に比例して、コレクタ電流(Ic=Ib*hFE)が流れます。
通常のhFEは70~300(トランジスタにより異なる)ベース電流は、Vbe=0.6V前後から流れ出しますが、電流がかなり増えてもベース電圧はそれほど上がりません(変化しません)。
トランジスタをスイッチングで使う場合、ベース電流を流す事(ベース電圧をハイにしベース抵抗でベース電流を制御)により、トランジスタのコレクタ電流を流します。
コレクタ電流が流れると、プルアップ抵抗の電圧ドロップで、コレクタ電圧(Vce)が0V近辺(0.2Vぐらい)に下がります。この状態をONといいます。
このON状態の時、コレクタ電圧が小さくなりますので、上記hFEの値が小さくなってきます。そのため、通常コレクタ電流の1/10程度のベース電流を流します。ベース電流が少ないとVceの電圧が少し高くなります。
No.1
- 回答日時:
バイポーラ・トランジスタは電流駆動型の素子ですので、ON/OFF動作で大切なのはベース電流の大きさであり、Vbeはベース電流が幅広く変化しても、ほぼ0.6V~0.7Vであり、Vbeを見ているだけでは、確かに充分ではありません。
ONにしたい時のベース電流Ibを計算してください。ON時のコレクタ電流Icに対して、Ib > Ic/hFE が必要です。hFEは通常50~150くらいでしょう。(スイッチ用の特別なものでは500くらいあるものもあります。お使いのトランジスタの定格を調べてください。)
「コレクタ電流よりベース電流が大きいことがONの条件」というのは何かの聞き間違いではありませんか?
Ic/hFEの電流で制御できることが(エミッタ接地型)トランジスタ・スイッチを使うメリットなのですから。
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