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光についての疑問なのですが、
光の放射束エネルギーの【W】という単位と、
電気の電力の単位【W】の違いについて教えてください。
というのも、
発光効率をあらわす【lm/W】の意味は1Wあたりの光束だと思うの
ですが、これは比視強度をあらわす【lm/W】と同じなのでしょうか。

A 回答 (3件)

> 光の放射束エネルギーの【W】という単位と、電気の電力の単位【W】の違いについて教えてください。



同じ意味です。W(ワット)= J(ジュール)/s(秒)です。つまり、1秒間に1 J のエネルギーが出入りしている状態が 1W です。光も電気もエネルギーを持っているので、光なら1秒間に何個出ているかが決まればワット数も決まります。例えば、波長555nmの黄緑色の光(これは視感度が最も高い色でもあります)は、光子1個のエネルギーが E = h*c/λ = 3.59×10^(-19) J なので、1W の光出力とは、1秒間に1/3.59×10^(-19) = 2.79×10^19 個の光子を放出している光です[ h:プランク定数 = 6.62617×10^(-34) J・s、c:光速 = 2.99792458×10^8 m/s、λ:光の波長= 555×10^(-9) m ] 。

一方、電気エネルギーの 1W は、光の場合と違って、流れている電子の数で決まるわけではありません(ややこしいですが)。電子の数で決まるのは電流です。1秒間に1個の電子が流れているときの電流は 1.6×10^(-19) A(アンペア)です。1A の電流とは1秒間に1.6×10^19個の電子が電線内を流れている状態ですが、このような電流があるもの(ヒータとか発光素子など)を通っているうちに1Vボルトの電圧差ができたとき、1W の電力が消費されたといいます。消費されたというのは電源側の言い分ですが、ヒータとか発光素子などにとっては、1秒間に 1J の電気エネルギーをもらったというのと同じです。このように、電力のWと光のWは同じもので、1秒間に 1J のエネルギーの移動があるものを 1W と言います。

> 発光効率をあらわす【lm/W】の意味は1Wあたりの光束だと思うの
ですが、これは比視強度をあらわす【lm/W】と同じなのでしょうか。

lm/W の話の前に、 W/W という効率を説明させてください。これは1Wの電力を入れたときに何Wの光が出るかという効率です。この効率の上限はもちろん 1 です。1秒間に 1J のエネルギーしか入れていないのに、その間に 1J を超える光エネルギーが出るはずはありません(もし出たら永久機関ができる)。この効率のことをエネルギー変換効率と言いますが、実際の単位は W/W ではなく、1 を 100% としたパーセンテージで表わします(太陽電池の効率もこれです)。

lm/W という単位の W は投入電力です。lm は視感度を入れた明るさで、上で出てきた555nmの光が 1W の光出力の強度にあるとき、これを683 lm と決めたのが光束です。比視強度のグラフでは、この波長での感度を 1 とする場合もありますが、683 lm/W と表現する場合もあります。いずれにしても、波長が 555nm で 1W の光出力の光の光束は 683 lm に相当します。したがって、発光デバイス(電球やLED)の効率を lm/W で表わした場合、その上限は 683 lm/W です。これはエネルギー変換効率が 100% に対応していますので、どんな光源であっても、この効率は絶対に超えられません。これ以外の波長の光の比視強度は1より小さくなるので、エネルギー変換効率が 100% であっても、発光効率は 683 lm/W より小さくなります。
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照明工学に出てくる[W]には次の2つがあります。


(1)照明器具の入力電力
(2)放射束
つまり、照明器具を「電気エネルギーを光エネルギーに変換するプロセス」としたときの入力と出力のそれぞれの仕事率です。
発光効率(=ランプ効率)をあらわす[lm/W]の[W]は(1)です。
比視強度(=視感度)をあらわす[lm/W]の[W]は(2)です。
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ワットは仕事量の単位なので電気に限りません。

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