Ａ級戦犯合祀がなぜ靖国参拝反対になるのか？

この時期になると、いつも政治家などの靖国参拝を反対する人がいます。
戦争を美化するだとか、Ａ級戦犯が合祀されてるとかの理由ですが、Ａ級戦犯の合祀が何故反対の理由になるのでしょうか？

もちろん、作戦ミスや戦況判断の誤りもあり、全く悪くないとは思いませんが、そもそもＡ級戦犯とは、東京裁判で連合国側の理屈により決められたわけで、もし日本が更に多くの犠牲を出しても、アメリカに勝っていたなら、逆にトルーマンやマッカーサーが戦犯として処刑されていたと思います。

つまり、戦犯とは「負ければ賊軍」になるだけのことであり、戦争において良い・悪いは本来は誰にも決められないはずだと思います。

靖国参拝を反対する人は、連合国の理屈を盲信し、悪いと決められた人が合祀されてるから、反対なんでしょうか？
それとも、戦争に負けて、「当時の判断に誤りがあったから」とジャンケンの後出しのように、６０年後の現在を知った上で戦犯たちを非難しているのでしょうか？

No.1 回答者： j_nishiz 回答日時： 2007/08/18 16:52

靖国の問題って本当に複雑です。

全部書くと、一冊簡単に本ができます。

ざっとですが、
１．Ａ級戦犯を許さない。
東京裁判が不条理なのはご指摘の通りです。
しかし、日本は東京裁判の結果を受け入れるとした、サンフランシスコ講和条約に調印しています。
だから、政府は戦犯を擁護できません。
また、中国との国交回復に当たっても、日中戦争において「日本国民に罪はなく戦犯だけが悪い」
というフィクションに基づいた論理を通しました。
これが後で禍根になります。

２．合祀は駄目
そもそも靖国は戦死者を祀る場所で、西郷隆盛も乃木希典も祀られていません。
これを一神官が独断で合祀してしまったわけです。
この件に関しては、昭和天皇も怒っていたようで、その後天皇家による参拝は途絶えてしまいました。
神道の神社のはずが、神道の総帥である天皇家からは嫌われた存在となってしまったのです。

３．靖国が全てではない
この時期には、靖国があの戦争の犠牲者の代表のように報道されます。
しかし勿論、靖国に参拝されている人以外に、悲惨な死を迎えた人は多くいます。
これは軍人にしてもそうです。戦地で病死した人は含まれていません。

靖国に反対、といってもいろんな立場の人が、いろんな意見を持って反対しているわけで、そう簡単では無いのです。

この回答へのお礼

ご回答有難うございます。

ここは議論する場ではないし、皆さんの考え方をお聞きするだけなので、私の意見を述べるつもりはありませんが、ご回答でわからない点は、

>政府は戦犯を擁護できません。

それなら、岸信介や読売巨人軍の正力オーナーもＡ級戦犯なのに、彼らの悪口はあまり聞きません。
なぜなのでしょう？

>そもそも靖国は戦死者を祀る場所で、西郷隆盛も乃木希典も祀られていません。

裁判は、戦後処理、言わば戦争の一環として行われたのですから、それで処刑されれば戦争に伴う死亡であり、戦死者と同じ扱しても良いと思いますが、ダメでしょうか？
また、南方では終戦の知らせが本土より遅く届くと思うのですが、知らせが届く前に終戦を知らずに、戦って死亡した人は、終戦後の死亡なので戦死者扱にはならず、靖国には祀られないのでしょうか？

>靖国が全てではない

このような考えの方は、靖国に参拝するなら、戦死者（民間も含め）全員に対して行うべきだと思うのでしょうか？全員に対してができないなら靖国へも行くなと？

反対する人の考えが、ますます理解できなくなりそうです。

お礼日時：2007/08/18 23:05