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法学部に在籍している者です。

大学受験の際、文学部歴史学科を希望しておりましたが、事情があって法学部の方に進学致しました。
しかし進路を考えた際に、やはり歴史の勉強がしたいと思い直し、文学部の大学院への進学を希望致しました。

現在4年生なのですが、3年生のときから文学部の教授にご指導していただいており、ゼミにも参加させていただいています。

しかし、お恥ずかしいのですが、未だ歴史学の勉強の仕方がつかめないでおります。
歴史の一般書、専門書を読むのですが、いろいろな情報がきちんと整理できていなかったり、過去の事象、研究を踏まえた上で、自分は何を考えればいいのか、ということがきちんと理解できていないように思います。

大学生としての当たり前のことができていないということなのかもしれないのですが、歴史学を専攻している方、そうでない方も、歴史学を学ぶ基本的な姿勢など、勉強についてのアドバイスをいただけないでしょうか。

よろしくお願い致します。

A 回答 (1件)

 わたしは歴史学専攻ではないですが、一応社会科学ではあり、広く学んでいるので、分かる範囲でお答えします。



 歴史学で業績を残すというのは、ある意味大変です。日本国内であれば、学生一人で何とかなりますが、海外のこととなるとどうしても教師につかざるをえません。

 しかし、どちらにせよ教師に依存せざるをえない事情もあります。それは歴史学の方法論の問題です。歴史学の深みというのは、その歴史の見方にあります。革命史として見る歴史と、社会史として見る歴史は、同じ場所でもまったく違う世界をつくりだします。そこが歴史学のおもしろみです。
 そして大きな違いは一国史的に見るのか、地域史的に見るのか、世界史に見るのか、ここのアプローチの違いで歴史はまったく変わります。たとえば日本を一国史でみるのか、世界の帝国主義戦争の動態と開国への圧力で見るのかでは歴史の描き方はまったくかわります。

 これは歴史学に限ったことではないとは思いますが、実はある程度、現場に出るということがキーになります。出てばかりでもダメですが、本ばかりでも実は歴史学の勉強の道は見えてきません。あまり興味も沸かないでしょう。歴史学は何といっても一次資料です。しかし学部時代はほとんどこれを扱うのは困難で、実質は二次資料、三次資料に頼ることになるでしょう。大学院はそうはいきませんが・・・

 とりあえず、日本を学んでいるのであれば、歴史学者の過去からの論争を眺めて見ることを勧めます。最も有名な網野善彦はかなり読み込んでおくべきです。日本の土着的農民像はこの網野歴史学によって完全に崩壊させられつつありますが、かなり有力な議論です。

 海外なら有名なのはアナール学派ですね。

 最終的には、幅を広げておいてどんどん狭めていくことです。広げすぎると迷い犬のようになりますが、狭めていくことがそこで必要となります。論文などになると、「フランス革命」とかいうテーマは絶対に失敗します。あまりに問題が大きすぎるからです。
 
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございます。
方法論についての分かりやすいご回答に感謝致します。

私は西洋中世史を勉強しており、テーマにしたいと思っているものは社会史的なものです。アナール学派(アリエス、ル・ゴフ)の研究に大きく関わるテーマです。

狭めるときにどうしても狭めきれず、色々手をつけがちな状態ですが、いろいろな文献を読んで、自分が何を主に書きたくて、それには最低限何が必要なのかをきちんと見極めていきたいと思います。

お礼日時:2007/09/09 02:44

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