No.3ベストアンサー
- 回答日時:
確かにそうであるかは分かりませんが。
鳥類は、高等動物です。爬虫類と哺乳類のあいだぐらいの位置にあります。知能もかなり高く、空を飛ぶ昆虫などと比べて、複雑な行動や判断ができます。
また昆虫類は節足動物で、元々体重は重くありませんし、小型です。
鳥類はケンタッキフライドチキンではありませんが、食べて美味しいかなりな量の筋肉があります。これはもっと小さな鳥でも同じで、その筋肉組織は哺乳類のものと相同です。
鳥類は本来、その身体の構成からすると空は飛べません。しかし、現実には飛んでいる訳です。
どうして飛べるかというと、体重を可能な限り軽くする工夫が身体の構造でなされているのです。例えば、鳥類の骨は独特のもので、なかがほんとんど中空で軽くできています。また、消化系も、食物を食べると、すぐ消化して排泄してしまいます。
体内に未消化物を残すと体重が重くなるからです。
これはどういうことかというと、鳥類の形態及び体重は、ものすごく微妙に調整されているということです。
翼を動かすための筋肉の大きさ・形態・重量も、設計に入っています。
幼鳥で、孵化後、数時間とか1,2日で飛べるようになるというのは、不可能ではないかも知れません。
鳥類は、生態系のなかの或る位置を種類に応じて占めています。この位置はかなり狭いものだと考えざるを得ません。幼鳥が飛べた場合、この生態位置に合わないことが起こります。するとどうなるかというと、幼鳥は生存できません。
鳥類は、5000とか1万の子を産んで、その0.1%が生き残ればよいという生殖はしていません。高等動物は一般にそうなのです。
雛が飛べると、死亡確実なので、飛べない雛の方が適応性が高いのです。
これは鳥類の体構造が特殊だという話と関係しているのです。雛の段階で飛べると、体重、形態、翼、浮揚力、飛翔、こう言った特性が、親鳥と相当に違ったものになるのです。シマウマの子供などの場合、親が、保護できます。生存状況が似ているからです。
しかし、雛鳥だと、親鳥と全然違う生存状況になり、親鳥が保護できません。また鳥類は、成鳥になっても孤独で、仲間を救うというようなことはできません。
雛鳥の段階で飛べると、まだ成長して、繁殖可能にもなっていないので、まずいのです。
もう一つの大きな理由は、鳥類は、先天的に飛行の技術を持っていないことです。トンボなどは、脱皮するとすぐ自由自在に飛びます。これは、飛行の行動様式が、先天的に決まっているということです。だから、トンボは網で、子供ででも捕まえることができるのです。
しかし、鳥類は、飛行の方法や技術を、後天的に学習するのです。トンボの行動に比べ、鳥類の行動は遥かに複雑で、それは学習と調整によって獲得されるものです。
先に述べたように、雛鳥は、親鳥と同じ大きさ、同じ体構造になるまで、飛べないようになっているのです。
雛鳥の行動は、学習によって多く決まってくるのです。例えば、雛のあいだに親鳥が運ぶ餌をいかにうまく受け取るかという技術も、行動学習によるもので、餌の受け取り方が下手な雛は成長不足で、淘汰される可能性が高いです。
そしてこの行動学習が、後に飛べるようになった時、機敏な活動ができるかどうかの筋肉運動の調整学習(視覚・感覚・運動系連合調整)になっているのです。
雛が大きくなって最初に飛ぶときは、ぎこちなく、巧みに優雅に、巧妙に飛行するには、集中的な、しかも短時間の経験で学習して行く必要があるのです(飛ぶだけでなく、もっと色々な行動の学習が必要で、これは飛び出してからでは遅く、それ以前、雛の段階で学習するのです)。
学習のためには、小さいとは言え、脳の発達が必要ですし、生まれたばかりでは、脳はあまりに小さく未発達なのです。
No.5
- 回答日時:
自然の摂理…と言えばそれまでですが、でもそれ(生まれてすぐに飛べない)がベストだと選択した結果ではないでしょうか。
今の状況でも十分種を保存、繁殖できるので、それ以上安泰になったら、地球上鳥だらけになってしまうのでは?
鳥が全体的に絶滅に瀕しているわけではないので、現状でよいのでしょう。大人になってからでも『飛べる』ということだけでも、他の生物に対して大きなアドバンテージがあるのですから。
いろんな方からのお返事、どうもありがとうございました。実は投稿した私の妻が、投稿直後より体調不良のため入院し、御礼が遅くなってしまいました。現在ベットの上にいる妻に、皆様のお返事を伝えたところ、大変喜んでおりました。彼女はこのことが常々疑問だったようですが、皆様のお返事を読ませていただいて少しすっきりしたようです。妻は自分で御礼を書くことを考えていたようなのですが、退院するにはもう少し時間がかかりそうなため私が変わりにさせていただきました。お礼が遅れたこと、重ね重ねお詫び申し上げます。
No.4
- 回答日時:
産まれてすぐに、大人と同じ「ような」身体能力を身に付ける動物は実際は少ないのではないでしょうか?。
草食の哺乳類くらいしか私には思い付きませんが…。こちらの方が特殊な能力を身に付けていると理解すべきだと思うのですが…。
No.2
- 回答日時:
puciさん、こんにちは!
御存じのように、ヒナは成長のために多大なエネルギーを必要とします。
他方、飛ぶことも多大なエネルギーを消費するようです(参考URL)。
従って、ヒナの時代に飛べるようになると、大きくなることが出来ず、生殖も難しくなると考えられます。
ただし、お察しの通り、ヒナの時代は、危険から逃れるために、たまに飛ぶぐらいだったら良いかも知れませんね!
しかし、以下の2つの難点が考えられます。
(1)巣から離れてしまうと(巣は、通常、外敵の攻撃から比較的安全な場所にありますよね)、さらに危険がさらに増す。
(2)次の巣の候補や元の巣に戻るほどの飛ぶ技術が、ヒナの時代にはない(脳もまだ発達していない)。
以上より、ヒナの時代から翼を持つのは、合理的でないかも知れません。
ただし、おもしろいテーマですよねえ。生物は基本的に許す限り何でもありなので(汗)、いても、おかしくなかったかも。
例えば、ヒナが巣から脱出するたびに、親がくわえて元に戻せばよいだけですから(笑)。でも、そうなると、一匹しか育てられないかも。何羽のヒナがチリチリに散らばったら、親も制御出来ないし。。。
ではでは!
参考URL:http://forester.uf.a.u-tokyo.ac.jp/~ishiken/japa …
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