電子書籍の厳選無料作品が豊富!

「スピード感」という言葉は誰が使い始めたのでしょうか。

A 回答 (2件)

私が検索した限り、最も古いものは、


1977/10/25 日経産業新聞
「石倉金属は24日、高速道路や鉄道を走りながら、防音壁の外側を見ることができる金属製防音壁の開発に初めて成功したことを明らかにした。この防音壁を使えば、時速10k以上、速度を増すほど外景の透視性が高くなるという画期的なもので、ドライバーが圧迫感を受けたり、★スピード感★を鈍らせることもなく安全性の向上にも役立つという。」という記事でした。
ただ、データベース化される前のものも無数にあるでしょうから、正確なところは分かりません。

「スピード感」という言葉は、主に自動車関係や交通関係で用いられますが、政治・行政・経済政策関係でも用いられます。

1983/10/18 日本経済新聞
「回復に向かって滑走路を走り出した近畿の景況だが、いまひとつ★スピード感★に乏しい。輸出は好調を持続し、エレクトロニクス関連業種では設備投資計画の増額修正に動き出してはいるものの、内需が依然として盛り上がりに欠けるためだ。年末に向けても景気を大きく加速させる材料は見当たらず、離陸にはもうしばらく時間がかかりそうだ。」

これらの分野では、もっぱら「たとえ話」として用いられるのでしょうね。

ただ、「スピード感に乏しい」は表現としてはおかしくないと思いますが、よく政治・行政関係で用いられる「スピード感を持って対処」などは違和感を持ちます。

例えば福島県南相馬市の「南相馬市経営戦略プラン」策定趣旨にはこうあります。
「市を南北に貫く常磐自動車道(仙台延伸)の建設が進められており、国・県道など幹線道路を含む道路網整備に注力。これを基盤に、高速交通時代に対応する高付加価値産業のまちづくりを推進。これまで以上に市民生活の向上や地域経済の活性化を図るべく、★スピード感を持って★戦略的に施策を展開していくため、「南相馬市経営戦略プラン」を策定する。計画期間は07年度から09年度までの3年間。」

要するに「戦略的施策を早急に展開」といえばいいところを、「スピード感を持って」というのはいかがなものか、と思います。

なんだか、電車における「この電車は、5分ほどの遅れを持って運転しています」というアナウンスのような違和感を持ってしまいます。「遅れています」でいいやんけ!と思ってしまうのです。

ちなみに、国会質疑では、もっと古くから用いられています。

昭和32年4月19日 衆議院商工委員会において、政府委員である通商産業事務官の鈴木義雄重工業局長が、「競輪において先頭選手は風圧の影響で入賞の可能性が極めて低く不公平である」という指摘に対する答弁で用いています。

>ごもっともな御意見だと思います。実は先頭員固定競争というふうな問題でありますが、東大の理工学研究所の二メートル風洞におきます自転車の風圧に関する報告というようなものによりましても、先頭車は二番車の約二倍の風圧を受けるということが立証されておりまして、競争の先頭に立った者は高速による風圧を受けて勝利を得ることができない、先生がさっきおっしゃった通りのことになっております。そこで選手は発表合図をしましても先頭に出たがらず、競争不能になるおそれがありますので、条件不利にもかかわらず先頭に立った者に先頭賞というものを与えております。先頭車はゴール・ライン及びその反対側にあるバック・ラインを先頭で通過した者に一回につき千円ずつ与えておるものでございます。先頭に立つ者の車券も普通に発売されておるわけでございますので、たとえば九車立の場合九人の競争であるべきものが実際には八人で競争されておるということと同じような結果になります。そこでいろいろ問題がありますので、そのような競争方法を改めるために実は三十一年初頭から自転車の連合振興会、現在の連合会に命じまして、先頭員をあらかじめ発走前に決定して車券の対象から除外する競争方法ということを今研究さしております。今までに二回にわたって実地テストを行わせた結果、この新しい方法は従来の競争に比べて競争に★スピード感★が加わることと、先頭員を事前に決定して車券の対象から除外いたしますので、ファンに安心感を与える、競争の興味を増加するというような点の長所があるように認められております。従いましてこういうふうなことの研究をさらに進めて早急に結論を出したいというふうにわれわれ考えて、目下さらに研究を進めている段階にあるわけであります。

・これは、競走におけるスピードアップを図るという意味ですね。
自動車や交通関係の文字どおりの「スピード感」ではなく、たとえ話としての「スピード感」としては、昭和38年2月20日衆議院予算委員会第一分科会で、自衛隊の基地周辺の騒音問題について、政府ののらりくらりとした答弁にいら立つ、社会党の加藤清二議員が、質問中に用いています。

>そんな、しなければならぬことは初めからわかっているということ、去年の委員会でちゃんとそう答弁しているのだから、何年たったらやれるかということです。
 特に私は、事務当局には言いたいのだ。志賀さんは、なって日が浅いから、これはやむを得ぬとしても、それにしてからが、事務引き継ぎというものがあるはずだ。一体事務当局は、何年たつとやるのです。あなたの方の大臣は、地方へ演説に出られますと、今日ほど★スピード感★の必要なことはない、こういうことを言っておる。三年たつとできるのが★スピード感★ですか。今のお話によれば、去年早急にやると言っておいて、基本法はというたら、三十九年にしかできません、実施法はそれからでございます。前向きの姿勢とか言って、何年かかったら実施に移されるということですか。期限を聞きましょう。


結局、ご質問の「誰が使い始めたのか」ということは分かりませんでしたが、考えてみれば変な言い方ですよね。
    • good
    • 6
この回答へのお礼

ご丁寧な回答ありがとうございました。

お礼日時:2007/10/13 09:46

なかなか、回答が付きませんね (~_~)



そりゃ、そうです。

つまらないので、一応、考えてみます。

おそらく、日本人が速さというものに価値を感じ始めた時代に誰かが、使い始めたのでしょう。
ということは、高速道路や新幹線の建設の時期には、そういう価値観があったと思います。

先日、F1のあった富士スピードウエイが出来たのが、60年代初頭ですから、その頃の新聞を丹念に調べると、初出が判明するかも知れませんね。
その頃、かの『平凡パンチ』も創刊されていますから、そのあたりからトレースしてみるのもいいかもしれません。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!