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1.搾取というのは、労働力を1000円で買って、1300円のものを作り出し、その300円を企業が着服することをいうのでしょうか?
これが利潤でしょうか?

2.資本家と労働者は対立していますか? 労働者同士は対立していますか?

3.資本主義社会では、労働者同士は対立し、資本家とは嫌々ながら従っている関係ですか?

4.目覚めた労働者は、労働者同士力を合わせて、労働組合などを作って、資本家と交渉するのでしょうか?

A 回答 (2件)

>1.搾取というのは、労働力を1000円で買って、1300円のものを作り出し、その300円を企業が着服することをいうのでしょうか?


これが利潤でしょうか?

このレベルなら、搾取ではなく正当な利益でしょうね。
搾取と言われるのは、例えば先進国のメーカーが途上国で人員を雇ったとします。
先進国で労働者を雇うと1000円掛かるので、途上国の人を300円で働かせます。
そして、1300円で売って差し引き1000円の暴利を貪ります。
もちろん、単純化して書いてますので実際は原価計算や輸送コストなど厳密に計算しなければなりません。
しかし、自国内で作るよりも輸送コストがかかる海外で作った方が安く作れる、、、という事は労働者が正当な賃金で働かされていないという事は想像に難くないですね。
ただ、現地との物価の差もありますので、それも考慮しないといけませんが。


>2.資本家と労働者は対立していますか? 労働者同士は対立していますか?

資本主義の成長期である19世紀末から20世紀中頃までは、そういう見方もありました。
しかし、最近では単純な対立ではなくなってきているようです。
というのも、昔は会社=個人(資産家)のモノでしたが、徐々にその観念は薄れ、「会社=社会の共同財産(国営という意味ではない)」という考えが強まってきています。
つまり、企業するのは個人でも、利益を上げるウチに地域や社会に無くてはならないモノとなっていく。
当然、責任が生まれ(取引先に対する責任、社会に対する責任、従業員(労働者)に対する責任etc,,,)個人(資産家)が自由にどうこうできるもの出はなくなってきています。
また、経営者と従業員は持ちつ持たれつの関係であり、協力関係にあると言えます。
その反面、賃金や労働環境を巡って争うこともあります。
まぁ、ケースバイケースという感じでしょう。
労働者同士の争いが何を指すのか分かりませんが、労組同士が争うことはあるかもしれません。(労組=労働者では無い)

>3.資本主義社会では、労働者同士は対立し、資本家とは嫌々ながら従っている関係ですか?

先ほども書きましたが、経営者(資本家)と従業員(労働者)は持ちつ持たれつの関係です。
経営者は従業員に労働を依頼し、従業員はそれに見合った賃金を貰います。
労働力がなければ会社は立ち行かず、倒産してしまいます。
なので、労働力を資本で買うワケです。
従業員は労働力を売るワケですから、当然正当な賃金を要求できます。
しかし、不当に高い賃金を要求しては、会社の経営を圧迫し倒産しかねません。倒産すれば失業者です。
なので、会社が倒産しないように正当な取り分のみで満足しないといけません。
この妥結の上で会社は成り立っているのです。
つまり、持ちつ持たれつの関係であり、このバランスの上で成り立っています。
ただ、派遣労働など一部の労働者は不当に安い賃金で働かされている場合もあります。
その場合は、隷属関係になることもあるでしょう。


>4.目覚めた労働者は、労働者同士力を合わせて、労働組合などを作って、資本家と交渉するのでしょうか?

確かに、団体交渉を行って賃金の値上げを交渉したりします。
ただ、労働組合という組織になると、本来の目的(賃金や労働環境の向上)を忘れ、一種の思想集団となり、おおよそ労働者の待遇改善とは違う活動を行うこともあります。
また、経営者と労働組合員が癒着して問題を起こす事もあります。
こうしたネガティブなイメージがあり、日本では労働組合は衰退しつつあるようです。
しかし一方で、派遣労働者などの立場の弱い労働者が集まり、団体交渉した結果、賃上げに成功した例もあります。
労働組合も転換期に来ていると言えるでしょう。

このように「資本家VS労働者(資本家による労働者の搾取)」というのは、昔のイメージでしかありません。
むしろ、成熟した資本主義国では、資本家と労働者は依存関係にあると行っても過言ではないでしょう。

参考URL:http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s0 …
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1.について


300円は着服ではなく、正当な利潤です。300円を取らないと、この会社は先行投資が全くできず倒産します。
中産的生産者階級が貴族階級から権力を奪った近代社会では、人間は、蓄積資本を持つ階級(資本家)と労働力を持つ階級(労働者)とに分かれました。前近代的な経済の下では、個々人は自分で商品を生産し市場で交換/売買して、生活の資を手に入れます。生産手段は個々人の手の中にあり商品の生産/売買は個人対個人の対等な人間関係だったのですが、産業資本主義が発達し流通経済が拡大すると、生産者の顔が見えない商品を赤の他人が買う習慣が社会的に広がりました。経済が個人対個人の対等な人間関係から分離し、あたかも人間に対する自律的な自然現象のように振舞っているかのように、個人には見えてきます。自分が作った物を誰が買うのかわからないが、誰かが買うし、いつの間にか市場にはどこかの誰かが作った顔の見えない商品が並びます。労働者は生産手段から自由になり(分離され)、分離した生産手段は資本家の下に集中します。生産手段から分離された自由労働者は、生産手段を占有した資本家の下で、他人が立てた生産計画に従って商品を生産します。生産手段を持たない不安と職を失いたくないという切迫感に追い立てられた労働者は糊口をしのぐため必死に商品を生産します。しかし、労働者が作った商品を売るのは労働者自身ではなく、資本家です。資本家は、需給の変化を予測し厳密な原価計算をやり、商品を市場に計画的に供給しようとします。原価は労働原価も含み、労働者は工場の機械とまったく同じ帳簿上の立場に置かれます。つまり、自分で作った商品からも労働者は分離され、誰がいくらで売る(儲ける)のかも知らされぬままに、決まった給与で商品の大量生産に励むのです。このような社会経済的分離の結果として利益が労働者階級から資本家階級に移動するプロセスを、搾取といいます。
2.3.4.について
産業資本主義は非常に効率的な社会を作りますので、搾取の観点だけから否定はできません。貧富格差の拡大や環境問題が産業資本主義の影だとすれば、自由の普及は光だと思います。現代社会は、経済はもちろん、政治、宗教、科学・・・などなど無数の文化的側面から成っており、搾取を緩衝する手段をたくさん備えています。お金は税金や年金という形で社会の中を移動しますから、皆が金持ちになる必要はありませんし、搾取だけに気をとられて社会を否定する思い込みも無用です。
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