No.3ベストアンサー
- 回答日時:
>よろしければ、補足部分も踏まえて
>再度お答えいただけると幸いです。
ええ~☆じゃあ、これが最後でイイ?
>「リレーション」という言葉は
>こういう意味で使っているんですよ
ちょっとTTDNさんの意図されているであろう方向で
答える自信がないんですが
と、いうのもリレーションというう言葉の定義自体には
さほど重きを置いていない、もしくは
統一概念、統一用語ではない、と思うからです。
マーケティングにおいて「リレーション」と言うときは
大抵、マス・マーケティングと対峙させます。
所謂「リレーションシップ・マーケティング」です。
詳しくは「リレーションシップ・マーケティング」に
関する本などをお読み下さい。
もしくはIT化以降の流れでいうときは
CRM「カスタマー・リレーションシップ・マネージメント」ですが
いずれにせよ今の流行で言う「「カスタマー・リレーションシップ」とは
新規市場、新規顧客の創造の限界から来ているモノで
従来のマスマーケティング発想のように
新しい顧客との新たな関係を開拓すことを是とするよりも
今までの顧客との関係性を維持・強化しよう、という
発想の転換を推奨するものです。
リレーションの定義で困惑してしまうのは
例えばPRやIRというときのリレーションは
全く別のコンテクストだったりする訳です。
最後に、哲学の世界では
>関係とはどういったものと位置付けているのか
位置づけではなく、今はそれ自体が探求の主体だから
一言で片づけられるのであれば現代哲学は
解決してしまうのであって
それこそ記号論・構造論から脱構築を経由して
現代の問題として自力で考えるべきよ。
No.2
- 回答日時:
さっきマーケティングの質問で
答えてきました。
>昔の偉人で
じゃあ、私はヴィトゲンシュタイン
「動かぬものは、それ自体がはっきりと明瞭に
見て取られるがゆえに不動なのではなく
そのまわりあるものによって固定されているのだ」
-「確実性の問題」
20世紀以降の哲学って、それまでの存在の問題から
関係の問題へと移ったわけじゃない?
つまり、今?一番HOTで難しい問題なわけで、それを
>分かりやすく、 かつ納得してしまうワンフレーズ
ってのは厳しくないですが?
ただ、TTDNさんの場合は
>ある企業の戦略を考えていて
とあるわけで、つまりその企業のパラダイムの中で
>分かりやすく、 かつ納得してしまうワンフレーズ
を求めているんだと思うんですよ。
だとしたら、その企業のパラダイムって
一体何ですか?
ps.専門家をクリックしておきますが
私の専門はマーケティングの方です。
回答ありがとうございます。
やはり、マーケの専門の方だけあって、企業の構造とか、
枠組みによって、それが持つ関係についてのワンフレーズを
導くという考えはもっともだと思います。
きっと、それは事業のコンセプトとか、キャッチコピーだとか、
そういった何かの関係をつくるための核になるフレーズに
なるのでしょうね。
私の知りたかったところといいますのは、リレーションとか、
関係とか、いろいろいわれているのに、なんとなくぼんやりとした
概念しかないため、この戦略シートで使う「関係」ないし
「リレーション」という言葉は、こういう意味で使っているんですよ、
というコンセンサスを図るための、どちらかといえば普遍的・
便宜的な、前提としてのワンフレーズなのです。
「ことなるもの同士のつながり」とか。
そこで、マーケで実際に関係構築を研究されている方が、関係とは
どういったものと位置付けているのか、それとは別に哲学の世界では
どんなワードで語られているのかと、同じような質問を2つのカテゴリーに
投げかけてみたのです。
CUE009さんは、マーケを専門とされている方のようですので、もし
よろしければ、補足部分も踏まえて再度お答えいただけると幸いです。
No.1
- 回答日時:
おはようございます。
デンマークの思想家セーレン・キルケゴールがその著『死にいたる病』の冒頭でこんなことを書いています。
人間は精神である。しかし、精神とは何であるか?
精神とは自己である。しかし、自己とは何であるか?
自己とはひとつの関係、その関係それ自身に関係する
関係である。あるいは、その関係において、その関係
がそれ自身に関係するということ、そのことである。
自己とは関係そのものではなくして、関係がそれ自身
に関係するということなのである。(桝田啓三郎・訳)
はぁ? という感じでしょうか。私にもなにが言いたいのかサッパリわかりません。訳者の桝田さんの詳細な注を参照すると、「互いに関係する二つの関係項のあいだに成り立つ一定し固定した関係そのものではなく、その関係項の相互関係の仕方のそれ自身に対する関係の仕方に応じて関係そのものにいろいろな不均衡な状態が生じうるような、動的なはたらきとしての関係、これが『自己』であると言われているのである」と書いてあったりしますが、こちらもさっぱりです。ただ、そのあとに桝田さんも書いておられるとおり、どうやら「自己」というものは「一定し固定した関係」ではなく、「動的なはたらきとしての関係」であり、そのあり方は「一つではない」ということが言いたいようです。
…しかし、これだと「関係とは~だ!」というよりは「自己とは多用なる関係だ!」となってしまうし、たとえそれを逆にして「多用なる関係こそ自己だ!」と言ってみたところで、なにが言いたいのかわかりませんね。困った。
それなら、たとえば日本の有名な哲学者和辻哲郎の「あいだ」の概念を参照してみるという手もあります。私は和辻の本を読んだことがないので、講談社から出ている「現代思想を読む事典」から説明を抜いてみたいと思います。
和辻は元来「世の中」を意味していた「人間」と
いう言葉が今日ヨーロッパ語のman,Mensch
に相当して使われるようになったことに着目し、
「人間」とは文字通り人と人との間、すなわち「間柄」
という社会的あるいは対人的関係において成立する
概念だとした。しかも和辻はその間柄を静態的に
とらえるのではなく、あくまで人と人との間の
行為的連関としてとらえるべきだとした。(小林俊明)
あれ? 正しい理解かどうかわかりませんが、どこかキルケゴールと似たニュアンスの言葉がいくつか出ていますね。キルケゴールも「人間」というものを一定し、固定した存在とはとらえず、絶えず変化する関係に関係していく動的な関係としてとらえていましたが、和辻も、「人間」をそのもともとの意味から動態的な行為連関としての「間柄」ととらえています。ここから何か言えそうな気がしますが、ちょっと待ってください。今、ふと宮沢賢治の詩を思い出しました。
わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる幽霊の複合体)
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈は失はれ)
ご存知かと思いますが、『春と修羅』の序詞です。ちくま文庫版の全集から抜粋させて頂きました。実は私は、この詩にもキルケゴール、和辻と同じ匂いを感じるんです。「わたくし」とはキルケゴールの言う「自己」ですが、それをひとつの「現象」としてとらえ、しかもそれは「仮定」でしかなく、「有機」的に「交流」する「電燈の」ひとつの「青い照明」に過ぎない、と賢治は言うわけです。ここでも人間というものの関係性/動態勢が説かれ、代わりにその固定性/静態製は否定されています。
少々乱暴ですが、話を括ってしまいましょう。人間というものはそれ自体、まったく「実体」を持つ何かではなく、関係性のなかで動的に、その都度措定される有機的な存在なんだと思います。だからよく言われる「ほんとうの自分」とかそんな実体的、静態的なものはどこにもなくて、ただ関係性の中でのみ、それは生起する何かなのだと思われるのです。…とあたかも自分で考えたことのように書きましたが、これは哲学、社会学、心理学、精神医学、精神分析を含めた現代知の常識です。その辺を引っ繰り返してみれば、いろいろと面白い言葉に出会うことができるかも知れません。
で、前置きが長くなりましたがお薦めのワンフレーズは、上記の宮沢賢治の序詞です。特に「 風景やみんなといつしよに/せはしくせはしく明滅しながら/いかにもたしかにともりつづける/因果交流電燈の/ひとつの青い照明です」という部分です。
たぶんTTDNさんにご納得いただけるような回答は示しえていないと思います。これをヒントにして、何か素晴らしいワンフレーズと出会うことができればと考えます。ご健闘をお祈りしています。
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