アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

インフルエンザウイルスはどういうところに潜んでいるのでしょうか?

A 回答 (2件)

 A型の話になりますが、インフルエンザウイルスの自然宿主はカモなどの水禽類です。

A型インフルエンザウイルスは、現在H1~16までの16種類の亜型が確認されていますが、カモ類からはその全ての亜型が分離されています。

 インフルエンザウイルスはカモではほとんど病原性を示さず、従ってカモの体内ではたいして増えもせずに共存しています。
 カモは夏の間はシベリアに集結するので、そこでウイルスを交換し合っているのですが、冬になると南に飛来し、そこの鳥類にウイルスを感染させるわけです。
 それらはほとんどの場合、その野鳥の間で重度の病気を流行させたりという問題にはならないのですが、家畜として飼われている鶏に感染した場合は爆発的に増殖してしまいます。
 それは鶏という鳥がインフルエンザウイルスに対して感受性が強いことと、鶏が家畜として飼われているため密集度が高く、感染が効率的に拡大しやすいことが要因になります。
 で、H1~16までの亜型のうちH5とH7の2つの亜型は、鶏で感染を繰り返す内に特別強い病原性を獲得することが知られています。
 これが「高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)」と呼ばれるものになります。

 現在は、東南アジアとおそらく中国でHPAIが鶏の間で定着してしまっている状態になってしまっており、それを渡り鳥が世界中に運搬しているという困った自体になっています。

 鳥類の他にはヒト、豚、馬でインフルエンザが流行していますが、これらは元々は鳥から来たウイルスなのですが、現在ではその動物種に馴化したウイルスになっているので、鳥のインフルエンザが直接馬やヒトに感染することはありません。あくまでその動物種の間で回っているウイルスです。

 ただ、豚は少しばかり特殊な事情があり、この動物はヒト型と鳥型の両方のレセプターを持っているため、鳥のウイルスもヒトのウイルスも感染しやすい動物です。ただし、現在豚の間で流行しているインフルエンザウイルスは豚固有のもので、頻繁に鳥やヒトから豚にウイルスが行っているわけではありませんが。

 インフルエンザウイルスは、その遺伝子が8本に分かれているため(分節と言います)、ある個体に2種類のウイルスが同時に感染した場合、その体内で分節単位で遺伝子の組み換えが非常に容易に起きる、という特徴があります。これを「遺伝子再集合」とか「リアソータント」と呼びます。
 リアソータントはインフルエンザウイルスの他にも分節型の遺伝子を持つウイルス(ロタウイルスなど)では一般的に見られる現象です。

 豚は先ほど述べたように鳥型ヒト型の両方のレセプターを持つため、異なる由来のインフルエンザウイルスに同時感染し易く、「インフルエンザウイルスの遺伝子組み換え工場」となりやすいことになります。

 現在新型インフルエンザの発生が懸念されていますが、過去に人類は「新型インフルエンザの大流行」(パンデミック等と言います)を3回経験しています。20世紀初頭のスペイン風邪と20世紀半ばのアジア風邪、香港風邪がそれです。
 このうちアジア風邪は現在では消えてしまったようなのですが、スペイン風邪はソ連型として、香港風邪は香港型として、現在でもヒトの間で流行しています。ま、遺伝的にはもはや原型をほとんど留めていませんが。
 これらのパンデミックには、豚が重要な役割を果たした可能性が指摘されています。

 というわけで、インフルエンザウイルスの大きな動きとしてはこういうことになるわけです。

 では、現在ヒトの間で流行しているインフルエンザウイルスは、普段どこに潜んでいるのか、という点ですが、これは「ヒトの体内」です。

 インフルエンザに限らず、ウイルスは「生きた動物の細胞内」でしか増殖できない微生物で、かつ「増殖」以外の生命活動をしません。
 空気中や衣服などの環境中では、基本的に「死ぬ一方」なのです。
 それもノロウイルスなどは環境中でもかなり長い間"生きて"いますが、インフルエンザウイルスは数あるウイルスの中でも環境抵抗性は弱い方から数えた方が早いウイルスです。

 つまり、インフルエンザは夏の間でも小規模な流行は絶えずしているわけです。
 冬になると低温乾燥状態になるため、ウイルスの環境中での生存性がほんの少しだけ高くなることと、乾燥によりヒトの上部気道粘膜が荒れて「ウイルスに感染しやすい状態」になるため、流行の規模が大きくなる、というわけです。
    • good
    • 0

もともと、豚の鼻の粘膜にすんでいるものが、


渡り鳥(カモ?)に移り、日本にやってくる。
と聞いたことがあります。
人間での感染は、空気感染や飛沫感染が考えられます。

どこに潜んでいるか、という話ですので、
空気中、衣服や手など飛沫が接触したところ、
感染者ののど、場合によっては動物ののどなど
ということになります。

予防法としては、
ウイルスがたくさんいるようなところになるべく行かない。
手洗い、うがい、マスクをする。 加湿をする。
予防接種をする。
などが考えられます。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!