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高校生です。力学的エネルギー保存則が成立する条件について説明します。

以下、簡単な置換が思い浮かばないので私が悩んでいた問題の設定をそのまま書きます。
滑らかな傾斜45度の斜面上に、直角三角形の物体(Aとします)がその斜辺を斜面につけるようにして置かれています(つまり、上面が水平になっています)。
この上面に小物体(Bとします)をおきます。AとBの間もなめらかで、摩擦力が働きません。
固定をはずすと、Aは斜面上を滑り出します。BはA上を左へ滑ってゆきます。

以上の状況設定で、解説によると「AとBの系全体の力学的エネルギーが保存する」らしいです。
最初は特に疑問に思わなかったのですが、よくよく考えてみると疑問が湧いてきました。
斜面からAへの垂直抗力は、進行方向に垂直なので仕事をしない、というのはいいのですが。
AB間の垂直抗力(鉛直方向)は進行方向に垂直ではないので、仕事をする、かつ垂直抗力は非保存力なので力学的エネルギーは保存しない……のではないでしょうか?

内力だから関係ないのか?と最初は思ったのですが、
別の問題(こちらは詳細を省きます)で、系の内力で動摩擦力が働いている状況で、力学的エネルギーが保存していませんでした……。

「保存力のみが仕事をするときに力学的エネルギーが保存する」と思っていたのですが、内力の場合はどうなるのですか?
分かる方、回答をお願いしたいです。

A 回答 (3件)

modolさん こんにちは。



まず、本題に入る前に、Bには鉛直方向に重力とAからの垂直抗力しか受けていません(AB間に摩擦なし)から、初速度0の場合は鉛直方向にしか運動しません。今の設定では、Bははじめの位置から鉛直下向きに落ちていきます。

 この問題でA,Bあわせた力学的エネルギーが保存するのはなぜか問いですが、一般には内力のはたらき方の詳細をふまえなければ、エネルギー保存則が成り立つかどうかは分かりません。(この問題では成り立っています。)詳しく見るためには、A,Bそれぞれについてエネルギーの原理(運動エネルギーの変化量=なされた仕事の和)を適用し、その2式から内力のした仕事の項が打ち消されるときは、「運動エネルギーの変化量=外力がした仕事」となり、その外力が重力などの保存力ならば「力学的エネルギーが保存する」といえます。

 この問題では、AがBにおよぼす垂直抗力がする仕事とBがAにおよぼす垂直抗力がする仕事を正しく求めると符号が逆になります。(それぞれの垂直抗力の大きさをNとし、Bが真下に落ちた距離をhとすると、前者の仕事は-Nhであり、後者の仕事はN*(h/cos45)*cos45=Nhとなります。)したがって「力学的エネルギーが保存する」場合といえます。

 動摩擦力がはたらく場合について気にしておられますが、もしAB間に摩擦があるとすると、BはAに引きずられて行きますが、この場合AがBにおよぼす動摩擦力と,BがAにおよぼす動摩擦力のした仕事が大きさが異なり(符号は前者が正、後者が負)、今度は足しても0にはならず、負になります。(すなわち力学的エネルギーは減ります。)ここの計算は少々難しいかもしれませんが是非チャレンジしてみてください。

 ちなみに、保存力か非保存力かの違いは、その力の位置エネルギーが定義できるかによります。(「垂直抗力の位置エネルギー」というものは定義できません。)
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この回答へのお礼

詳しい解説ありがとうございます!
結局は内力だから全て云々、ということではなく、ケースによって個々に考えていかなければならないということですね。
悩んでいたことが分かってすっきりしました。

お礼日時:2008/01/26 18:54

主として、垂直抗力について記載します。



垂直抗力はA,Bそれぞれに大きさ同じで方向が逆です。
これが同じ距離を動きますからA、Bそれぞれに加算されるエネルギーの合計は「0」です。
即、保存される

「保存力のみが力学的エネルギー保存をする」、は何かの勘違いです。
一般的にエネルギー保存則は保存力以外の力でも成立するはずです。
保存しない例があったとすると、何か加わっている力を見落としているからだと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
なるほど、確かにそう考えるとエネルギーは保存されますね。動摩擦力などは互いに動く向きが逆(どちらの物体に対しても負の仕事をする)から保存しない、ということでしょうか。
>一般的にエネルギー保存則は保存力以外の力でも成立するはずです。
エネルギー保存則はすべての場合に成り立つが、力学的エネルギー保存則は成り立たない場合もあると思うのですが……。摩擦で熱になったりとか。

お礼日時:2008/01/26 12:27

左に動くという記述がいまいちよくわかりませんが、AとBの間に摩擦力がなければ、Bは左右には動きませんよ。

ただ、この場合Bにかかる重力FとするとAからの垂直効力Nのほうが小さいのでF-N=am(b)の加速度でBはAとともに斜面に対して下に加速します。Aは斜面にそってすべりますのでそれによりAはBに対して右?(斜面の方向)にずれます。

AB間の垂直抗力は仕事をする→仕事をしているのは重力で、垂直抗力の分だけ小さくなります。このばあい、垂直効力が”マイナスの仕事をした”ともたぶん言えなくはないですが。

垂直抗力は非保存力→たぶんこれが間違いです。垂直抗力が重力に逆らって仕事をすれば保存力じゃないなんてことはない。垂直抗力が仕事をしない場合が多いのであってもなくても関係ない場合が多いけど、今回の場合は保存力(ポテンシャルの変化=-垂直抗力)が成り立ってますよね。言葉に惑わされずに、現象をイメージすることも大切です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。左だの右だのという記述は図が無いので控えるべきでしたね……。(指摘にあったようにAから見た相対的な動きの話です)
>AB間の垂直抗力は仕事をする→仕事をしているのは重力で、垂直抗力の分だけ小さくなります。このばあい、垂直効力が”マイナスの仕事をした”ともたぶん言えなくはないですが。
AはBからの垂直抗力で、Bが無い場合よりもさらに加速するのでそのことを言ったつもりでした。同じことですけど。
垂直抗力は非保存力ではないというのは盲点でした……ですが、何故このケースで垂直抗力が保存力といえるのかよく分かりません。詳説願いたいです。

お礼日時:2008/01/26 12:25

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