まずあり得ない想定だと思いますが、思考実験として、万が一日本が外国軍隊に上陸侵攻された際、当該地域の民間人は避難させられることとなるでしょうが、避難せず侵略軍に投降することは法的に許されるのでしょうか?
なぜ投降するかといえば、民間人であっても自衛隊に協力行為をすれば、軍事行動と見做されて敵に攻撃されて命を落すかもしれない、だから投降、などの理由があります。刑法には外患援助の罪というのがあり、侵略軍に加担・軍事上の利益を与えれば罪に問われますが、単に投降する場合はどうなのか?
自国が侵略されてるのに個人が命を惜しむとは怪しからぬ、というような感情論は抜きで、思考実験として考えてみてください。
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
“思考実験”の前提として紛争当事者(自国及び外国軍隊)が現時点での各戦時国際法を厳守するとします(何でもありなら実験にならない)。
その場合、まず民間人は“投降”する権利を持ちません。
捕虜の待遇に関する千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ条約(第三条約)
第四条〔捕虜〕A この条約において捕虜とは、次の部類の一に属する者で敵の権力内に陥ったものをいう。
(1) 紛争当事国の軍隊の構成員及びその軍隊の一部をなす民兵隊又は義勇隊の構成員
(2) 紛争当事国に属するその他の民兵隊及び義勇隊の構成員
つまり“投降”するには“交戦資格”を有する必要があります。
“民間人”が“交戦資格をもたない非戦闘員”であれば
戦時における文民の保護に関する千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ条約(第四条約)
第二編 戦争の影響に対する住民の一般的保護
第十三条〔適用範囲〕 第二編の規定は、特に人種、国籍、宗教又は政治的意見による不利な差別をしないで、紛争当事国の住民全体に適用されるものとし、また、戦争によって生ずる苦痛を軽減することを目的とする。
により、被保護者となります。
また、
第四十八条〔送還〕 領域を占領された国の国籍を有しない被保護者は、第三十五条の規定に従うことを条件として、その領域を去る権利を行使することができる。これに関する決定は、同条に基いて占領国が定める手続に従って行わなければならない。
によって、“占領された国の国籍を有する”被保護者は“領域を去る”権利を持ちません。
従って、当事者の意思に関わらず被保護者となります。
“単に投降する場合はどうなのか?”については、まず“投降”することはできず、被保護者となるのは当人の意思ではない(つまり故意がない)ため犯罪行為ではありません(まぁ、被保護者が存在する状況で被占領国である日本の法令が施行されているとも思えませんが)。
また、被保護者は第五十一条〔志願、労働〕によって特定の条件が成立すれば労働が強制され得るので、この場合でも回避期待性が阻却されるため
第八十二条 (外患援助)は成立しないでしょう。
No.8
- 回答日時:
“願わくはこのような事態が現実のこととはならないことを。
”現在の国際社会では、“戦争”を行うことを無条件に禁止してはいません。
国際連合憲章
第42条 安全保障理事会は、第41条に定める措置では不充分であろうと認め、又は不充分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍または陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる。
よって安全保障理事会は戦争を行うことができ、
安全保障理事会は、第34条いかなる紛争についても、国際的摩擦に導き又は紛争を発生させる虞のあるいかなる事態についても、その紛争または事態の継続が国際の平和及び安全の維持を危うくする虞があるかどうかを決定するために調査することができる。
“平和及び安全の維持を危うくする虞”があるか否かを判断する独占的かつ絶対的権利を持っています。
つまり、安全保障理事会が“あいつは平和の敵だ”と決め付ければ、それだけで武力行使(つまり戦争)を行うことができます。
また、日本に関しては、
第53条
安全保障理事会は、...強制行動のために...地域的機関を利用する。但し...強制行動も、安全保障理事会の許可がなければ...地域的機関によってとられてはならない。もっとも、本条2に定める敵国のいずれかに対する...ものは、関係政府の要請に基いてこの機構がこの敵国による新たな侵略を防止する責任を負うときまで例外とする。
本条1で用いる敵国という語は、第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であった国に適用される。
よって、安全保障理事会の許可が無くても、日本に対して“強制行動”を行ってもよく、
第107条この憲章のいかなる規定も、第二次世界大戦中にこの憲章の署名国の敵であった国に関する行動でその行動について責任を有する政府がこの戦争の結果としてとり又は許可したものを無効にし、又は排除するものではない。
により、“第二次世界大戦の結果”さえ理由にすれば、同憲章を批准しているどの国でも、同憲章に縛られることなく“侵略”することができます。
但し、これらの“敵国条項”は1995年に削除が可決されていますが、条約改定の手順が進んでいないため、現在でも有効な条約(憲章)となっています。
よって、現在でも“ある国”が“他の国”に戦争を仕掛けることは可能です(テロとの戦争と言って、イラクやアフガニスタンに軍隊を送り込んでいます)し、“他の国”のなかには当然に日本も含まれています
No.7
- 回答日時:
日本を侵略すること自体が国際法を無視した違法行為故、侵略してきた軍隊がジュネーブ条約に沿って行動するとは思えません。
民間人には「投降」と言う言葉は使わないので、侵略してきた軍隊に命乞いをすることになるのでしょう。 侵略軍に組して、略奪を働いたり、日本軍と戦えば罪に問われますが、命乞いをして侵略軍の庇護下に入るだけなら罪に問われることはありません。この回答への補足
外国軍隊が日本に上陸侵攻してくるということ自体がまずあり得ない想定ですので、その上で、個人として「投降」できるのかという話なのです。
話をややこしくしないように敵味方とも捕虜虐待などはしない「紳士的な軍隊」というのが前提です。他国に侵略してくるのは紳士的ではないというのもまた別問題です。
No.5
- 回答日時:
過去の戦争の歴史をみると「投降した民間人が虐殺されたケース」ってのが山のように。
戦争状態になって「何時死ぬか判らない状況」になったら「ヤバいと感じたら、とりあえず殺しとく」のが生き残る唯一の方法。
なので、法がどうのこうの、可能かどうかって考えるのは無意味。
重要なのは「投降が罪に問われるかどうか?」とか「投降できるかどうか?」じゃなくて「投降した場合と投降しない場合で、生き残れる確率が高いのはどっちか?」って事。
なので戦場で「今、生き残れる確率が一番高いのは、敵に投降する事」って思ったなら、誰も咎めはしない。
同じように「今、生き残れる確率が一番高いのは、目の前に居る人間を殺す事。殺せなければ自分が殺される」って状態なら、例えそれが殺人罪になろうとも「殺す」しか道はない。
「殺すか殺されるか」って状況に、敵兵も民間人も区別は無い。
投降しようと両手を挙げた瞬間、相手に額を撃ち抜かれて即死したとしても文句は言えない。
もし相手が「今、生き残れる確率が一番高いのは、目の前に居る人間を殺す事。殺せなければ自分が殺される」って思ってたら、視界の端に両手を挙げた人間が映ったら、躊躇無く引き金を引くだろうから。
てゆか「戦場に法なんか適用されない」んだから、法的にどうこうなんて、議論するだけ無駄。
No.4
- 回答日時:
出来るも何も、戦時体制になれば、法律は無視で、戒厳令になります。
自分の思ったとおりの行動がどういう結果になるかは、自分で判断するしかないのです。
それだけ。
法律ではなく、人の心という大嘘の大名目での仲間意識によって、第二次大戦の時に自害した人がどれだけいたかを考えれば、戦時という異常事態で、そのような冷静な思考と行動が、出来るとお考えでしょうか?
ちなみに、二次対戦の時に、日本軍は投降した敵国の民間人を虐殺した部隊もあるくらい、頭がおかしくなっています。
それでも投降できますか?
アジアの地域に出向いた兵士は、投降した生きた人を食っている兵士もいたといいます。全て戦後隠される行為となっていますが、そのぐらい異常な状況で、筋を通して投降して、他人の管理下になることが、どれほどの自己保護になるかは疑問。その中で自分が判断するだけです。
ここに相談しているようでは、今そうなったら、あなたは間違いなく敵国の兵士とぶつかって、犬死にします。言葉を発することは許されれば、発する言葉もえらんで発するのです。
「死にたくない」とあなたが叫んだら、「うるさい」と、あなたを殺す正当な理由になる世界です。
投降すれば、守られるような、平和な世界とは限らない異常な状態を想像してみることも大切でしょう。
という、思考はいかがですか?
この回答への補足
この問の暗黙の前提となっているのは、敵味方とも捕虜虐待などは行わない「模範的な軍隊」なので、命を惜しんで敵に投降したところで何されるか分からんぞ、というような考え方はまた別問題となります。
補足日時:2008/02/14 16:06No.3
- 回答日時:
避難命令が出た場合は、その指示に従う必要があるでしょう。
現行法でどういう規定があるかまでは調べてませんが、有事であれば超法規措置もとられるでしょう。
命令に従わなければ逮捕もありうると思います。
取り残されたなら、敵軍へ投降しても問題ないと思います。
No.2
- 回答日時:
現在の日本には戦争を行なううえでの法律は整備されていないとおもうので、ご質問のようなことが違法であるか合法であるかという議論は成り立たないと思います。
憲法が改定されて、日本も正々堂々と軍備を持つようになれば、戦争に関する法律も徐々に整備されるようになるだろうと思います。
私はそのような日が来ることを歓迎はしませんが・・。
No.1
- 回答日時:
侵略してきた敵国の考え次第でしょうね。
民間人の投降を認めるか認めないかは敵国次第でしょう。
侵略状態では刑法など無いのと同じですので 法律的な考えはない方が宜しいかと。
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