A 回答 (11件中1~10件)
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No.11
- 回答日時:
質問の意味を、どうして物質が存在していることが判るのかと言う意味にとって、回答を試みてみましょう。
あらゆる学問なり研究は、それが対象としているものの答えが判らないからそれを判らせるために行われているのです。そこで「判る」とはどういうことなのかが問題になります。ところが、各々の学問はそれ固有の文化があり固有の言語がありますので、どういう場合に「判った」という判断を下すのかは、当然学問毎に違っています。勿論共通の面もありますが、その違いを認識することで、その学問の個性が理解が出来るようになり、と同時に人間思考の多様性を認識することが出来るようになるのではないでしょうか。ここでは物理学の立場から「判る」とは何かについて考察してみます。
私は常々学生達に、「物理学者は自分が何を言っているのか判らずに話している連中である、その点が数学者とは全く違う所だ」と言っております。その意味は以下で追々判って来るでしょう。
上にも述べましたが、物理学の研究も答えが判らないからやっているのです。でも、闇雲に答えを探している訳ではありません。先ず、自分の経験や世界観に基づいて、答えはこんな所にあるのだと言う見当を付けます。そのことを「仮説を立てる」と言います。まだ、答えが判らない段階で仮説を立てるのですから、当然その仮説は曖昧模糊とした言葉で表現されています。しかし、一旦仮説が提示されると、その仮説が意味を成すか成さないかの論理的分析が可能になります。そこで、その論理的整合性や経験との整合性を分析して行く過程で、大抵の場合、はじめに立てた仮説の不完全性が明らかになり、そこでの言葉の使い方、すなわち定義を修正する必要に迫られます。そこで、その反省に基づいて新たに改良した仮説を立て直し、改めて、その論理的整合性や経験との整合性を分析する。そして、また反省して定義や論理の改良を繰り返して、、、と言うことを何度も繰り返して行くと、だんだん自分で何を言っているのかが判るようになってくる。その結果、運が良ければはじめの仮説で提示された言質が正しいだけではなくて意味のある発見だと確信が持てるようになり、論文が一つ書ける。あるいは、言質は正しかったが、余り意味が無いことだったということが判ったり、もっと運が悪いと、その仮説がまるで意味の無い間違ったものであったりすることが判るようになります。もう一つの可能性は、上で述べた、定義や論理の改良を繰り返しの過程で、はじめには思っても見なかった側面に気が付き、はじめの仮説の検証などそっちのけで、新しい問題に進んで行ってしまうこともあります。
何れにしましても、物理学者は、上で述べた営みの繰り返しで、自分で何を言っているのかがそのうちに確信をもって判るようになる時がやって来る。そして、その段階で物理学者はその問題に対する興味を失ってしまいます。別な言い方をすると、物理学者はある現象を述べるときの言葉の定義がはっきりと判るようになったら、もうその問題に興味が無くなってしまうのです。ですから、物理学者と議論をしていると、論理の展開で自分に都合が悪くなって来ると途中でどんどん定義の意味を変えて行ってしまいます。そして、それで良いのです。その点が、数学者とは本質的に違う所で、数学者には途中で定義を変えることは許されないようです。すなわち、数学者は物理学者とは違って、自分の使っている言葉が何を意味しているのか判りながら話している連中のような印象を私は受けております。
さて、物理学者が抱いている仮説で最も重要なものは何でしょうか。私の興味を中心として思い浮かぶままに列挙してみましょう。
(1)先ず、自分が生きて来た経験から、この世には私が自由に移動出来るための何も無い空っぽな「空間」と、私がぶつかってそれ以上移動出来ない障害物としての「物質」があるように思えます。もう一つ、私の経験から「時間」の流れもあるような気がします。ですから、先ず、粗っぽく「この宇宙には空間と時間とそれに物質がある」という仮説を立ててみます。勿論この仮説は粗っぽ過ぎますので、上で述べたような研究活動の繰り返しから、物質と言うが、それに加えて「場」と言うものもありそうだとか、いやいや、場と言えども量子化すると物質と理解して良いのではないかとか、いろいろと定義の改良が行われて来ました。
(2)もう一つの仮説は、ガリレオの仮説、すなわち「数学は自然を記述する言語である」と言う仮説を立てる。これは、決して自明な仮説ではありません。誰かが「数学は男女の愛を語るための言語である」と言い出すのと同程度の仮説であり、この仮説が正しいかどうかの検証が必要です。
(3)そして、最後に物理学の最も基本的で重要な仮説、すなわちこの仮説が物理学を物理学たらしめている仮説があります。それは「この宇宙には第一原理あるいは自然の法則と呼ばれているものがあり、この宇宙で起こる森羅万象は全てその第一原理から論理的に説明できる」と言うものです。こうなると最早、物理学者はこの仮説を信じている物理教の信者と言っても良いくらいです。
そして、物理学者が途中で定義を変え、論理を変えながら発展させて来た物理学の歴史を振りかえって見ると、上で述べた三つの仮説に反する決定的な事象にはまだお目に掛かっていないらしい。だから、上で述べた仮説はどうも正しそうだとの見解に立っているのが、大半の物理学者の共通意見だと思います。
2度のご回答ありがとうございます。
>どうして物質が存在していることが判るのかと言う意味
私の質問の内容はこれなのかもしれません。
物事を考えるにあたって、理解に近づくために、どのように道を歩むと良いか、また多くの人はどうしているか、どうすれば納得に近づけられるか、その道順と指標を案内して戴いた感がしています。
>答えが判らないからやっている
言い得て正に然りです。
詳しく御説明噛み砕いて御指南戴き、ありがとうございました。
No.10
- 回答日時:
No.9
- 回答日時:
この欄の閲覧者および回答者は圧倒的に物理関係の方であると思いますので、「物質」に関する言質は割と問題なく得られると思います。
そこで質問さんに質問いたします。貴方が「存在」とか、「あるもの」という透明な言葉を使わずに、わざわざ「実在」という学問的な言葉を使っているのには訳があるのですか。「存在」と言う言葉に現れる、「存る」も「在る」も共に「ある」という意味です。ですが、哲学ではどうも「実在」と「実存」を同じ意味には使っていないようです。ですから、この辺りの意味の違いを明確にして置かないと、貴方の質問に対する回答がめちゃくちゃになってしまう可能性があります。質問さんはこの違いをどう理解しているのですか。別な言い方をすると、質問者さんはなぜ「物質は、実存していると思いますか?」とは聞かなかったのですか。
また、「実在」と言うからには陰に「虚在」もあるのだという前提に立ってその言葉を使っていると考えて良いのですか。もしそうだったら、貴方にとって「虚在」の定義は何ですか。それを明確にしたら、その反対の「実在」と言う言葉の意味が自ずと明確になり、その明確化の過程で、「物質」は「実在」するのか、それとも「虚在」するのか判ってくるのではないですか。
勿論、この明確化とは、「実在」しないものが「虚在」であり、「虚在」しないものが「実在」である、などと唐人の寝言のようなレベルでの明確化ではありません。
ありがとうございます。
あることはあるとは思いますが、実際に五感に訴えるようなかたちから得られる物質のイメージとして、それに大体見合う容で、実際に在ると、お思いでしょうか?あるいは、お思いでないでしょうか?
と言う意味合いだと思います。
言い切れないのは、やはり人は、わからないことをその人なりに探っていく動物だと思うからです。
人間の五感だって、何かのカラクリだと思うし、そこから得られる、イメージで把握したことであっても、それは、然り、それ故、真実だと言い切れるでしょうか?
言い切れなければ、いろいろな角度や、視点、からそれを見てみたり、自分の置かれている位置を疑って、可能性を探り、把握できないまでしも、近付きたく思います。
No.8
- 回答日時:
極めて科学哲学的に重要な問題ですね。
科学哲学に関しては素人ですが、回答を試みようと思います。
この「物質は実在するか」という問を分析するにあたり、
「物質」という単語と「実在」という単語の意味が問題となります。
『そもそも「実在」するものを「物質」とよぶのだから、
「物質が実在する」のは当たり前だ』というのは1つの回答です。
ですが、この回答では屁理屈のように思われる方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、「物質」というものを、
物理学で扱う対象のうち時空を除いたもの、
即ちクォークや電子、そして光子などのいわゆる素粒子と、
それが集まってできた原子や分子、そして我々が触れる「もの」としましょう。
素粒子論は専門ではないので誤りもあるかと思いますが、
軽くうわべだけをなぞりますと、
光が光子という素粒子であることからも分かるように、
これら「素粒子」は我々が知っている砂糖の粒とか、
そのようなものとは全く違います。
よく「粒子と波動の二重性」と言われますが、
ビリヤードの球のような挙動を示すこともあれば、
水面に拡がる波のような挙動を示すこともあります。
しかし、素粒子はこのどちらでもありません。
どちらの性質も示す、「量子」という直感では訳の分からないものです。
その性質は状態ベクトルという抽象数学の概念を用いて表されるのです。
さらに、この量子が「n個ある」という状態は、
「場」という、空間がもつ属性として表されます。
こうなってくると、もはや直感で説明するのは不可能です。
ここで、私は「道具主義」という立場を取ります。
即ち、これらの概念は、仮定すると世界が非常に上手く説明できるので、
そのために仮定した、物理を説明する「道具」でしかなく、
実在するかしないかを論ずるのは意味がないという立場です。
素粒子についてそうなのですから、
原子についても、あるいは我々が見ているディスプレイに関しても、
実在するかどうかを論ずることには意味がないと考えます。
「見て、触って、感じることができるものは実在する」との立場を取る方もいますが、
我々が夢を見ているときでも夢の中のものを見て、触ることはできますので、
この論法は不適当だと思います。
ただ、もちろんこの議論は「実在」の定義によるわけでして、
例えば「優しさ」という概念も、
人間の行動を説明するため便宜的に導入された「道具」ですが、
この「優しさ」のようなものも実在するとしてよいのでしたら、
素粒子も、原子も分子も、全て実在するという風に考えて良いのではないかと思います。
ありがとうございます。
>『そもそも「実在」するものを「物質」とよぶのだから、「物質が実在する」のは当たり前だ』
なるほど。実在をみたす、必要事項は、何になりそうですか?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9F%E5%9C%A8
むつかしい。
>状態ベクトルという抽象数学の概念を用いて表される
>直感で説明するのは
なるほど。むつかしい。
>「見て、触って、感じることができるものは実在する」との立場を取る方もいますが、我々が夢を見ているときでも夢の中のものを見て、触ることはできますので、この論法は不適当
脳の中の現象の一部を、切り離せる部分を切り離し、残ったものを比べれば。という見地でということですね。
ふむふむ。
>「実在」の定義によるわけでして、例えば「優しさ」という概念も、人間の行動を説明するため便宜的に導入された「道具」ですが、
この「優しさ」のようなものも実在するとしてよいのでしたら、素粒子も、原子も分子も、全て実在するという風に考えて良いのではないか
形ないものでも、感じることができれば、ということですね。
何と言うか有耶無耶な質問をしてしまっていたかも知れません。
でもやはりなぜか謎は残ります。
No.7
- 回答日時:
意図不明、意味不明、期待内容不明
質問者さんの真意を知る意味でも補足欄に何か書きませんか?
No.6
- 回答日時:
物質には、2通りの物があります。
「光」と相互作用する物。
光と反応するので反射し、目に見えます。
空気にしろ、相互作用があるので屈折などがあり、物質の存在が確認されます。
「光」と一切の相互作用を持たない物。
これは光を通過させてしまうので確認が出来なくなります。
この世の物質は、光の干渉があるので存在すると言えます。
しかし、感知器と言うのは目だけではありません。
「質量」
重さが感知出来る物質。
「輻射」
熱などのエネルギーを伝播する。
「物理力」
力を伝播する物質。
「運動量」
計算が合わない場合。
何らかの形で「ある」は実証可能です。
ありがとうございます。
>物質には、2通りの物があります。
なるほど。そうなんですね。
>「光」と一切の相互作用を持たない物。
手にもてますか?感触はありますか?
>重さが感知出来る物質。
すみません。重さが感知出来ない物質って、どの様なものがありそうですか?
>熱などのエネルギーを伝播する。
どういったものがありそうでしょうか?
熱などのエネルギーを媒介すると考えて、正解ということでしょうか?
>力を伝播する物質。
どういったものがありそうでしょうか?
ゲージ粒子も含まれますか?またはそれですか?
>「運動量」
どういった場合がありそうですか?
No.5
- 回答日時:
哲学カテではなく物理学カテなので、「物質は、実在していると思いますか?」という質問を、「ヒッグス粒子は見つかると思いますか?」と言いかえることが可能か否かをまず問うことにします。
この言いかえが5ji55fun様の質問の意図に合致していれば、私の考えは「そんなものは、分からないから、ニュースをチェックしよう」です。
この言いかえが5ji55fun様の質問の意図に合致しておらず、「自分や周囲の物体は、本当に波動ではなく、粒子だと言いきることができるのだろうか」という意図の質問であれば、私はこう答えます。「一般的に言えば、全ての物は粒子であり波動であるという原理は、徐々に現実生活に入り込みつつある。相対性理論が存在して初めて水星の軌道計算や原子力やGPSが可能となったのと同様、今後数十年のうちに、量子力学は日常生活に入り込んでくるであろう。例えば、現行の光ファイバによる通信は光の波動性を利用しているが、NTTは光の粒子性を利用した通信の基礎技術を研究している。これを使うと、観察者が入ると通信結果が変わるという原理を応用し、絶対に破られない暗号を作ることができる」。
5ji55fun様のご質問の意図に全く合わない返答であれば、これ以上、私は何も述べることが出来ません。
ありがとうございます。
>「ヒッグス粒子は見つかると思いますか?」と言いかえることが可能か否かをまず問う
私などは、OKWaveコミュニティー > 学問&教育 > 物理学 で物申せるような資質からは相当レベルの低い所に住んでいるただの凡人ですので、あまり詳しいことはわかりません。ヒッグス粒子?慣性を発生させている原因?
>粒子だと言いきることができるのだろうか
私の質問はこれだと思います。
おぼろげな質問をしてしまっていますね。
私自身よいと思っています。そうして考えて行くことは。
波動だとすると、そのグランドは場ということになると思います。
場って一体なんなんでしょう。場に隠されたからくりについて学ぶには、どういったところから紐解けばよいのでしょう?
No.4
- 回答日時:
貴方が考えている物体とは何ですか。
貴方は存在しているのですから「貴方とは別の何か」を考えているのでしょうね。
それとも貴方を含めて周りにあるもの全てを幻のようなものと考えているのですか。
物質がなくてどうしてPCを使ってこういう質問をネットで送ることが出来たのでしょうか。
どういう意味合いで考えているのかをもっと詳しく示さない限り
「物質は、実在していると思いますか」
という単純な質問には意味がないと思いませんか。
ありがとうございます。
>物体とは何
1さんで答えたような、体も含めて。其の辺の道のアスファルトであったり、電線であったり、飛んでる鳥であったり。液体であったり。空気であったり。それらの構造であったり。その構造の構造であったり。
2さんがお答えくださった、押したら押し返してくるものであったり。
>貴方を含めて周りにあるもの全てを幻のようなものと考えているのですか。
それはわかりません。ですので皆様にお聞きしています。
どういった(状態の)もの?を物体とお考えですか?
No.2
- 回答日時:
物理の専門でない一般からの意見です
物質という定義は人間が経験的に決めたものではないでしょうか。
電気、磁気、光等が物質であるかないかは、現象とは無関係だと思います。
もし地球が真暗闇の世界であれば、物質の定義も変わっていたのではないでしょうか。熱を発するもの、押したら押し返してくるものが物質に(詳しい事はわからないので私のイメージです)なっていたかもしれません。
すなわち物質という定義は時代とともに変わるのではないでしょうか。
ありがとうございます。
>押したら押し返してくるものが物質に(詳しい事はわからないので私のイメージです)なっていたかもしれません。
なるほど、物質と言う言葉は、その意味合いとして、多くの状態の可能性を許容できてしまう、アバウトな表現だったんですね。
>定義は時代とともに変わる
真相により、捉え方も、世界観も変わってしまいそうですね。
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