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知人でこんなことを言う人がいます。

賃貸でアパートの部屋を借りている。
契約書の頭書というところに「更新料 新賃料の1ヶ月」と書いてあるが、
契約書のどこにも(「頭書」というところにも、条文にも)、
「乙(借主)は甲(貸主)に更新料を支払う義務がある」とも
「乙は甲に更新料を支払わなければならない」とも
「乙は甲に更新料を支払うこと」とも
「乙は更新料を支払うことを承諾します」とも
書いていない。

「更新料を支払わなかったら契約解除」とも書いていない。

これらに類似する記載もない。

重要事項説明書も同様である。

だから、知人は、更新時期になっても、更新料を支払う必要はない、と言っております。

そんなばかな契約書があるだろうか、と思って契約書と重要事項説明書を見せてもらうと、
本当に、どこにも支払いを義務付けるような言葉は書いていませんでした。

契約書の条文に更新料のことが書いていないのは、例えば国土交通省の「賃貸住宅標準契約書」もそうだから、あり得ないことではありません。

契約書で更新に関して書いてあることは、
双方からなんの申し出もないときは2年間更新される、
というようなことだけだそうです。

知人が、契約時に、宅地建物取引主任者に「念のために訊きますが、この物件は特約はないですよね?」と訊くと、
「ええ」
と言ったそうです。


私は、とても気になって、いろいろ調べたり考えたりしたのですが、
申込書とか なにか書類があって、そこに更新料のこと(支払わなければならないというような言葉)が書いてあるんじゃないか、というようなことも思いました。

でも、本当にどこにも義務付けるような言葉が書いていないとき、
知人の言うように、支払う必要はないのでしょうか。

私のほうが気になっています。
どこかに、これに類似する民事訴訟の判決はありませんか。

A 回答 (4件)

No.1の者です。



更新料についての訴訟は、No.2のtatuta1991さんお書きのとおり、まだ数が少ないため、判断にゆらぎが見られます。

頭書部分にのみ更新料の定めが置かれている事例については、確かに私は寡聞にして聞いたことがございません。

ただ、契約内容の解釈についての判例は豊富に存在し、文言や形式のみで判断しないという傾向が顕著に現れています。

お書きのケースでは、契約内容の解釈問題が先決問題として存在するように思え、解釈問題の先例は豊富にあるので敢えて取り上げるまでもないと判断したため、先の投稿をしてみました。

お求めの回答ではなかったようで、お恥ずかしい限りです。
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会社で法務担当として賃貸借をしょっちゅう扱っていますのでよく分かるのですが、更新料の定めのない賃貸借契約書、それほど珍しいわけではありません。


自分が一から関わる契約書では、更新料の削除を求めたり、原状回復について国土交通省のガイドライン通りにするように求めています。
世の中因業大家ばかりですから。もっとも私も自己所有の家に住んでいますが、もし賃貸するならがちがちに大家よりの契約で貸すでしょうが(笑
私が担当する前の賃貸借契約で、更新料の定めがあるものについては更新料を値切ったり、場合によっては「払う義務はないですよ」なんて言っています。
最近下級審で判例が出てしまったので苦しいですが(汗

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。

補足日時:2008/05/07 03:28
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>契約書の頭書というところに「更新料 新賃料の1ヶ月」と書いてあるが、契約書のどこにも(「頭書」というところにも、条文にも)、


(略)
書いていない。

ちょっと質問文で分からない点があるのですが、頭書きには結局更新料のことが書いてないんでしょうか?それとも頭書きの簡単な賃料や物件一覧には「更新料」と書いてあるけれど、「甲と乙が締結する」という頭書きには更新料について何ら触れていないという事なんでしょうか?

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_i …

↑最近出たアパートの更新料に関する下級審の判例です。確かまだ係争中だと思います。契約、重要事項に更新料の特約があった場合、更新料は有効という内容です。

アパートの更新料をとるという慣習は京都と関東ぐらいだったと記憶しています。ですので、最近はぽつぽつ争いが出てきてはいるのですが、上記の判例は、契約書の条項にも重要事項説明書にも更新料の条項があった場合です。契約書・重要事項説明書のどこにも条項がなければ、裁判で争った場合もしかしたら大丈夫だとは思います。しかしどこかに記載があった場合、判例もまだ固まってないので、必要がないとは言い切れないのが正直なところでしょうか。

この回答への補足

御回答の「頭書き」と質問中の「頭書」が異なることがわかりました。

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/toriku …
ここには
「1 頭書において物件の状況、契約期間、賃料等を一覧できるようにした。」
と書いてあります。
質問の「頭書」はこのようなものです。


ご回答中の「最近出たアパートの更新料に関する下級審の判例」では、
「尚この場合,乙は甲に対し,契約書記載の更新料を支払わねばならない。」
と書いてあるそうです。


ありがとうございます。

補足日時:2008/05/07 03:23
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契約書に記載された内容は、後の証拠とするためのものであって、契約書にきちんと書いていないから契約の内容にならないなどということはありません。



また、契約書に記載された内容の読み方は、当事者間に争いのある場合には社会通念で決まるものであって、当事者の一方が「私にはこう読める」といってもそれで話が決まるわけではありません。

さらに、契約書の記載スタイルには決まりがなく、「第○条」と条文化していなければならないなどということもありませんし、「甲は乙に対して××する義務がある。」などときっちり文章化しなければならないなどということもありません。社会通念上、意味が把握できるのであれば、それで構わないこととなります。


この点、その契約書には、頭書部分で「更新料 新賃料の1ヶ月」と書いてあるのですよね。そうすると、家主からは新賃料1ヶ月分の更新料を請求されることが、容易に予想されるかと思います。ご友人が「支払わない」と主張するのも、請求されることが予想できるからでしょう。

では、なぜそのように予想できるかというと、頭書部分でそのように書いてあれば、その契約書によれば社会通念上、新賃料1ヶ月分の更新料を支払うことで両者合意したと読めるからです。ご友人の「支払わない」との主張は、正にこれを前提にしているものと考えられます。

そうであれば、ご友人には更新料支払義務が生じます。なぜなら、社会通念上は上記のとおりであり、ご友人もそれを理解している(ないし、理解しているはずである)からです。

なお、重要事項説明書は、契約の内容理解の助けにはなっても契約の内容にはならないため、契約書に「更新料 新賃料の1ヶ月」と書かれている以上、これにより判断されることとなります。

この回答への補足

>ご友人が「支払わない」と主張するのも、請求されることが予想できるからでしょう

いえ、別に私に話はしますが、そういうのを主張というのかはわかりません。
普通、主張というのは契約相手にするものなので。


ご回答はわかりました。
ただし、裁判例のようなものをご存知でなさそうなのもわかりました。

補足日時:2008/05/07 03:13
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