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(1)年金分割の要件として、妻が国民年金第3号被保険者ということがありますが、結婚して妻が扶養で第3号被保険者になってから離婚するまでの期間が10年の場合、妻が夫の年金を分割受給できる期間は10年ということでしょうか?そうではない場合、妻が第3号被保険者だった期間というのは、年金分割にどのような意味を持つのでしょうか?たとえば第3号被保険者の期間が何年以上でないと離婚しても年金分割の対象にはならない、というようなことがあるのでしょうか?結婚して1年で離婚した場合でも、その1年間、妻が夫の扶養で第3号被保険者であったなら、年金分割の受給資格があるのでしょうか?
(2)年金分割は最高で2分の1ということですが、夫が国民年金の期間と厚生年金の期間がある場合、しかも国民年金の期間は免除などがあって、試算上の年金受給額が年に100万円程度にしかならない場合でも2分の1の分割になることもあるのでしょうか?もし、そうなら夫は生活保護を受けるでもしないと老後の生活ができなくなります。そういうことには配慮なく、夫の年金受給額が少なくても2分の1になることがあるのでしょうか?分割対象の年金には国民年金は含まれないそうなので、上記の例のように、夫が国民年金と厚生年金の両方の期間がある場合は、厚生年金の部分についてだけ2分の1ということなので、年金受給額が年に100万円だとしても、その2分の1の50万円が妻に分割される、というわけではないでしょうが、とにかく年金受給額の低い夫の場合には、離婚による分割は死活問題になることがあり、でも諸事情で離婚せざるを得ない場合もあるわけで、そのような場合には、夫の年金受給額の高低に関わらず、分割が最高で2分の1になり得るとしたら問題があると思うのですが、裁判所ではその点は配慮してくれるものなのでしょうか?たとえば夫の年金受給額が年に100万程度というような低額の場合は、妻に対する分割割合を3割以下にするというような、そういうことは期待できるでしょうか?以上、2点について教えて下さい。
A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
補足でのご質問についてですが、
国民年金の保険料納付期間は夫も妻もそれぞれ別個に実績があります。
自分の国民年金保険料を追納した場合は自分の基礎年金が満額に近づくというだけで、
離婚分割には直接的影響はありません。
3号分割による報酬の分割は文字通り額面を2分の1にします。
したがって厚生年金保険の被保険者記録における標準報酬月額が15万という
月があれば、分割によって75,000円になります。
10年の累計で考えますと、その120ヶ月間同じ標準報酬月額の15万であれば
総額1800万円となりますので、このうちの900万円が妻へ分割されます。
この回答への補足
ありがとうございました。最後にもう一点だけ。最初の御回答の中で、妻が年金受給資格を満たしておらず、年金分割にならない場合でも、夫の年金受給額が「減額される」、とのことでしたが、それは何故ですか?たとえば、平成20年4月1日以降に扶養になり第3号被保険者になった妻と、その夫が話し合いをし、離婚する場合は年金分割はせず、離婚時に夫が妻に一時金を支払うことで合意したとします。そうなれば実際に妻が年金を受給する段になっても2分の1の分割はなされないので、妻が受給できるのは自分で掛けてきた年金の分だけです。しかし、その場合でも夫が65歳になって年金を受給する段になったら、2分の1の分を減額されるということですか?「減額」といわれた、その意味はどのようなことなのでしょうか?
補足日時:2008/05/28 09:26No.2
- 回答日時:
まず、年金分割制度について概略的にご説明します。
日本の公的年金は2階建て方式になっており、受給資格期間を満たす
すべての人が受け取れる1階部分を「老齢基礎年金」と呼び、
会社などで働いた期間の累積給与に比例した金額を受け取る2階部分を
「老齢厚生年金」(公務員等は退職共済年金)と呼んでいます。
年金分割の対象となるのは上記の2階部分になります。
そもそも離婚による年金の分割制度は、夫と妻で年金額に大きな差が
出てしまう問題の一つの解決策として設けられています。
一般的に「夫が会社で働き、妻が家事や子育てをする」というライフスタイルの場合、
基礎年金は各個人とも満額で受け取ることが可能なものの、2階部分にあたる
厚生年金は大部分が夫(名義)の年金ということになりかねません。
婚姻期間中の厚生年金を夫婦共有の財産と考え、最大で両者が均一の
2階部分の年金を受け取れるようにしたものが年金分割です。
なお、婚姻期間に該当しない期間の2階部分は分割の対象となりません。
具体的に何を分割するかというと、厚生年金の年金額計算基礎となる
期間中の報酬(月給やボーナス)の累計です。
例えば年収400万で40年働いた場合、その累計は1億6000万円となります。
その累計額に千分のいくつといった一定の率をかけたものが年金額になります。
離婚分割がおこなわれると、この累計報酬の一部が相手に渡されるということになります。
ご質問の件ですが、(1)の要件については、
制度施行(平成19年4月1日)以降に成立した離婚については、当事者の
どちらかが分割請求すれば原則としてすべて対象になります。
※妻が3号被保険者であったかどうかは分割要件ではありません。
また、婚姻期間の長さも分割や受給の要件とは関係ありませんが、
当然、婚姻期間が長ければ長いほど分割対象となる部分は増えます。
なお、分割によって受け取った分は老齢厚生年金の増額となり、
例えば夫→妻へと分割された場合、妻の老齢厚生年金が増えます。
ただし、あくまでも妻が自分の本来の年金を受給できるようになった時点で
加算されるということであり、仮に、妻が受給資格期間を満たさない場合は
分割分も含めて公的年金は受給できません。(それでも夫は減額されますが)
(2)の分割割合等については、これもややこしい話になりますが、
平成20年4月1日以降の婚姻期間のうち、一方が3号(つまり、もう一方は2号)と
なっている期間があれば、その期間の2号(厚生年金)被保険者の報酬の半分は
自動的にというか強制的に相手に渡されます。(強制力があるのはここ)
その他の期間はすべて当事者の合意または裁判所の調停等によりますので、
家裁の調停がどのようになるかはケースバイケースではないでしょうか。
とりあえず、実質独身の期間は減額されませんし、結婚中に共働き期間があれば
最大で両者の厚生年金部分を足して2で割ったものが各自の取り分となりますので、
自分の厚生年金が本当にまるまる半分になる、ということは稀な事でしょう。
この回答への補足
具体的な説明をありがとうございます。婚姻期間の長さが、分割の割合に反映されるということがわかりました。つまり婚姻期間10年くらいで離婚した場合は、分割が2分の1になるというようなことはないのですね。補足ということではないのですが、さらに教えて頂きたいことが2点あります。1つめは、質問の中での例のとおり、夫が国民年金の期間があって、免除を受けていた期間がある場合ですが、10年前までの分は追納できるので、追納したとします。離婚による分割は国民年金は対象にはならないので、現在、追納しても、将来、離婚して分割することになった場合には、その追納した分も含めて分割するということにはならないですよね。つまり、夫が追納した分は、夫自身が受給する年金額を増やすことにはなっても、妻の分割受給額を増やすことにはつながりませんよね。確認させて下さい。2つめは、お答えの中の「その期間の2号(厚生年金)被保険者の報酬の半分は自動的にというか強制的に相手に渡されます。」ということですが、妻が夫の扶養になって第3号被保険者になっている「期間」の夫の毎月の給与が150000円で厚生年金の掛け金が11247円だとします。ボーナスはありません。毎月の定額の給与だけです。そして離婚に至るまでの婚姻期間が10年としますと、その「報酬の半分」は大体いかほどになりますでしょうか?参考のために教えて下さい。よろしくお願い致します。
補足日時:2008/05/25 17:21No.1
- 回答日時:
1)結婚期間最低2か月でも認められるかと。
(離婚の前月までのためひと月分)3号被保険者がどうのという場合は平成20年4月1日以降の分、
それまでは多い方が少ない方への分割
2)1/2とは厚生年金の報酬比例部分。基礎年金部分はそれぞれの固有の年金。
H20.4.1以降は1/2固定。
それ以前は、両者の合意した割合(最高1/2)か裁判。
理解するのは大変ですが参考URLをどうぞ。
>年金受給額の低い夫の場合には、離婚による分割は死活問題
?これらの制度導入以前に離婚していた妻は、
自身の基礎年金のみで生活を強いられていたことをお忘れなく。
参考URL:http://www.sia.go.jp/topics/2006/n1003.html
ご回答ありがとうございます。この年金分割制度も後期高齢者医療制度と同様に低所得者のことを全く配慮されていないと感じます。たしかに専業主婦のことは配慮されているのでしょうが、年金受給額が少ない夫が、事情によって妻と離縁せざるを得ない場合に、そうでなくても糊口をしのぐような生活なのにさらにまた厚生年金の半分を持っていかれるなんてとんでもありません。このように低所得者や低年金受給者の現実を軽視するやり方では結局、生活保護者を増やすことになります。ですから、この年金分割問題は、以前に離婚した妻の経済状況とはまた別の不公平を生み出すのではないでしょうか?
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