これまでで一番「情けなかったとき」はいつですか?

トリオレインにリパーゼを加え、反応時間を変えて加温し、トリオレイン、ジオレイン、モノオレイン、オレイン酸とともにTLCプレートにスポットし、薄層クロマトグラフィーしました。
私自身あまり薄層クロマトグラフィーの原理について理解しておらず、極性が弱いと速く移動し、極性が強いと遅く移動するということぐらいしかわかりません。
この実験ではそれぞれの極性について考察すればよいのでしょうか。
また実験結果はオレイン酸が最も早く移動し、次いでジオレイン、モノオレインが速く移動し、トリオレインは反応しませんでした。このような結果でよいのでしょうか。
リパーゼで反応させたトリオレインにはいくつかのバンドが出てきたのですがそれについても教えていただきたいです。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

一般的なTLCのRf値は極性と関係しています。


この実験条件は、極性が高いものほどRf値が大きいように見受けられますので、ODS(オクタデシル化シリカゲル)などの逆相のTLCのようですね。展開溶媒としては、極性の高い水、メタノールやエタノール、アセトニトリルのような溶媒からなる系が使用されます。
逆相の場合、極性が低い物質ほど強く保持されますから、極性の高い物質ほどよく移動し、極性が低くなると移動しにくくなります。
しかし、シリカゲルのような順相のTLCの場合は、逆相とは逆の関係になります。順相の場合は、展開溶媒としては、極性の低いヘキサン-酢酸エチル系などが使用されます。
まずは、TLCの種類について確認してください。
また、溶出順序ですが、逆相であると仮定すると、極性の高い順ですから、

オレイン酸-モノオレインージオレインートリオレイン

の順になるはずです。

リパーゼは、トリグリセリドのエステル結合を加水分解する酵素であることはご存知ですよね。リパーゼ処理したトリオレインでいくつかのバンドが出たとのことですが、上記の4物質の極性の範囲において、他の不純物がなければ、バンドの数は、反応条件にもよりますが、2~4本のはずです。
仮に4本と仮定した場合で、同じ種類のTLC板を使用した場合、上記の順で移動する、すなわち、上記の順で高いRf値を示すはずです。

TLCの原理は、他の極性で分離するクロマトグラフィーと同じ原理ですから、HPLCの移動相の組成の事前検討にも用いられます。

クロマトグラフの原理についての基本的な考え方を理解したうえで、現象を分子レベルで考える習慣を身につけるようにしてください。
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