この人頭いいなと思ったエピソード

温度因子の意味を調べているのですが、化学大辞典などを見ても、エックス線のピークの強度比であるとか、そんなかんじでしか載っておらず、よく分かりません。温度因子が小さいということが一体どういうことなのか、大きいとどういうことなのか、を誰か教えてください。ちなみに、構造の転移の分野をやっているうえで、温度因子を調べることになったので、それに関連して教えていただけるとうれしいです。お願いします。

A 回答 (3件)

X線で出てくる理由は、温度因子がX線回折による構造解析に欠かせないものだからです。

化学ではなく物理の範囲です。といっても化学にも大変重要ですが。従って、X線回折要論(おすすめ)といったX線系の本を調べるのが手っ取り早いです。
世の中の物質(結晶)は、何かしら決まった構造をとっています(体心立方構造とかね)。その図を見れば、原子はあたかも静止しているように感じますが、実際にはどんな温度領域でもわずかに揺らいでいます。その揺らぎのパラメータが温度因子です。すなわち、高温になればなるほどその原子の揺らぎは大きくなっていきます。これは「温度因子が大きい状態」です。低温にすればするほど揺らぎは小さくなります。これは「温度因子が小さい状態」です。絶対零度になると結晶構造が崩壊するという意味は、この温度因子が極限まで小さくなり、原子の揺らぎがとまる事を意味します。
構造相転移で温度因子は大変重要です。たとえば、ある結晶がー100°から300°の温度領域で、立方晶構造をとっているとします。あなたはその温度領域でのより詳しい構造が知りたい。じゃあ、どうすれば?温度を低温側(-100°に近い側)にして実験するのです。そうすれば温度因子は小さくなり、すなわち原子の揺らぎは小さくなり、測定がしやすくなるのです。X線などではそのピークの幅などを解析します。そのピーク幅を決めるのは原子の揺らぎです。従って、温度因子を小さくすればピーク幅も小さくなり、より細かく正確な解析が可能になるのです(正確には違いますが・・・)。
まとめると、
温度因子 小 → 原子の揺らぎが小さい=低温
温度因子 大 → 原子の揺らぎが大きい=高温
です。正確に議論するとこの説明は「なんじゃこりゃ!」となりますが、さわりだけならこんなものでしょう。
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 私も専門外ですので,手元の辞典類の記載からの推測です。



 「理化学辞典 第5版」(岩波)には,「デバイ‐ワラー因子(Debye‐Waller factor)で出ており,『結晶による回折線の強度の温度による減少を表わす因子』だそうです。

 また,「化学辞典」(東京化学同人)によると,『原子の熱振動が,結晶によるX線の干渉性散乱の強度に及ぼす影響の程度を示す因子』のようです。

 さらに,手元の「X線解析入門 第2版」(角戸正夫・笹田義夫 著,東京化学同人)や参考 URL の記述などを見ると,『温度因子:大 → 熱振動:大;温度因子:小 → 熱振動:小』という事の様です。

 「化学大辞典」等を見るよりも,適当なX線結晶解析の成書をお読みになられた方が良いのではないでしょうか。

 ご参考まで。

参考URL:http://homepage.mac.com/fujioizumi/rietan/book/b …
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温度因子とは温度による影響を何らかの方法で数値化したものではないのでしょうか?


構造の転移に関してということであれば、
構造に関する分子結合力などが温度の影響を受けることについての因子では?
構造転移と温度に関する文献・専門書を探してみてください。
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