
現在の日本では勤労は美徳とされていますが、
古代ギリシアや、あるいは初期のキリスト教では働くことは奴隷がすること、つまり卑しいこととされていた時代があると聞きました。
そこで質問なのですが、そのように労働が卑しいことだとされていた時代の人たちは何をして生きていたのですか?
古代ギリシアでは奴隷が1人いれば5~6人は養えたそうですから働かなくても大丈夫だったかもしれませんが、キリスト教徒の方はそうもいかなかったと思うのですが…(キリスト教で働くことは卑しいとされた時代がそもそもなかったのならすみません)
あと、ギリシアも別に働かなくていいというわけではなく、市民には兵役の義務があったと思うのですが、これは労働とは違うのですか?
曖昧な知識で質問してすみません。
誰かわかる方いたらお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
ANo.1さんのおっしゃるとおり、古代ギリシャでは労働は奴隷が行うもので、市民は精神性を求めるために労働を行いませんでした。
キリスト教に於いては、マックスウェーバーが、「資本主義の精神はプロテスタンティズムに依っている。」と指摘しています。本来、初期のキリスト教とユダヤ教には、「労働は神によって人間に与えられた懲罰である」という考えがありました。しかし、これはカトリック系の思想であり、勤勉を重視するプロテスタントは労働を重視し、資本主義の源はプロテスタンティズムにあると言えます。
>そこで質問なのですが、そのように労働が卑しいことだとされていた時代の人たちは何をして生きていたのですか?
矢張りここでも、労働をしなければならない奴隷などから食料を得ていたと思われます。カトリック系キリスト教国が歴史的に植民地を持っていたのは、労働の軽視が起源ではないかと私は思っています(あくまでも私見です)。プロテスタント系のアメリカが資本主義の代名詞のようになったことも肯けます。
原始仏教においても、出家者は労働を禁じられており、一切の生産を許されていませんでした。唯一、托鉢によって生きることのみが許されていました。これは、出家者は労働することなく、自己の修行のみを考えるべきであり、食物を布施する人々に功徳を積ませるという理由もあったようです。インドには奴隷がいたことは確かですが、原始仏教には差別意識はありませんでした。釈迦はカースト制度に対し強く反対しており、当時としては驚くべきリベラルな考えを有していたようです。
以上、ご参考までに。
なるほど。
資本主義の精神はプロテスタンティズムというのは、カルヴァンによってお金の肯定のことばかり指しているのかと思っていたんですが、そういうのもあったんですね。参考になりました。
カトリックの労働軽視観による植民地主義というのも面白いですね。
色々と参考になりました。
回答ありがとうございます。
No.4
- 回答日時:
キリスト教だと (思いっきり意訳すると)「聖職者と農民以外は全て卑しい職業」とまで言った教会があったとか....
参考URL:http://mazzan.at.infoseek.co.jp/lesson6.html
そんな教会まであるんですか…
いろんな教義の教会がありますね。
それはそうとリンク先は反社会学講座のページですね。
久しぶりに読んでみたら面白かったです。
回答ありがとうございます。
No.3
- 回答日時:
> そのように労働が卑しいことだとされていた時代の人たちは何をして生きていたのですか?
兵役や政治を除けば、基本的に学問をしていました。
たとえば、学校 school の語源は暇という意味のギリシャ語です。
> キリスト教徒の方はそうもいかなかったと思うのですが…(キリスト教で働くことは卑しいとされた時代がそもそもなかったのならすみません)
そもそもの奴隷階級が初期キリスト教を支えていったのですから、歴史的必然です。
また、キリスト教の前身であるユダヤ教自体、砂漠にちかい荒れ地の宗教でしたから、労働が尊ばれていたのです。もっとも、キリスト教が分離する直前期にはそうでもなくなり、清貧を叫ぶ宗教改革運動が起こっていくわけですが。
因みに、最も労働が卑しいとされていたのは李氏朝鮮期の朝鮮半島です。
そういえば学者って暇人って意味でしたね。
多くの奴隷に支えられ労働から解放されたギリシア人たちは暇だったんでしょうね。
キリスト教はよくわからないところがありますね。
労働を軽視したかと思えば重視したり、清貧を尊んだり…
あれだけ信者がいて歴史もあれば教義すらころころ変わってしまうということでしょうか。
回答ありがとうございます。
No.1
- 回答日時:
古代ギリシャのは自由民、つまり市民は労働はしませんでした。
労働は奴隷が行なうことだったのです。では市民は何をしたかということですが、これは日がな一日遊んでいてもよかったのです。そこでなすべきことというのが真善美の追及でした。それは絵画や音楽で美の探求を行なうこと、宗教の奥義を極め、善を追及すること、また哲学や数学などを通じて真理を追及することが求められていたのです。ギリシャを征服したローマもこの気風は引き継がれましたが、ローマの市民は専ら浴場で湯あみを楽しみ、闘技場で皇帝が提供する人と人、動物と人の殺し合いにうつつを抜かしていました。そのような娯楽を提供するのが皇帝のだったのです。兵役は名誉ある義務であり、ローマ市民はこれに就く故に税金を免除されていました。属州の市民、つまり被征服民は兵役がない代りに税金の負担を求められたのです。
なるほど。兵役は労働ではなくて、名誉ある義務ですか。
確かにヨーロッパなどを見てみると今でもそう捉えている国もありますし、嫌々やるような労働とは別物だと思われていたのかもしれませんね。
それに、忘れていましたが兵役って免税特権もありましたね。現代日本と違ってもっと名誉や社会的地位もあったでしょうし、今の感覚で考えると駄目なのかもしれませんね。
回答ありがとうございました。
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