プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

海外旅行が初めての者です。
2年ほど前にイタリア旅行と思っていたのですが、事情により中止となりました。そこで来春にと思っております。その当時の1ユーロが150円~160円だったのが、今、円高で120円前後まで下がっております。
そこで来春のことを思い、幾らかなりとも換金しておこうと思いますが下記の事が不明なので宜しく御願い申し上げます。
 (1) ユーロに換金して出国時に持ち出せる金額に限度があるのでしょうか(50万~100万くらいを予定)
 (2) 換金する場所は、手数料等を考えると銀行が最良なのでしょうか??(他の所は知らないのですが)
 (3) イタリアでの消費はユーロで現金が最良なのでしょうか?
ア)クレジットカード(レートがどの時点か?解らない)   イ)TC (メリット、デメリット等が解らない)
(4)円高になるとツアー料金等も下がるのでしょうか?下がるとしたら、レートの変化からどれくらいの期間が必要なのでしょうか?

以上、なにぶん海外が未体験なので宜しく宜しく御願い申し上げます。

A 回答 (3件)

 こんにちは。

私は年に10回ほど海外に渡航しており、両替についても興味を持っていろいろと調べています。

(1) 日本からのユーロ現金、ユーロ建てトラベラーズチェック(以下TC)の持ち出しに制限はありません。ただしNo. 2のお答えにあるように100万円相当額を超えると日本出国時に税関で申告が必要です。
 また渡航先国も入国時の申告を義務付けていることもあるので注意が必要です。例えばイタリアですと12,500ユーロ以上の現金、小切手、有価証券の持ち込み・持ち出しに申告が必要です[1]。国によっては申告義務にとどまらず、持ち込み・持ち出し自体に制限をかけていることもあります。

(2) ユーロ現金への即時両替で最も有利なレートを出しているのは一部の金券ショップです。銀行では三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、郵便局(ゆうちょ銀行)が有利です。

 金融機関の両替レートがどのように決まるかを、為替用語の解説も交えて述べます。後ほどクレジットカードのレートについての説明でももう一度出てきます。
・銀行間レート 外国為替市場において文字通り金融機関間の取引に使われるレートで、新聞やテレビが「今日の東京外国為替市場、終値は1ユーロ=118円80銭でした」と報じているレートは特に断わりのない限りこの「銀行間レート」です。一般の顧客はこのレートでの取引きはできず、必ずいくらかの手数料を上乗せして支払います。
・公示仲値 銀行間レートは常に変動しているため、両替や送金の基準レートとして使うと処理が煩雑になります。そこで各金融機関は銀行間レートを参照しながら「公示仲値」というレートを定め、その日の取引の基準レートとして用います。
 公示仲値と銀行間レートは厳密には一致しませんが、為替取引の有利不利を考える上では同一視して差し支えありません。また公示仲値は各金融機関が独立に定めるため金融機関間で若干ばらつきがありますが、その差は1ユーロあたりせいぜい5銭か10銭です。
・対顧客電信売レート(TTS) 外貨現金のやり取りを伴わずに外貨を買う取引きで適用されるレートです。具体的には外貨建てTCの購入、外貨預金、外貨建て国際送金などが該当します。TTSは決まった幅の手数料(為替手数料)を公示仲値に上乗せすることで機械的に計算されます。
・外貨現金売りレート 外貨現金の取扱いでは発行国からの輸送コスト、運用に回せないことによる死蔵コスト、為替変動によるリスクが必然的に発生します。そこで外貨現金のやり取りを伴う取引きには「外貨現金取扱手数料」を課すことでコスト/リスク対策をしています。実際の両替ではTTSに外貨現金取扱手数料を加算したレートが「現金売りレート」として発表されます。
・クレジットカード会社が定める通貨間換算レート クレジットカード会社も海外での利用分を決済する関係で、通貨間の換算レートを毎日設定します。これも前出の公示仲値と同様に銀行間レートを参照して決定されます。このレートのことを本回答では「クレジットカード会社が定める通貨間換算レート」と呼ぶことにします。

 銀行間レート/公示仲値/クレジットカード会社が定める通貨間換算レートの三者は厳密には一致しませんが、両替の有利不利を考える上では同一視して差し支えありません。私の過去のデータでは、クレジットカード会社が定める通貨間換算レートと銀行間レートの乖離は通常時で±0.4%以内、為替市場が大きく変動する局面で±1.0%以内です。
 最終的な両替レートは各金融機関が気分で決めているわけではなく、まず公示仲値を定め、そこに手数料を機械的に加算/減算することで算出されています。公示仲値は毎日変動しますが上乗せ幅は一定なので、その比較で有利不利を判断できます。

 日本の銀行でユーロ現金に両替する際のレートは、三菱東京UFJ銀行[2]と三井住友銀行[3]が公示仲値+4円です。ゆうちょ銀行(*1)はインターネット上にレートを発表していませんが、これも公示仲値+4円です。メガバンクの中でみずほ銀行[4]だけは公示仲値+6円なので、みずほでの両替は損です。
 また地方銀行でもユーロ現金両替レートを公示仲値+4円に設定している銀行はいくつかあります(*2)。質問者さんがお住まいの場所が分からないため具体的な銀行名は挙げられませんが、ユーロ現金売りレートと買いレートの差額が8円(片道4円)ならその銀行で両替して損はありません。一方、レートの悪い銀行だと15円差(片道7円50銭、すなわち両替レートは公示仲値+7円50銭)というところもあります。

 金券ショップでは公示仲値+3円というところまで見つけています[5,6]。+3円という業者は多くはないのですが、+3円50銭ならそこそこ見つかります。全国に支店を持つ大黒屋[7]は+4円(*3)なので、これなら銀行で両替するので十分です。なお昨今の急激な円高で外貨に両替する人が金券ショップに殺到し在庫切れもおきています。事前に在庫を問い合わせるなど適宜対応ください。
 まとめますとユーロ現金への即時両替で最安のレートを出しているのは金券ショップですが、三菱東京UFJ/三井住友/ゆうちょでも1ユーロあたり最大1円の差なので、そのような金券ショップ(レートが公示仲値+3円かつ在庫がある)を無理に探さなくとも、これらの銀行での両替でも十分納得できる範囲でしょう。

(3) クレジットカードが使えるならそれで払うのが有利です。TCはヨーロッパですと換金が面倒です。TCのメリットはレート的な有利さより盗難・紛失対策にあります。

ア) 中級以上のお店ならクレジットカードでよいでしょう。伝票に打ち出されている金額が正しいかどうかよく確認してからサインください。日本人はあまり確認せずにサインをしてしまうのを知っていてか、故意に金額を水増しした伝票を出してくることもあるようです。
 クレジットカードを利用した場合の日本円への換算レートは通常、利用の1~3日後に決定されます。利用後に円高が進めば得ですし円安に動けば損ということになります。
 クレジットカード利用額の日本円への換算ですが、「クレジットカード会社が定める通貨間換算レート」で換算しカード会社所定の手数料(VISA/Masterが1.63%、JCBが1.60%)を加算した額が請求額になります。「クレジットカード会社が定める通貨間換算レート」を公示仲値と同一視して構わないことは(2)で述べました。すなわち現金での買い物は公示仲値+4円、クレジットカードの場合は公示仲値+1.6%が目安ということです。上乗せ分は後者の方が小さいですし、多額の現金を持ち歩かずに済むので安心です。よってユーロ圏では使えるならクレジットカードを使った方がよいです。
 ただし上でも述べたようにクレジットカードの請求額は現在でなく、旅行の際に決まります。今がユーロの底値でこの機会を活かしたい、と読んでその恩恵に与りたいなら、今のうちにユーロ現金やTCを買っておくしかありません。逆に「この先まだまだユーロは安くなる」と読むなら、クレジットカード払いが有利になるのは自明です。ただいずれにしても、為替動向に関してはご自身の責任においての判断をお願いします。ユーロを今買ったとして、読み通りにユーロが値を戻して「買っておいてよかった」という可能性はありますが、逆に買った後まだ下がる可能性もあるわけです。

イ) トラベラーズチェックのメリットは、日本の銀行における販売レートは現金よりよいこと、盗難や紛失の際に再発行が受けられることです。デメリットはヨーロッパの場合、換金が面倒なことです。
 日本の銀行におけるユーロ建てTCの発行レートは公示仲値+1円50銭です。三井住友は公示仲値+1円40銭、シティバンク銀行は公示仲値+1円です。このほかにTC発行手数料が1%かかりますが、通信販売業者のセシールのTC通販[8]は0.7%、シティバンク銀行では口座を持っているとTC発行手数料は免除です[9]。
 またご存じかと思いますが盗難や紛失の際に再発行が受けられます。現金は盗まれたり落としたりしたらまず戻ってきませんので、大金を持ち込みたい時にTCは一つの選択です。換金の場合も一気に全額を換えるのでなく、何回かに分けてその都度必要な額を換金すれば、盗難・紛失対策のメリットは失われません。
 さてデメリットですが、ヨーロッパでは換金の面倒さが挙げられます。アメリカならTCをそのまま受取ってくれる店も多く、換金もホテルのフロントなどで簡単に行えます。ところがヨーロッパはTCがそこまで一般的でないので、銀行や両替所でユーロ現金に換金して使うことになります。そしてその際に1~3%程度の換金手数料を差し引かれます。これでは全体ではユーロ現金より不利になってしまいます。
 換金手数料を回避する方法もあることはあり、例えばアメリカン・エキスプレスのブランドのTCを作り提携金融機関に持ち込む方法が有名です。しかしツアー旅行ですと途中で提携金融機関に立ち寄るのは難しいですし、仮に立ち寄れたとしても英語や場合によって現地語で換金を依頼するのはなかなか面倒です。

(4) 一部旅行会社が「円高還元ツアー」のような商品を緊急に作成して売り出しているようですが、主力商品への円高反映についてはNo. 2のご回答の通り、来年度上期(2009年4月)以降の商品まで待つことになるでしょう。燃油付加特別運賃についても、原油価格鎮静+円高の恩恵を受けられるのは次回改定(2009年1月1日以降発券分)からです。

【まとめ】
(1) 日本出国時の持ち出し限度額はありませんが、100万円超は申告が必要です。このほか渡航先国で持ち込み・持ち出しの申告が必要になることもあります。
(2) ユーロ現金への両替は銀行で行ってもよいのですが、両替する銀行はよく選ぶ必要があります。有利なのは三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行などです(公示仲値+4円)。金券ショップはこれより若干有利で、最良のレートを出している業者ですと公示仲値+3円です(銀行より1ユーロあたり1円有利)。在庫の有無には注意ください。
(3) ヨーロッパではクレジットカードで払えるお店ならクレジットカードで払った方が有利です。公示仲値+1.6%が引落し額の目安です。レートは利用の1~3日後のものが採用されます。
トラベラーズチェックは盗難・紛失対策としての意義はありますが、ヨーロッパではいったん換金して使うことになり面倒です。換金手数料にも気を付けなくてはなりません。

参考ページ
[1] http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info4_s.asp?id= …
[2] 三菱東京UFJ銀行 http://www.bk.mufg.jp/gdocs/kinri/list_j/kinri/k …
CASH S.が外貨現金売りレート
[3] 三井住友銀行 http://www.smbc.co.jp/market/index.html
「公表相場一覧」をダウンロード。"CASH SELLING"が外貨現金売りレート
[4] みずほ銀行 http://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/in …
[5] http://www.ticketzone.jp/gaika/gaika_index.html
販売時3円上乗せ 買取時3円40銭差し引きの非対称な設定
[6] ブルー・トラスト・グループ http://www.btgp.org/BTG%20CashForex.htm
販売時3円上乗せ 買取時3円差し引き ただしこのところ在庫切れが続いている模様
[7] 大黒屋 http://gaika.e-daikoku.com/
[8] http://www.cecile.co.jp/travelers_cheque/
[9] http://www.citibank.co.jp/ja/deposits_investment …

*1 ゆうちょ銀行の中で外貨両替を扱っている郵便局は限られています(全国で1500局程度)。またユーロ現金の常備局となるとさらに少なくなります。常備局以外で両替する場合は予め取り寄せが必要です。他の銀行の支店についても同じです。
*2 例えば関西空港では泉州銀行、りそな銀行も公示仲値+4円。
*3 状況によってもう少し上乗せ幅が拡大することもある。
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この回答へのお礼

詳しく、本当に詳しく御説明頂き有り難うございました。御蔭さまで私の頭でも十二分に理解できました。恐らく、今後同じように疑問をもたれた方にも大いに参考になると思います。無知なものの為に長きの時間をとって頂き恐縮、恐縮でございます。本当に有り難うございました。感謝申し上げます。

お礼日時:2008/10/29 06:49

100万円相当以上の通貨を持ち出す際には出国時の税関で届出が必要なようですね。


http://www.customs.go.jp/kaigairyoko/shiharaishu …
税関は、空港で手荷物・身体検査を受けたあと、出国審査の手前にブースがあります。
必要な人だけが立ち寄るブースなので、出国審査ブースに比べると小さいです。

でも、50万~100万円相当のお金を現金で持っていくのですか?
私なら日本国内でも紛失や盗難が怖いのでそんな多額のお金の現金での持ち運びは極力やりません。
ましてやイタリアは日本よりもスリや引ったくりは多いですよ。
安全を考えると、クレジットカードでの支払いが最適と思います。
TCは紛失したときに再発行できるというメリットがありますが、TCのままで受け取ってくれる店はあまりないようです。となると現地の銀行か両替所で現金に両替せねばならず、結局現金を持っていくのと危険性は変わらなくなります。

ツアーは、ふつう
「4~9月」「10~3月」の2シーズンに分けて商品を作りますので、そう簡単に円高が反映されたりはしません。
ツアー代の大きな部分を占める航空運賃は日本円建てなので為替相場は関係しませんし。
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この回答へのお礼

有り難うございました。

お礼日時:2008/10/29 06:51

(1)ユーロの持ち出し金額の制限は聞いたことありませんが、


   現金で50~100万持っておくっていうのは、
   そんな大金現金で持って歩いたことないので、危険を感じます。

   以前50万の現金を中国の方がパリで掏られた話を
   聞いたことがあります。

(2)今郵便局が良いと思います。

(3)現金しか使えない所もありますし、私は入場料とか現金で支払い
   ますが、だいたいのお店ではカードが使えますよ。
   来春なので、今のような円高状態なのか わからないので、
   カードを主にするかは もう少し先に考えてみられたら
   どうでしょうか?
   TCは使ったことがないので、わかりません。

(4)ツアー料金は今まだ下がってないですねぇ・・・
   急にアジアのある国に再来月行くことになり、
   ツアーの方が安いかなぁと思い、昨日旅行会社に行きましたが、
   自分で手配した方が若干安かったですし、ホテルのグレードも
   アップしました。
   でも 3月ぐらいなら安いものがもう出始めていましたよ。
   
  
   
   
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この回答へのお礼

有り難うございました。

お礼日時:2008/10/29 06:53

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