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 学生実験でケルダール法を行ったのですが、その実験についてのレポート提出を指示されました。
 そのレポートの課題の中に、蒸留時、なぜ水蒸気蒸留を行うのか、その理由を答えよというものがありました。

 試料分析の本なども読みましたが、いまひとつその理由がわかりません。
 どなたかお教え願えませんか?

A 回答 (5件)

非常に危険な着想です。

装置の形状を観察してください。分解液は酸性からアルカリ性に変化し、加熱されるわけです。バーナーなどで急激に加熱された場合、破損しやすい軟質なガラスで装置は加工されております。事故を恐れます。100℃以下で一定の時間をかけ、水蒸気で安全に分析してください。
奥田東さんか東大の農芸化学分析書(養賢堂)など昔の本に、水蒸気蒸留の経過時間とアンモニア回収率の関係を記載していたはずですが。
付け加えれば、種本はAOAC(アメリカ食品医薬局公定分析書)です。図書館で読んでください。分冊になった英文の書物ですが、これが現在最も権威のある食品、飼料、医薬品の公定分析法です。ケルダールによる窒素分析は、機器分析の基本になっております。
追記:ケルダール実習では、空焚きしたり、苛性ソーダー溶液を蒸留液に入れたり、面白い学生さんもおります。同様な実習でガラスの破損から重度の火傷を受けた人もおります。この種の蒸留操作では爆発事故も再々起こります。利用する試薬はすべて劇薬ですから、誤操作に注意ください。
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補足と蛇足の訂正です。


直熱式のデメリットは水酸化ナトリウム添加~装置につなぐまでに多少アンモニアガスの損失が起こる可能性があること、メリットは水蒸気蒸留に比べて装置がコンパクトにできることです。
ただし、6連式の直熱の装置でも分析時間の短縮効果は水蒸気蒸留装置を3連程度で使う場合と比べそれほど大きくありません。
また、分析値のレンジが限られており、精度をそれほど求めないのであればフローインジェクションで測定できなくもないです。

#tpastureさんの指摘のうち、2は分解時の注意点で、3、4は直熱、水蒸気蒸留共通ですね。失礼いたしました。
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直接バーナーで加熱してはいけない理由は、fumi26さんが書いてるように、急激に加熱すると初期の急激な反応でガラス器具が破損するおそれがあるからですね。


実は直熱法の器具は参考URLに示したものがありますが、分解液を全量蒸留すると蒸留に使う瓶が破損する危険性は否めません。(希釈液でも加熱初期に若干衝撃があります。)

#蛇足ですが、tpastureさんの指摘は、むしろ水蒸気蒸留における留意点ですね。

参考URL:http://www.sanshinkogyo.co.jp/pdt_food_protein.h …
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恐ろしいことを考えないでください。


水酸化ナトリウムも硫酸も危険な原液です。
過去の経験から、多くの事故を見ています。
1。一番多いのがピンチコックの開け閉めで閉める場所を誤り、沸騰圧で、最低おおきなフラスコのふた(コルク)が天井まで飛ぶこと。
2.今は、排煙装置がちゃんとしているので問題は少ないが、過去にはズボンが、濃硫酸煙や誤って付着させいつの間にか穴が各所に開いてボロボロになること。
3.なぜか硫酸をピペットで入れるとき、ふざけて微量目の周辺に飛び半失明になった人がいたこと。
4.スポイトで入れるべき水酸化ナトリウム原液を、ピペットで吸って、誤って口の中まで吸い込み、うがいをさせて緊急病院に送ったこと。口の中の粘膜が損傷し治すのにかなりの時間がかかったこと。

サンプル分析までに加熱して時間がかかることや、それをナトリウムと接触さえて含まれている窒素成分をガス状にして回収する過程が面倒くさいと考えるようですが、きちんと面倒がらずに手順どうリしてください。
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硫酸溶液に存在する硫酸アンモニウム(酸性)に苛性ソーダー溶液(アルカリ性)を加え、アンモニアを蒸留する手法です。

この反応を、密閉した装置内で、短時間に起こし、発生したアンモニアを確実に水冷管まで送るため、水蒸気蒸留します。単純な原理で、確実に、安価にアンモニア態窒素が測定できますので、世界中で粗タンパク質、窒素測定での公定法として採用されております。なお、正確な測定を行うには、最高級の硫酸アンモニウム試薬を使って定期的に検定を行うことが必要です。
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この回答へのお礼

 ありがとうございます。
 考えてみたのですが、硫酸溶液と苛性ソーダー溶液の混合した溶液が入っているところを直接バーナーで加熱してはいけないのでしょうか?
 混合溶液を加熱してアンモニアが発生するという点では同じようにも感じられるのですが……。

お礼日時:2008/12/16 12:41

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