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交換積分ってなんで交換積分っていうんですか?
形からしてクーロン積分とのちがいは後ろの波動関数の電子の座標が違うだけだし、中身のハミルトニアンは水素分子の場合両方の波動関数に作用する演算子で、何と何が交換されるのやら・・・なぜ交換積分は交換と言う言葉がついてるのでしょうか?誰か詳しくわかる方いませんか?

A 回答 (1件)

クーロン積分と交換積分は、例えばヘリウム原子の電子間に働くクーロン斥力のエネルギーの期待値を摂動の1次まで求めると出てきます。


クーロン積分は形からしても分るようにクーロン相互作用エネルギーとも呼ばれます。
交換積分は交換相互作用を現しています。まず二電子系の波動関数を考えて見ます。電子はフェルミ粒子ですから系全体の波動関数は粒子の入れ替えに対して反対称になります。(系全体の波動関数はスピン部分と空間部分の積になります)次にスピン部分の波動関数を求めます。二つの1/2スピンを合成するわけですから、スピン波動関数は対称な3重項状態(三重縮退)と反対称な1重項状態の2種類が出てくることがわかります。スピン部分が1重項状態のとき、全体の波動関数が反対称でなければならないから、空間部分の波動関数は対称になります。逆に3重項状態のときは反対称になります。交換相互作用は空間波動関数が対称か反対称かによってエネルギーが異なることを現しています。交換積分では波動関数の電子の座標が違うだけ見えますが、これは粒子の入れ替えを意味しているのです。
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