
荷電共役変換対称性の破れは、実験で実証されているのでしょうか?
パリティ対称性の破れや、CP対称性の破れの話題は有名で、
ネットでも調べれば簡単にいろいろと出てきます。
しかし、荷電共役変換対称性に関してはよく分かりません。
実証されたともされていないとも、明記しているものが見つからないのです。
実証されているらしいという話題はあっても、
参考文献等が挙げられているものは見つけられません。
CP対称性が成立する場合はP対称性の破れが
C対称性の破れを意味するということは知っていますが、
そうではなくて直接にC対称性が破れていることを示す実験が知りたいのです。
荷電共役変換対称性の破れは、すでに実験で実証されているのでしょうか?
されていたとしたら、具体的にどのような実験ですか?
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
あぁ、特に意識してませんでしたが、#5でν,ν~と書きましたがどちらもνと思っても構いません。
※νとν~の区別に関してはどう解釈するべきなのかはちゃんと答えられそうにないのでノーコメントで。必要なら再質問等してください。この分野に詳しい人はこの掲示板にはあまりいないような印象があるので、回答がつくかは分かりませんが。
>すなわち、π崩壊は次のように書けることになります。
>(1) π^+ → μ^+ + ν(L)
>(2) π^- → μ^- + ν(R)
>そうであった場合、π^-の崩壊からは
>『実際には右巻きのものしか出ないのですから、P対称性が破れている』
>ということになりませんか?
「右巻きのものしか出ない」という書き方がよくなかったですかね。今の話の流れでは「右巻きのものが出るか出ないか」は関係ありません。
π^+が崩壊すると左巻きのニュートリノが出ます。従って、もしもC対称性があるのならばπ^-の崩壊で左巻きの(反)ニュートリノが出なければいけません(←C反転でヘリシティは変化しないので左巻きのものが出なければいけない)。でも、実際にはπ^-の崩壊で左巻きの(反)ニュートリノが出ないので、C対称性が破れているわけです。
νとν~の区別があろうがなかろうが「π^+の崩壊では左巻きのものが出て、π^-の崩壊では左巻きのものが出ない」という事が変わらない以上、C対称性が破れている事も変わりません。
この回答への補足
ああ、分かりました。
ニュートリノのことばかりに気を取られていましたが、
つまりπ+の崩壊とπ-の崩壊に違いがある、ということですね。
得心しました。
No.5
- 回答日時:
素粒子は専門外なので、あまり突っ込まれても答えられなくなってしまうのですが(汗)
C対称性があるかどうかというのは、ハミルトニアンがC反転で不変かどうかという事を言っていますよね。より具体的に言えば、ある過程が起こればその過程をC反転した過程も必ず(同じ頻度で)起こればC対称性があるという事です。
例えば、π中間子は
(1) π^+ → μ^+ + ν(L)
(2) π^- → μ^- + ν~(R)
という過程で崩壊します。(一般的な記法ではないと思いますが、左巻きという意味でLと書きました)
もしも、C対称性があるのならば、(1)の過程をC反転した
(3) π^- → μ^- + ν~(L)
という過程も同じように起こらなければいけません。
マヨラナ粒子云々という辺りから私の知識の範囲外にはなってしまうのですが、仮にニュートリノがマヨラナ粒子であったとしても、C対称性があるのならばπ^-の崩壊により左巻きのニュートリノが出なければいけません。しかし、実際には右巻きのものしか出ないのですから、C対称性が破れているという事は変わらないはずです。
この回答への補足
# すみません、間が空いてしまいました。
#
# 長いこと付き合っていただいてありがとうございます。
# そろそろ締め切るべきかとも思うのですが、幸い、制限時間はありませんから
# お時間のあるときで構わないので、もうしばらく付き合っていただけたらと思います
# (もちろん、他の方からの回答もお待ちしておりますが)。
マヨラナ粒子について、私が勘違いしているのかもしれませんが……
ニュートリノは
ν(L), ν(R), ν~(L), ν~(R)
の4種類が存在するはずだが、ν(R)とν~(L)は存在しない(あるいは数が極端に少ない)
と考えていたが、マヨラナであれば、
ν(L)とν(R)
の2種類だけがあるのだ、ということになるのではないのでしょうか。
すなわち、π崩壊は次のように書けることになります。
(1) π^+ → μ^+ + ν(L)
(2) π^- → μ^- + ν(R)
そうであった場合、π^-の崩壊からは
『実際には右巻きのものしか出ないのですから、P対称性が破れている』
ということになりませんか?
私が期待する回答をまとめますと以下の通りです。
1)ニュートリノがマヨラナ粒子であった場合、νとν~の区別はなくなる。
その為、例えばπ崩壊で理解できるのはP対称性の破れである。
C対称性の破れについて論じたければニュートリノ以外を持ち出す必要がある。
2)ニュートリノがマヨラナ粒子であった場合でも、νとν~の区別は依然としてある。
その為、例えばπ崩壊から理解できるように、C対称性が破れていることは明らかである。
3)ニュートリノがマヨラナ粒子であるなどとは世迷言である。
ν(L)とν~(R)が在り、ν(R)とν~(L)が無いということからC対称性は破れている。
eatern27様は、2)を主張していると考えます。
ですが、私には「νとν~の区別は依然としてある」ことが理解できません。
よろしければ、この点について解説をお願いいたします。
No.4
- 回答日時:
>それにしてもベータ崩壊の非対称性はPの破れだと強調されるのに比べて
>Cの破れがあまり強調されないのはどうしてなんでしょうね?
そんなの知りませんが(笑)、きっと、パリティの破れが最初に実験的に確認されたのがコバルト60のベータ崩壊だったからじゃないですかね。
この回答への補足
ニュートリノのことを教えていただいてから、
ニュートリノと反ニュートリノの関係に注意しながら調べてみました。
驚いたのですが、それらが別物である確証はないそうですね?
それも、一度は別物だと決定されたのに、
実は同じものなのではないかと指摘されて
今では同じものだと考える人も多いそうで、大変面白い話題だと思いました。
勉強不足なので、あまり深くつっこんでも追えないのですが
もしも今後、ニュートリノには粒子と反粒子の区別がない、
ということになった場合、
ニュートリノにおいてC対称性を考えるのはナンセンスだと思えます。
どうなのでしょうか?
No.3
- 回答日時:
>ということは、"ニュートリノは左巻きのものしかない"とは
>PとC、それぞれで破れていることを意味しているわけですか?
いいえ。反ニュートリノの事を考えない限り、Cが破れているかなんてどうこう言えません。
この回答への補足
ああ、ええと、
>「左巻きのニュートリノはあるけど、(これをP反転した)右巻きのニュートリノはない」
>「左巻きのニュートリノはあるけど、(これをC反転した)左巻きの反ニュートリノはない」
これらをまとめて一言にしてしまいました。
それにしてもベータ崩壊の非対称性はPの破れだと強調されるのに比べて
Cの破れがあまり強調されないのはどうしてなんでしょうね?
(いろいろ調べてるときから思ってたなんとなくの疑問です)
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