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大和の建造には当時の国家予算の数パーセントの巨費が投じられたそうですが、今全く同じ物を作るならどれくらいのお金がかかるんでしょうか。素人考えだと、今の技術から見れば大きな鉄の塊みたいなものだからもちろん国家予算レベルにはならないし金額もはちゃめちゃな数字にはならなそうだと推測しますが。でも100億くらいはかかりますかね。実際いかほどのもんでしょう。

A 回答 (12件中1~10件)

だいぶ前の本ですが、この質問の答に近い本が出版されています。



http://www.amazon.co.jp/dp/4195552710/
よみがえる超戦艦「大和」―史上最強の巨艦「復元計画」
戦争考古学研究会 (著)
徳間書店 (1993/08)

古本が適価で買えますからぜひお読み下さい。
私もこの本を読みましたが、No6さんが言われるように「主砲の砲身」と「防御甲鉄」が最大の難関になります。いずれも、現在は世界のどこにも製造できる工場が存在しません。製造技術も断絶しています。

戦前の日本では、戦艦・正規空母・重巡洋艦の建造は呉工廠・横須賀工廠・神戸川崎造船所・三菱長崎造船所の4箇所で同時に4隻可能でしたが、戦艦の主砲と防御甲鉄は呉工廠でのみ製造可能でした。
三菱長崎造船所で建造された武蔵については、呉工廠で製造した主砲の砲身と砲塔を運ぶために専用の輸送艦が用意されたくらいです。

「同じ物が作れればいいので作成方法は問わなくていいと思うんですが」
ということですが、「同じ物」を作るには、製造技術を再構築し、製造する工場そのものを新たに建設しなければなりません。何しろ、同じ物を作る工場も技術も消滅しているわけですから。

また、大和は溶接工法ではなくリベット工法で作られていました。巨大な船をリベット工法で作る技術も現代では断絶しています。

最初に紹介した本では、
「外見は大和を忠実に再現。実際に発射可能な18インチ砲9門を備える。甲鉄や機関や射撃指揮装置については大幅に妥協。リベット構造は不可能なので溶接構造で建造」
として、あくまでも本の上ですが「大和を現代に再現」していたと記憶します。

ちなみに、戦艦を建造する設備が現役で稼動していた時代でも、例えば戦艦の主砲身は非常に高価でかつ製造に時間と手間を要するものでした。イギリスが第二次大戦後の1946年に就役させた、戦艦としての性能ではイギリス海軍史上最高とされる
ヴァンガード
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1% …
は、15インチ主砲の砲身は、第一次大戦中の1915年頃に製造されたものを使用しています。砲身は古いですが、砲塔は完全新設計で、射撃指揮装置もレーダーを使う1946年当時の最新のものです。

「倉庫に眠っている15インチ砲を利用して、最新設計の戦艦を作る」
ことが合理性を持つくらい、戦艦の主砲砲身というのが様々な意味で「貴重なもの」だということです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。その本読んでみたいですねー。
工場自体も作らないといけませんか!?今も造船大国なんだし既存の工場の設備拡張で何とかならないものですかねー;
リベット止めだったんですか!なんか釘を使わずに木組みだけで作ったなんとかって建物みたいですね。職人芸の世界だ。前途多難です;
ちなみにその本では費用のことは書かれてなかったんでしょうか?

お礼日時:2009/04/09 21:49

私は某現在防衛産業に従事している者です。

下記のレスで「もともと大和級の戦艦なんて、日露戦争当時の戦略から抜け出せない時代錯誤な海軍軍令部が作った当時でもすでに時代遅れな軍艦ですから。」とありましたが、当時攻め込まれた米軍も大鑑巨砲主義だったと聞きますし、そこを航空機で攻撃した山本五十六の作戦によって米軍が航空機の重要性を身をもって実感したと聞きます。装備も石器時代のものとの事でしたが、日本で始めて艦載レーダーを積んだと聞きます。実際にはアメリカの数年遅れだったと聞きますが、その後の平和産業の礎となりました。私は全く軍国主義者ではありませんが当時の日本の技術が陳腐だったというお話は如何なものかと思います。そんなことを考えますと再建した場合は現代の米軍空母以上の費用が掛かると思われます。但し、電子機器の素子が当時真空管しか無かったので、そこまで復元しようと思うと骨董的な部品集めとなる為、不可能な所もあるかと思います。そこを半導体で置き換える事で少しは安くあがるかも知れませんね。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
石器時代レベルと言ったのはあくまで現代の目で見るとという意味で、当時としても時代遅れだったとは僕は思ってません。
骨董品なので逆に高くなってしまうというのは色々な回答を見てよく分かりました。むしろ現在の技術を用いるほうが安くなるってこともあるんでしょうねー。

お礼日時:2009/04/12 12:08
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この回答へのお礼

ありがとうございます、参考になりました!

お礼日時:2009/04/12 12:04

No8です。


ご紹介した本ですが、「お金」のことは特に書いていなかったと思います。何故かと言うと、「計算不能」であることと、「根拠に乏しい数字を出してもシラけるだけ」だからです。

そもそも、「お金」については、「とてつもない金額になる」ことしか「シミュレーション」のレベル、本を書くレベルでは分かりません。1.5トンの砲弾を発射できる18インチ砲身を作る技術(当時のままでなくても良い)を開発するコスト、そのための工場を建設するコストなど、どうやって計算するのですか?仮に三菱重工にでもそうした計算を依頼すれば、計算だけに巨額のお金がかかり、それによって得られるのは「戦艦大和、今再現するならお値段いくら」の答のみです。もちろんそんな「戦艦大和の再建造の費用計算」に巨額のお金を払う人はいません。

ちなみに、10年ほど前に映画「タイタニック」がヒットした頃、タイタニックのデザインと内装を復元した「現代のタイタニック」を建造できないか、と言う話がありました。

これでしたら、十分に可能です。タイタニックと喫水線上の外見がソックリのフネは現在の技術で容易に建造できますし、機関部は現在の最新のもので良いですし、クラシカルな内装を作る技術は現代に伝承されています。実際のタイタニックに存在した、居住性を無視した移民を運ぶための三等区画などはもちろん作られません。

そうして建造する「21世紀のタイタニック」は、トン当たりのコストは現在の客船と同程度のものになるでしょう。即ち総トン数で3倍のQM2の3分の1程度になると思われます。これは、戦艦大和復元と違い、どこかの船会社が意思決定すれば容易に実現可能です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。計算不能なんですねー。計算自体に金がかかると…。
タイタニックの話、そこは機関部も三等客室も当時のままで作らないとダメですね笑 あくまで僕の質問はそういう意味です。逆に大和もその妥協したやり方で作るとだいぶ安くなるんですかね。

お礼日時:2009/04/12 12:03

この間竣工した「ひゅうが」が 約1000億円


そのうち、装備が半分とっているので、船体・主機が500億円ほど
「ひゅうが」は基準排水量が1万3千トンで、
大和は6万5千トン 約4倍です
単純に比例で考えて、船体だけで2000億円はいきますね

また、鉄の塊というか、特殊装甲の塊です
現代のぺらぺらな船体とは 原価が違うでしょう
同じような装甲板を作るのは 難しいかな
かえって、セラミックを多用した複合材装甲のほうが作りやすいかも

そして、最大の難関が46cm主砲
今では製造するところもありません
製造技術のみなおしからはじまるので、とても費用がかかるでしょう

アメリカの正規空母が4兆円ほどかかるらしいですが、
同じくらいの費用になりそうです
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
んーやはり単純換算の2600億よりずっと高くなるという見方が主流ですかー;
確かに現代の軍艦はほぼ装甲なしだそうですがステルス性の考慮や特殊素材の開発など、船体の排水量当たりの価格も当時より高騰しているんじゃないでしょうか?

お礼日時:2009/04/09 22:00

高いものになるということでは皆さんと同意なんですが、大和建造当時と現代では造船工法が違いますからね。



昔はドックを用意して下から上へと組み上げていくやり方ですよね。現代の巨大軍艦を作るときは各モジュールごとに作って最後に溶接して完成という形を取ります。

昔のやり方だといろんな人がゴチャ・ゴチャになって作業することになって溶接するときは配線が出来ない。塗装をするときは機械の搬入が出来ないなど仕事の段取りをするのが難しく工期が遅れぎみになります。

現代だと各モジュールごとに班分けして行い。終わったら次のモジュールに場所を移して再び作業をするのではるかに作業効率が上がって工期が短くてすみます。

それによって実際の見積もりよりも10%くらい安くなるのではないでしょうか。それに建造当時巨大構造物を組み立てるのに使う”ガントリークレーン”なんか有りましたっけ、この辺でも違ってくるのではないですか。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
そうですよね。人手というか、単純作業に従事する人の数は当時よりはるかに節約できるんじゃないかと推測します。おっしゃるように作業効率も全然違うんでしょうね。
あと隠蔽も必要ないし笑。あれだけのものを秘密で作るってだけで相当の負担ですよね。

お礼日時:2009/04/09 11:33

現在の国内の技術で大和を建造しようとしても建造できません。



ただの金属の塊りに見える砲身や装甲は技術力の集積あっての物です。
昭和30年代に艦載砲を開発しようとした海上自衛隊は技術の継承がなされていない事により大変な苦労をしました。

大口径艦載砲を現在も作成可能なのはアメリカ位なのですが、アメリカとも砲身の作成方法が異なります。(他の国では作っていない期間が余りに長すぎます。)

機械式コンピュータもそうですが、似た形の物までは作れますがオリジナルと同様に動作する物を作るのには技術的な蓄積が必要で、現在の日本には残っていません。
ゆえに作成不能となる訳です。
再開発は不可能ではないでしょうが、プロジェクトX並みのエピソードが多数できるかと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
技術の断絶は確かに痛いですね、そもそも46サンチ艦載砲って空前絶後でしたよね。
ただ砲身に限らず、同じ物が作れればいいので作成方法は問わなくていいと思うんですが。あと「現在も作成可能」というのは現代レベルの評価に堪え得るという意味ですよね。砲身の強度・精度とかも当時とはダンチなのでは?例えば日本の戦車の主砲の砲身もドイツラインメタル社製だったと思いますが少し劣る(?)ものなら別に日本で作れないわけじゃないですよね。
何ならアメリカから買ってもいいし。あーそれこそ吹っかけられますね笑

お礼日時:2009/04/09 11:25

面白い質問だから追加の回答です。


確かに現在の技術レベルからみたら張りぼてのような戦艦かもしれませんね。もっとも戦艦という艦種自体が絶滅した恐竜のようなものですが。
それでも当時は理論上は世界最大最強の戦艦でしたが。
でも、大和ではないのですが長門に搭載されていた着弾点計算用の機械式コンピュータの写真を見たことがあります。
すさまじい構造ですよ。
現代のコンピュータはすべて電子技術で作られておりマザーボードに無数のチップが搭載されていてすべて電子回路による電気信号で作動していますが、それに変わる指令をすべて無数のギア等で作動させています。
多分現在それとまったく同じものを作ったらそれだけで数億円になってしまうでしょうね。
その数億円する機械式コンピュータでさえ戦艦一隻にとっては一構成部品にしか過ぎません。
レプリカと言う言葉の本来の趣旨から言ったらこういったものまで完全再現しなければ意味がありません。
そういった意味から言っても当時の建造費よりはるかに高価なものになってしまうと思います。
もともと大和級の戦艦なんて、日露戦争当時の戦略から抜け出せない時代錯誤な海軍軍令部が作った当時でもすでに時代遅れな軍艦ですから。それを現代に再現しようと思ったら江戸城の完全復元と同じようなコスト度外視の歴史的建造物になってしまうと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
ですねー、なんせ規模がでかいから、ローテクだからといって今再現して安く作れるかは別なんでしょうねー。100億はさすがになめすぎでしたね。
江戸城復元レベル、なるほどですね。

お礼日時:2009/04/09 11:12

昭和5年に大型練習帆船の日本丸と海王丸が一隻91万円で製造されています。



そしてこの後継の船として、昭和59年に日本丸II世が53億円で建造されています。

大和の今の製造費をこの比率に当てると、「約7979億円」!

m-twingoさんも指摘している通りですが、
船の場合は基本的に一点物で巨大パーツを作らなければいけないので、技術的な進歩による建造費の安価化は受けにくいようです。
更に、当時の日本と今の日本では労働者に対しての意識が大きく違うため、
人件費の価値が大きく跳ね上がっています。
そのため、昔よりも高額化してしまうみたいです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。やはり人件費がネックなんですかねー。
ただ疑問に思ったんですが、オリジナルの大和の建造費1億数千万に人件費って(全部)含まれてるんでしょうか?1さんの回答のURLに、船体関係いくら・機関関係いくら・・・とありますが、人件費ってわからないんですかね。「監督諸費」なのかな?それともそれぞれの項目が人件費込みなんでしょうか。

お礼日時:2009/04/09 11:06

ANo.1,2です。


仮に当時の本物の大和を100%再現したら(レプリカですね。)当時の建造費よりはるかに多額のお金が必要だと思いますよ。
実際には不可能ですが。。。。
当時の建造費は当時最新の造船技術と兵器技術で製造されたのですが、約70年後の現在それを再現しようと思うなら歴史的な資料の研究からはじめなければなりません。
また当然のことながら当時の大和の設計図等、建造に必要な資料も殆ど残っていない状況ですから、世界最大の戦艦1隻分の建造に必要な図面や技術資料も一から作成しなければなりません。
これには膨大な時間と人員が必要になってくると思います。
また当時は現在より人件費が比べ物にならないくらいに安かったのですが、今の日本の人件費は世界最高水準です。
ですから建造費の半分近くは人件費に回ってしまうでしょうね。
私が提示した資料では1680億だ2600億だと書いてありますが、下手をすると倍以上の金額がかかるかもしれません。
もっとも外見だけを似せて鋼鉄で外見だけの張りぼてで言いというならもっと安く作れると思いますが。
(「男○の大和」のセットのように)
今の家電製品や自動車と言った日本の主要産業製品は量産効果でコストダウンを果たしているのです。
日本の産業構造は量産によって数を作れば作るほど安く作れる構造になっています。
そんな産業構造の中で一番高価な製品は一品物です。
仮にトヨタに世界に一台しかない車を基本設計から作ってくれといったら、ビッツクラスの車でも数億円になってしまうでしょうね。
F15も空自が百数十機導入しているからあの値段で導入できるんです。
これが10機20機の単位ならアメリカや三菱にもっと吹っかけられてますよ。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。そういう話を求めてたんです。僕の質問の仕方が悪かったんでしょうか。
そうなんですよねー;基礎的な技術は隔世のレベルでも、人件費やら研究費やら1隻しか作らないこととかそういう要素考えるとやっぱ高くなるかも?と頭によぎったのは確かです。
んーでもぶっちゃけ本物の大和自体乱暴に言えば「鋼鉄で外見だけのはりぼて」みたいなもんですよね。一番金のかかる電子装備が石器時代レベルだし。
あと調達費じゃなく建造費なんで吹っかけられるとかそういう話は関係なしです。

結局のところ、質問の答えは「実際やってみないとわからない」ってことでしょうかね。

お礼日時:2009/04/09 01:29

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