最近、書店で加藤諦三さんの存在を知り、本をいくつか買いました。
『「行動できない人」の心理学』という本がとても面白かったので、興味を持ち、どんな人が書いているのかネットで検索してみました。
しかし、調べてみると、「元々は社会学畑の出身の方で、心理学の専門的な教育・訓練は受けていない」とか
「認定心理士、臨床心理士などの心理に関する専門的な資格は持っていない」とか
「カウンセリングや臨床心理に関する実務経験はない」とか
そういう記述を発見し、とても驚きました。加藤氏の著作を見ると「~の心理学」と銘打っているものが、とても多いのですが、加藤さんは心理学者なのでしょうか?それとも社会学者なのですか?
加藤さんのほかの著作も読んでみました。確かに、感銘を受けたり、為になるお話も多いのですが、ときどき、すごく偏っているというか「本当に学者なの?」と思いたくなるような記述も見受けられます。
私はこの分野の専門家ではないので、専門的な方のご意見をお聞きしたいです。よろしくお願いします。
A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
心理学者ではなく社会学者ですね。
加藤氏が現在のような「心理学や精神分析、心の問題のエキスパート」と世間に錯覚されるようになったのは1980年代になってからのことのようでそれまでは「〇〇の哲学」や「〇〇な青春」というタイトルが多かったようです。
公式ホームページもあえて世間の人に「心理学や精神分析、心の問題のエキスパート」と錯覚させるような作りにしているみたいですね。
No.4
- 回答日時:
>加藤諦三さんって心理学者なのですか?
違います。(私の知る限りにおいては)
逆に質問者にお尋ねしたい。加藤さんが自らを心理学者だと名乗ったことがあるのですか?
私は聞いたことがありません。あったのなら是非、何時何処でと具体的に教えていただきたい。
それでまず「~の心理学」についてですが、
例えば、元ヤンで、その後国会議員か何かをやった人がいたとします (笑。
この人には心理学者の経歴は無いです。到底丸っきりありませんし、自らがそう表明したこともない。
この人が自分の人生を振り返り、その体験談やら日頃の心がけやらを本にしたいと思った。
「人を動かす心理学」とか何とかいうタイトルで本を出したいぞと。
それで出版社は原稿を読み「この内容なら売れるな」と判断すれば、出しますよ。
タイトルもそのままで。出しても別に法律違反でも何でもないです。
食品衛生法の表示義務とか何とかとは違うのです。
これはこの人が考え出した、この人の中における"心理の学問" なのだ、的ニュアンスでしょうか。
で、この考え方によって多数の人が感銘を受けるとか、今まで気づいていなかったことに気づくとか、
とにかくこの本は売れそうだとか、そういう判断が出版社でなされれば、同タイトルで本は出版されます。
そういう手合いの自己啓発本などは、既にゴマンと存在していますよね。
「~の心理学」みたいなタイトル本の著者の経歴を読んで、著者が心理学者ではなかったという経験が、
今まで一度もないですか? 勿論それが悪いとは言いませんよ。
加藤さんが自らを心理学者だと名乗っておきながら、それに匹敵するだけの経歴がなければ、
これは経歴の詐欺詐称です、非難されて当然でしょう。
しかしながら、自分では心理学者だ なんて言っていないにも関わらず、
勝手に心理学者だと思い込まれ、決めつけられ、更には心理学者としてのレベルがどうだとか
こうだとかと批判されれば、これは被害者は加藤さんの方ですよ。違うでしょうか?
単にこういうカラクリをご存知なかっただけで、貴方には悪意や妬み、嫉みなどはないと思いますが。
私は氏を心理学者と思ったことはありませんし、逆に「心理学を専門に勉強してないのに凄い人だ」
という意見を述べた知り合いもおります。(但しこれも的外れではありますが)
そもそも、心について扱ったものは全て心理学であるという
間違った思い込みが偏在化しているのは、何も氏の責任ではありますまい。
No.3
- 回答日時:
2ちゃんねるだとか,Wikipediaだとか,
ウェブ上の加藤諦三氏に関する書き込みに多少なりとも責任がある者です。
下記のQ&Aはお読みなったでしょうか。
■加藤諦三さんはどういう心理学者ですか?
http://okwave.jp/qa2762006.html
上記Q&Aにおける回答と,ここでの#1,#2両氏の回答とで
ご質問に対する答えはほぼ尽くされていると思います。
「加藤諦三は心理学者である」という言明は
大方の読者にとって真であるように見えるかもしれませんが,
大方の心理学者にとっては偽であるということです。
これは「心理学とは何であるか」あるいは「どうあるべきか」についての
専門家と非専門家のあいだの認識のずれの反映でもあり,
ここからときに困った問題が生じます。
多くの著作やラジオの人生相談を通じて
加藤氏には熱烈な信奉者がいる一方で批判的な人,嫌悪感を抱く人がいることも事実です。
その結果,
(1)信奉者が加藤氏の著述・発言を心理学の成果であると思い込み,心理学に誤った期待を抱く
(2)批判者が加藤氏の著述・発言を心理学の成果であると思い込み,心理学に的外れな批判を向ける
なんていう不幸なことが起きるわけです。
似たようなことは
猟奇的な事件が起きるたびにマスメディアに顔を出し
無責任なコメントを垂れ流す犯罪心理の専門家と称する人たちについても生じています。
もっとも
「心理学の専門的な教育・訓練は受けていない」という一点だけで
「心理学者ではない」と斬って捨てるのはあまりに狭い了見でしょう。
実際,工学,医学,教育学など他専攻出身でありながら,
心理学の研究・教育に貢献して心理学者の一員として活動している人は少なからず存在します。
また
「認定心理士、臨床心理士などの心理に関する専門的な資格は持っていない」という心理学者は少なくありません。
これら資格の有無は研究者としての評価を左右するものではないからです。
認定心理士は学部で心理学を専攻したことの証明に過ぎませんし,
臨床心理士は心理臨床の実務に必要な最低限の知識と技能の保証に過ぎません。
あえて資格を取らない人,資格があるのに公表しない人もいるくらいです。
「カウンセリングや臨床心理に関する実務経験はない」というのも,
その特定分野の専門家としての資質には疑問符が付くとしても,
心理学者全体からすれば特段珍しいことではありません。
そもそも心理学→臨床心理とか,心理学→カウンセリングという発想が非常に偏ったものなのです。
たとえば心理学者が10人いたとして,
そのうちカウンセリングの専門家と言えるのは1人いるかいないかという程度でしょう。
臨床心理学者に限ってみても,
その中には知能テストの専門家やら,行動修正の専門家やら,催眠の専門家やらが含まれます。
皆が皆カウンセリングの学術的研究を行なっているわけではないし,
専門的トレーニングを受けているわけでもないのです。
逆にカウンセリングの指導的研究者の中には
哲学,教育学,社会福祉学,看護学など,心理学以外の幅広い分野の出身者がたくさんいます。
私も高校生のころ,
悩み多き若者が浪人を重ねて東大に入学するまでを綴った加藤諦三氏の青春記を
『蛍雪時代』誌上で読んだ世代です。
その後いくつかの著作に触れましたし,ラジオやテレビで生の声を聞く機会もありましたが,
結局熱心な読者になることはありませんでした。
ネットの世界に触れるようになって
改めて加藤氏の根強い人気を知るとともに,
その受けとめられ方にある種の危うさを感じたものです。
そんなことから機会あるごとに,加藤氏の,
そして心理学の虚像を修正すべく書き込みをしてきました。
今回のご質問もそれが端緒となったようで...喜ぶべきでしょうか。
加藤氏の著作に触れて人生が拓ける人がいる一方で,
加藤氏の助言に従って手酷く失敗する人がいるかもしれません。
が,それもこれも最後は自分の責任です。
加藤氏のせいにしたり,ましてや心理学のせいにしたりするのはとんだお門ちがいでしょう。
回答者には加藤氏への個人的な感情や利害など一切ないことを最後に記しておきたいと思います。
No.2
- 回答日時:
心理学研究者の端くれで、54歳になります。
加藤諦さんは、私が学生の頃から同様の本をたくさん書いておられます。
しかし、No.1の方の回答にもあるように、元々は心理学領域の出身の方ではありません。
心理学系の学会の名簿にもお名前はなかったと思いますし、心理学としての専門的な論文も拝見したことはありません。
その意味では、「マスコミ教授」「マスコミ心理学者」でしょう。
ただし、そういう点と、本を読まれて、その内容に啓発されて、ご自分自身が新しい生き方や考え方が獲得できたというのであれば、それはそれで、結果的には良かったと考えれば良いのではないかと思います。
ちなみに、加藤さんに限らず、マスコミによく出ている学者が、その学問の世界(学界)で、研究者として評価されているかどうかは、別問題です。
たとえば、Googleで検索して、学会が発行する学会誌に論文が載っているか(これを調べるには、Googleスコラ(http://scholar.google.com/)の方がよいでしょう)かを調べてみればよいでしょう。
最近、流行の脳科学者と称する方たちの中にも、怪しい方はたくさんいます。
参考URL:http://scholar.google.com/
No.1
- 回答日時:
大学教授でいらしたので、学者さんでしょうけど、心理学者ではないでしょう。
社会学をおしえておられたしで、社会学者でしょう。でも、文学部の社会学科のほうではなく、理工の一般教養担当ですから、社会学方面でも余り聞きませんでしたね。普通なら、福祉が専門とか、マスコミが専門とかあって、そちら方面で包括的な書籍を出す際の共著者などなるものですが、余り見かけませんでした。所謂「マスコミ教授」の一人でしょう。学問のほうではトンと聞かないけど、マスコミでは売れている。
心理学関係の学会に所属し、論文を発表されていたら、出身はなんであれ心理学者を名乗ってもいいかもしれませんが、この方、そういう方面は、もっぱら「読み物」「生き方読本」でして、とても心理学の初学者向けの教養書にもなりません。
「~の心理」と名打った人生読本でしょう。
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