【お題】引っかけ問題(締め切り10月27日(日)23時)

方程式のパラメータを無次元数にして整理するという手法を何度か学習しました。
しかし、無次元数を使うメリットがいまいち理解できていません。
解説お願いします。

A 回答 (3件)

3つのメリットがあります。



1)物理学的次元を持った量では、次元の違ったものの間で足し算や引き算が出来ません。1メートル足す1グラムは意味をなさない足し算ですね。物理学で実際に計算するとには大抵の場合膨大な計算を余儀なくされます。したがって、計算の途中での計算間違いは日常茶飯事にやっています。そんなとき、次元を持ったまま式を表現してしまうと、計算の途中で一々物理的次元を確認しながらやらないと、大混乱に陥ってしまいます。無次元量で表しておけば、一々次元を確認しなくても何の心配も無く足し算や引き算が出来るのは、大変なメリットです。

2)物理学では数学を使いますが、数学とはまさに数を扱う学問です。もちろん数には物理的次元が無いので、すべて無次元量です。その数を処理するのに、近年ではコンピューターを使って数値計算をする事が大変重要になっています。コンピューターは数を処理する機械ですから、そこに代入できる数値は全て無次元量になっていなくてはなりません。

3)私は家の子供達が小さかった頃、良くゾウさんは大きいか小さいかと聞いて遊びました。はじめのうちはもちろん、ゾウサンは大きいと答えます。そうすると、私は、でもゾウさんは学校の校舎より小さいよ、あのビルディングよりも小さいよ、とからかいます。また、アリンコは小さいと答えると、でも、ばい菌より大きいよ、とからかいます。そんな事を何度も繰り返しているうちに、私が似たような質問をすると、子供達は「なんと比べて?」と必ず聞くようになりました。無次元化された数とは、ある基準になる量と比べて何倍の値を持つかと言うことを表した数の事です。ですから、物の大小を言う時には、物理的次元を持った数の値は何も意味が無いのです。1億分の1gという途轍もなく軽い重さでも10億分の1gと比べると重たいからです。無次元化しておけば、1より小さい数字は基準の量より小さい、1より大きい数字は基準の量より大きいということが出来ます。一般に物理学に現れる数学の式は途轍もなく複雑なので、正確に解くことは先ず絶望的です。そい言う場合でも、式の中で1より十分に小さい量が出て来たら、その量でベキ展開をして、高次のベキに比例した項を無視しても大変良い近似が得られます。実際の物理学の計算では、ほとんど100%このような近似計算ばかりですから、無次元化した表現を使って、どの項が1より十分に小さいのかを確認する必要があるのです。

極端な言い方をすると、無次元化して置かなくてはほとんどの場合物理学が語れないと言っても良いくらいです。
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この回答へのお礼

みなさん回答ありがとうございました。
勉強になりました。

お礼日時:2009/05/24 10:05

「パラメータ無次元」の一例。

(電気信号用フィルタですけど…)
     ↓
 http://homepage2.nifty.com/y-daisan/homepage/htm …
>LCフィルタの設計方法

【スケーリング】
>...... 係数表が出てきますがこれは全て1rad/sec、インピーダンス1Ωで求められています。
これは「表1 バターワースローパスフイルタ設計係数表」(その他多数)のことです。

>実際の周波数、インピーダンスに変換する作業をスケーリングといいます。
その表の前にあるのが、スケーリングの一例。
「図2 3次のフイルタ 1MHz 100Ω」(カットオフ周波数が 1 MHz, 入出力抵抗が 100Ω)

フィルタ屋は係数表の値を「規準化(normalized)」素子値と呼んでます。
これは「パラメータ無次元」の一例です。
規準化素子値「カタログ」を用意しておけば、カットオフ周波数と入出力抵抗を所望値にするとき、単純な算術で済むわけです。
この例では、係数乗算だけ。

このような「規準化」のテクニックは、ほかの分野でも利用してそうです。
 
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私も中学の頃から悩みましたが五十年近く経ってやっと少し分かったように思います。


つまり有次元のパラメータには「意味」の解釈がつきまといます。
無次元数にはそれがありません。
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