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タイトルの通りです。
ローマ時代の食事における故意の嘔吐についてです。身体にかかった負担はどれくらいだったのでしょうか。

食事を楽しむ度に故意に嘔吐していたと聞くと、現代に生きる我々としては、体にかなりの負担がかかったと想像すると思います。しかし、塩野七生氏の「ローマ人の物語」を読むと、キケロとカエサルが、二人して食事をする際に、
「催吐剤もあり、楽しく食事ができた」
とキケロの書簡の中にあったと記載されており、(催吐剤はそういう薬があったのだと想像しているのですが)、こうした食事で吐く経験のあるキケロが60過ぎまで存命であったというのは、食事で故意に嘔吐する文化(とそれによる体力の消耗)と寿命に相関関係が無いように思われるのです。
(但し、高齢や体力衰弱状態での嘔吐で窒息する等直接的原因で死亡する例を除く)。
飽くまで、日常的に嘔吐を繰り返していたら肉体的に衰弱して寿命が早くなってしまうのかな、と思うのですが、そうした記述が現在の所私が読んでいる本には見つかりません。

「食事と嘔吐」が習慣になっている貴族は、肉体的衰弱を迎え、嘔吐が直接的原因ではなくとも、寿命を早めてしまったのでしょうか。
それとも上手く「嘔吐」していた為、肉体的衰弱はしなかったのでしょうか。

ちょっとした事でも良いので、どなたかご存知の方、あるいは別の観点から何かお気づきになった方がいらっしゃいましたらご教授願いたく宜しくお願い致します。

A 回答 (3件)

古代ローマ人は催吐剤を飲んで吐くことを一種の健康法と考えていたようで、 当時の医学書には月に2度実践することを勧めたものもあります。

同じ月2回でも半月ごとに一度ずつ行なうより、月に一度二日連続で行なう方が効果が高いと書かれた書物もあるそうです(未見)。食べすぎ飲みすぎで悪い物を身体の中に溜め込むよりは定期的に身体の中を完全にきれいにしたほうが健康的だという考えでしょう。

ご質問にある「キケロの書簡」というのはアッティクスへの手紙13:59のことだと思いますが、少しご質問のなかの『キケロとカエサルが、二人して食事をする際に、
「催吐剤もあり、楽しく食事ができた」 』は私の印象とは違っています。これだと宴の参加者が薬を使っては吐き食べしていたような印象ですが、キケロが言及しているのは「カエサルが催吐剤の準備をしていた」ことだからです。おそらくキケロがわざわざこの点を書いたのは、カエサルが宴席で悪酔いしたり料理に手をつけないといった不作法で同席者を不快にさせないため行き届いた配慮のできる人物であったことを伝えようとしたのでしょう。

たしかに当時、催吐剤の乱用というようなことはありました。しかし基本的に吐くことは健康法であり上流社会に生きる人のたしなみだったことはたしかです。

それに滅多にはかない人より、ときどき自分の意思で吐いていればいざというとき上手に吐けます。毒殺の危険を回避するためにも役に立ったと考えられます。結局カエサルは毒以外の方法で暗殺されますが。

ところで嘔吐で身体を害すると言えば誤嚥性肺炎のほか食道裂傷(マロリー・ワイス症候群)があります。このあたりも自分の意思で簡単に上手に吐くことができればリスクは軽減されるのかもしれません。

別に嘔吐を称賛するつもりはありませんが古代ローマの習慣としての嘔吐剤の使用はもともとはそれほど退廃的な文化ではなかったと思っています。
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この回答へのお礼

詳しい回答を頂き、ありがとうございました。

キケロの書簡はそういう意味だったのですね。不勉強でした。
また、
>毒殺の危険を回避するため
ここも勉強になりました。

もともと催吐剤を使用していたカエサルが精力的に動き回れているので、スタミナが消耗しているのか疑問だったのですが、体力は消耗しないようなのですね。

お礼日時:2009/07/13 20:49

日本のバブル期にもいわゆる「セレブ」の一部で同様の「吐き食べ」が行われていましたが、一度習慣になると普通に食事をしても吐いてしまう事になり、また胃酸を同時に吐くわけですから、繰り返すと歯がボロボロになってしまいます。


もちろんローマ貴族がいかに裕福でもバブル期の日本のセレブほど豊かであったワケでは無いでしょうが、あまり体にいいものでは無い事は確かでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>胃酸を同時に吐くわけですから、繰り返すと歯がボロボロになってしまいます。
ですよねー。
>ローマ貴族がいかに裕福でも
すみません、私は失念してしまったのですが、一回の食事で現在の価格にして1億円の食事をしていた大金持ちの人間が確かこの時代にいたと思います。

お礼日時:2009/07/13 20:46

嘔吐も排泄欲があり、快感を得ることができます。


快感を得るということは、脳に負荷がかかっていないので、肉体疲労を感じない身体になる可能性があります。
で、日常的に嘔吐癖をつけると反射運動なので、消化器も消化液も順応し、さほど肉体疲労はないと思われます。窒息などの事故は増えるでしょうが。
摂食障害の患者が嘔吐で消耗する話を聞いたことがありませんから。

ただ、文明的な退廃は早くなると思います。ものが余っている訳ですから、渇望が沸かず進歩が止まります。
今の日本みたいです。衛生観とかに同じ無駄を感じます。
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この回答へのお礼

回答頂きありがとうございます。

>摂食障害の患者が嘔吐で消耗する話を聞いたことがありませんから。
そうなのですね。

お礼日時:2009/07/13 20:43

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