
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
社会心理学の立場からということなら,
「アクティヴ・マイノリティ(active minority)」だとか
「マイノリティ・インフルエンス(minority influence)」というのがキーワードになるでしょう。
この分野の研究者としてはルーマニア出身でフランスを拠点に活動する社会心理学者
セルジュ・モスコヴィッシ(Serge Moscovici)が有名です。
モスコヴィッシによれば,集団内の社会的影響過程には三つの様相があります。
第一は,メンバー相互の妥協によって集団内葛藤を回避する「規範化」。
第二は,集団内多数派の方向に意見を収斂させることで葛藤を解決する「同調」。
そして第三が,葛藤を生み出し強調しながら少数派の方向に集団合意が向かっていく「革新」です。
革新の過程において少数派は,
問題となる事象に対する新しい見方を導入して既存の価値に揺さぶりをかけ,
自明とされてきたものに疑義を突きつけ集団内一貫性を混乱させて集団内葛藤を生み出します。
さまざまな不利益をこうむりつつも妥協を拒否して多数派の譲歩を引き出し,
自らの立場を多数派に受け容れさせることに成功した少数派は,
ついには集団全体に革新をもたらすわけです。
少数派が影響力を発揮するうえで重要なのは自律性のある首尾一貫した行動様式であるとされ,
モスコヴィッシらはその検証実験を行なっています。
少数派の影響は浸透するのに時間がかかるけれども,
うわべだけではない態度変容を惹き起こすとの報告もあります。
『十二人の怒れる男』という作品はフィクションではありますが,
ひとつの典型的事例としてこの分野の論文で言及されることもあるようです。
関心がおありなら,ここから先は御自身で調べてみてください。
No.3
- 回答日時:
>この映画における社会心理学の立場から視るとどういったものなんでしょうか?
印象操作、アンカー効果。
No.1
- 回答日時:
古い映画なので内容を確認させてください。
“黒人男性が殺人(白人だったかな)を犯したとの疑いで裁判にかけられ、12人の白人陪審員が有罪を認めていたがやがて1人の陪審員が冤罪の可能性を指摘して、最終的に全員が無罪を認めた”でいいですか?違っていたら回答を削除してください。
社会心理学とかは分りませんが、当時アメリカは黒人差別意識から抜け切れなくて、陪審員も初めから有罪という意識が高かった。だがやがてその陪審員の中にも“黒人だからと言ってみんながみんな疑われなければならないわけではない”“自分達の差別意識で無実の人間を死刑にしていいわけではない”と良心が目覚めた。という“アメリカの良心”を謳った映画です。
最後まで無罪を認めようとしなかった陪審員はこの差別意識を自分が認めたくなくて反対し続けたんです。
この回答へのお礼
お礼日時:2009/08/20 00:40
お返事ありがとうございます。
スラムの少年が殺人を犯した。白人かどうかはさておき、12人のうちの一人が事件に疑問が残ると言い出して、判決をひっくり返すという話です。
すみません、前提条件が違うのですが、スラムの少年ということで差別という事ですね。
なにはともあれ、ありがとうございます。
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