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強酸は物質によって決まるのでしょうか?それともpHによって決まるのでしょうか?

例えば硫酸を薄めていってpH6にしたとすると、これはもはや強酸ではないのでしょうか?

A 回答 (3件)

「新化学の講義」(増進会 H9年)p.156 によれば、



『塩化水素HCl(以下、物質名省略)のように電離度が1に近い酸を強酸という。代表的な強酸は HCl、HNO3、H2SO4である。
一方 CH3COOH のように電離度が小さいものを弱酸といい、H2SO3、H2C2O4、H2CO3 なども弱酸である。

同様に、電離度の大きい塩基を強塩基という。代表的な強塩基には、NaOH、KOH などのアルカリ金属の水酸化物、Ca(OH)2、Ba(OH)2 などのアルカリ土類金属の水酸化物がある。
一方 NH3 は電離度が小さいので弱塩基であり、Cu(OH)2 や Zn(OH)2 などの殆どの金属水酸化物も弱塩基である。

電離度は濃度によって変わる。濃度が小さくなると、つまり薄めると電離度は大きくなる。』

濃い酢酸は余り電離しないから弱酸で、思い切り薄めるとほぼ完全に電離するから強酸だ、というのでは、感覚的に馴染みません。

つまり強酸・弱酸・強塩基・弱塩基とは、「塩酸は強酸、酢酸は弱酸」というように、ある種の物質(酸と塩基)を定性的に分類する用語に過ぎず、濃度は無関係ですね。
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pHは酸の強さと言うより、「水溶液の酸性」の程度を示しているに過ぎません。


つまり、硫酸の強さを考えるときに、H2SO4の酸としても強さを考えるのか、あるいはH2SO4水溶液の酸性の強さを考えるのかで話は違います。前者であれば、H2SO4のpKaで考えます。pKaというのは、H2SO4で表される純粋な物質の物性値ですので、濃度は無関係です。後者であればpHを比較することになるでしょう。そのときには濃度も関係してきます。

>例えば硫酸を薄めていってpH6にしたとすると、これはもはや強酸ではないのでしょうか?
「普通に考えれば」硫酸は「強酸」です。ただし、pHが6の希薄な硫酸「水溶液」は「弱い酸性」ということになります。本来はこの「性」の有無で意味が違ってきます。ただし、このあたりの違いがわからない人によっておろそかにされがちですけどね。
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普通は「酸としての解離のしやすさ」で決めるんじゃないかな.


例えば酸解離定数 Ka が 1 より (非常に) 大きい (等価だが酸解離指数 pKa が 0 より小さい), とか.

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%B7%E9%85%B8
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