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会社法423条1項は役員等の会社に対する損害賠償責任を規定していますが、教科書を読むと、その要件は(1)損害の発生、(2)任務懈怠、(3)過失とのこと。

一方、会社法330条は役員と会社の関係は委任関係だと書いてあります。

さて、委任関係なら、423条1項がなくても、役員としての任務遂行に懈怠があって、損害が発生すれば、民法上の債務不履行責任が発生するはずなので、なんで、わざわざ423条1項があるのでしょうか?

どなたか詳しい方がいらっしゃったら、アドバイスいただければ幸いです。

A 回答 (1件)

一番違いが分かりやすいのは、会社が取締役に対し法令違反行為を認めていたような場合です。



この場合、会社が法令違反行為を認めていただけでなく、むしろ法令違反行為の実行を委任していたのですから、取締役は委任契約上の義務を果たしたとは言えても、委任契約上の善管注意義務違反があるとはいえず、債務不履行責任は生じないといえます。

このように、会社と取締役の間の委任契約における善管注意義務の内容は、当事者の合意でいかようにもできます。

しかし、商法423条1項における「任務懈怠」とは、委任契約の義務違反に限定されるわけでなく、法令上取締役に求められる義務の違反なども含むため、会社が法令違反を認めていたとしても、会社に対し損害賠償責任が生じます。
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この回答へのお礼

附に落ちました。

教科書を読んでも、民法の債務不履行責任では会社の利益保護のためには不十分だから423が定められた、とあるだけで、何が不十分なのかが書いてないので、もやもやしてました。

おそらく、教科書の「会社の利益保護」とは、株主も含む広い意味での利益保護という意味で書いてあったのですね。

どこかに、取締役が法令遵守しつつ経営をおこなうことは、普通は株主の利益に沿うことだから、取締役の義務に法令遵守が含まれる、云々というようなことが書いてあった気がします。

大変わかりやすい説明ありがとうございます。

お礼日時:2009/09/30 08:39

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