

No.3ベストアンサー
- 回答日時:
そもそも酸性が強いと言うことは、
R-O-H → R-O^- + H^+
の解離平衡が右に偏っているということです。
なぜ平衡が偏るかと言えば、R-O^-が安定だからです。平衡は安定な方向に偏りますからね。
言い方を変えれば、ピクリン酸からH+がとれた形と、フェノールからH+がとれた形を比較すると、前者の方がずっと安定であると言うことです。
ピクリン酸からH+がとれたもの(R-O^-)には負電荷が存在します。これが安定であると言うことは、ベンゼン環に負電荷を安定化する要因があるということです。ニトロ基は強い電子求引性を持つ置換基です。つまり、負電荷がニトロ基に吸い寄せられて、分散(非局在化といいます)することになり、それが安定化につながります。
なぜ、非局在化によって安定化するかと言うことの説明は難しいですが、電荷が1カ所に集中しているよりも、広く分散している方が安定なのです。ピクリン酸では3個のニトロ基を含めて広い範囲内に負電荷が分散するために「ピクリン酸からH+がとれたもの(R-O^-)」が安定化され、解離平衡が右に偏ります。
この回答へのお礼
お礼日時:2009/10/09 19:44
ご回答ありがとうございます!
長くて難しかったのでノートに少しずつ自分なりに咀嚼し書き写しながら読みましたが、最後には心から「なるほど!」と思いました。本当にありがとうございました!

No.4
- 回答日時:
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