電子書籍の厳選無料作品が豊富!

出産育児一時金 直接支払制度について

企業で社会保険の事務担当をしている者ですが、
今般、平成21年10月1日からの出産育児一時金の見直し以来はじめて、出産予定の社員が控えています。

改正以前の場合には、事前申請にするか通常の申請にするか選択が出来て、それによって申請書が異なるものだったと思うのですが、改正後の手続き方法についていまいち把握できていません。
出産費用が42万円未満で済んだ場合、申請によって差額を請求できることは分かるのですが、そもそもこの制度の利用にあたっては、被保険者が病院で直接支払制度を利用する意思表示さえすれば、(企業の事務担当者による)今までのような申請手続きは不要になったのでしょうか。

A 回答 (1件)

ご質問の件ですが、厚生労働省のサイトに


たいへん詳しい資料が用意されていますので、
まず、以下のURLを参照なさるとよろしいかと思います。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoke …
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoke …

直接支払制度(平成23年3月末までの時限措置)ができたことで、
医療機関で被保険者が申請・受取に関する代理契約締結手続をするだけで、
窓口で出産費用を現金で支払わなくても済むようになりました。
(したがって、事業主側としては、基本的には何も行なう必要がありません。)

<被保険者自身で行なわなければならないこと>
1.被保険者証を医療機関に呈示する
2.医療機関の窓口で、申請・受取に関する代理契約を締結する

なお、帝王切開等の手術や入院加療(切迫流産等)を要する場合等、
高額な保険診療を要することが明らかな場合は、
あらかじめ、被保険者の加入する健康保険の保険者(健康保険組合等)から
限度額適用認定証や限度額適用・標準負担額減額認定証の発行を受け、
医療機関に併せて呈示する必要があります。
(事業主として、その旨をあらかじめ伝えておくと良いと思います。)

<直接支払制度を利用しないことも可能>
従来どおり、出産育児一時金等の支給申請を行なうことも、法令上可能です。
但し、その場合には、退院時に、出産費用を負担すべき全額、
医療機関に支払わなければなりません。
なお、手続方法は以下のとおりです(ウとエが追加されました。)。

1.申請書(出産育児一時金等請求書を含む)に併せ、次の書類を添付
(ア)医師又は助産師が発行した出生証明書等、出産の事実を証明する書類
(イ)又は市区町村長が発行した戸籍謄本(抄本)
(ウ)医療機関等から交付される代理契約に関する文書の写し
(エ)医療機関等から交付される出産費用の領収・明細書の写し
(オ)その他、保険者が必要と認める書類(事前に確認しておくこと)

ウには「直接支払制度に係る代理契約を医療機関等と締結していない旨」と
申請先となる「保険者名」が記載されています。
直接支払制度が利用されていないことを確認し、かつ、
重複申請を防止することが目的で、必ず添付されなければいけません。

エには「直接支払制度に係る代理契約を医療機関等と締結していない旨」と
「産科医療補償制度の加算対象出産(+3万円)」であるか否かが
記載されています。
ウと同様の目的があり、必ず添付されなければいけません。

※ 注
 産科医療補償制度に加入している医療機関は、ほぼ100%です。
 したがって、通常、+3万円が加算されます。
 なお、この制度の利用の可否にかかわらず、被保険者が行なう手続は同じです。

<差額支給>
例えば、直接支払制度によって医療機関に支払われた額が41万円だったときは、
42万円との差額の1万円は、被保険者から保険者に請求することによって、
被保険者が現金で受け取ることができます。
医療機関から交付された「費用内訳が記載された領収・明細書」の写しや、
その他必要な書類の添付が求められますので、
被保険者から保険者へ問い合わせるよう、事業主が指導するようにして下さい。
なお、「費用内訳が記載された領収・明細書」には、
「直接支払制度を用い、専用請求書の内容と相違がない」旨が、
必ず記載されることになっていますので、たいへん大事な書類となります。
 
    • good
    • 0
この回答へのお礼

大変わかりやすく丁寧なご回答ありがとうございました。

お礼日時:2010/07/26 09:55

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!