No.16
- 回答日時:
回答者の皆様も多分ちょいと戸惑うのが、動物と人間の優劣の比較、そして宗教を作り出すというフレーズだと存じます。
多分質問者さんはそのことを意識して、敢えてそういう表現をしているのかも知れませんね。
エデンを追われる話は実は、いろんな宗教やその中の教えにもあるんです。
人間となったとき、というよりも人間という存在の此の世への出現の説明なんでしょうね。
このとき自分の、人間以前の原存在から背負って宗教を持ってきているという説明には私は一番納得できます。
人間の原存在は、存在自体の原存在から出てくるときに、原存在との間に自己性とかを置くことに成ったのでしょう。
その自己性が原存在を思うのが宗教でしょうね。いろんな宗教が古今東西ありますが、それらの根源と根本性質を訊ねると、このようにいえると思います。
この自己性がたの生命体にはぼんやりか、薄いかではないか。だからその出てきた原存在を思うにおいてはそれほど邪魔にならない。
だから宗教は他の生命体には明確ではない。私はどの生命体にも、そして生命の元となっている宇宙のいろんな物質にも宗教があると存じております。
そういうことで人間が自己の宗教を明確性をもって意識しているのに過ぎないし、それは分厚くグロテスクな自己性が故の、わざとの、技巧的で人為的なな宗教だと存じます。
どうしても人間においては技巧と欺瞞が付くまといますね、何事においても。
でも他の存在にはそういうものがない。それは原存在自体が直接そこに居るからだと、つまり介在していないからだと存じます。
わたしたちはヨーロッパ語人的なヒンドゥの哲学を学んでいます。
Self-Realization Fellowshipという団体です、ハイパーは付けられませんが、検索すると出てきます。
No.15
- 回答日時:
現在の私の研究していることの中心とも言える御質問なので、少しばかりお話させていただきます。
>>なぜ人間は宗教をつくりだすのか?
どのような心の働きが宗教を生み出すのでしょうか?心理学者ジャスティン・バレット氏によれば「行為者の過剰検出」と言うことが宗教を作り出すために必要な能力の一つ挙げておられます。この「行為者の過剰検出」というのは、私達現生人類は約20万年前のアフリカに出現したそうですが、当時のアフリカには人間の食べ物である「獲物」や、逆に人間を食べてしまう「捕食者」が存在していました。この獲物や捕食者について、私達人間は「居ないのに居る」と感じるように私達は進化しています。「居ないのに居る」と感じるように進化したのは、「獲物はこっちにいそうだ」とか、「捕食者が向かって来ているのではないか」と、「居ないものを居る」と感じるほど敏感な直感を持つものの方が生存する確率が高かったからです。
例えば真っ暗な山小屋の一軒家で一人で一晩明かさなければならなかったとして、物音や影の動きなどから、何か居ると直観します。これは「行為者の過剰検出」のなせる業です。これが、宗教で言えば、「幽霊」「神」「日本的な神」等々の宗教的行為者の概念に繋がるのではないかというのです。
ただ、そのとき「風の音であった」とか「木の動きであった」とか確かめると、行為者の過剰検出と言う直観は捨てられるはずです。しかし、宗教的概念は行為者の過剰検出と言う直観を、霊や神と言った安定した形で保ち続けています。山小屋に一人でいる人で言えば「こちらからは見えないが、誰かに見られているかもしれない」という思いを安定した形で持ち続けるのと同じです。
では、「行為者の過剰検出」を安定した形で保ち続ける能力はなにかと言えば、
>>猿などの動物は宗教をつくりませんが、人間は宗教をつくりだします。これは人間が猿などの動物よりも優れているからではありませんか?
こちらの質問に関係してきます。先に回答された方の中でも何をもって優れているかという事が議論になっておりますが、良くも悪くも人間が「万物の霊長」と呼ばれるのは前頭葉の発達が大きく関わっているようです。この前頭葉の発達は、高次の推論システムの中核をなしています。
私達の推論は架空のものに関しても、正確に働くことが出来ます。心理学者トム・ウォード氏は被験者に「どのような変な特徴でもでっち上げてよいので、想像上の動物を描いて言葉で説明しなさい」と課題を出しましたが、注目すべきはほとんどの被験者が動物の身体的構造はある原則に従っていることです。全ての絵が左右対称のシンメトリーが維持されていました。十本脚の動物は、右足が五本、左足五本に描かれており、また目がたくさんある動物も正面には目が二つ描かれていました。一見自由奔放な想像であっても、推論としては現実の動物かけ離れてはいない非常に真っ当な推論であることがわかります。
また宗教的な推論について、バレット氏の別の研究においては、被験者であるキリスト教信者に「迫り来る危険から他の人々を救うために神に祈らなければいけない状況」を想像させました。例えば、外洋を航海中に船が氷山に衝突して今にも沈んでいくとして、この時神に祈るのは「その沈没する船の人たちを助けてほしい」ということですが、神はどのように人々を助けると推論するでしょうか?「船は壊れても、沈まないようにしてくれる」「他の船の計器が狂わせて、沈没した船のほうに進ませる」というような物理的な変化による救い、「乗客が凍りそうな海の中に落ちても耐えられる肉体にしてくれる」生物的な変化による救い、キリスト教の全知全能の神であればどれも出来そうなことですが、被験者はどれも選びませんでした。物理的生物的なことをどうにかしてもらうのではなく、「沈没する人々の心を変えて欲しい」という選択肢をほとんどの人が選んだそうです。この推論も、推論としては非常に真っ当なものと言えます。
つまり、宗教的な概念であっても推論としては、現実に存在するものへの推論と差はほとんどないのです。
このようなことから、「行為者の過剰検出」を安定した形で保つのは、前頭葉の発達によって生み出された高次の「推論システム」ではないかと考えられます。人間が宗教を生み出す根本にあるのは、宗教的なものを「信じる」という事や、宗教的なものを生むことで得られる「集団の社会性の維持」ではなく、宗教的なものを「感じる」という事にあるのではないでしょうか。宗教的なものを感じるのに特別な能力が必要なのではなく、人間として普通に持っている「行為者の過剰検出」や「推論システム」といった当たり前の能力があれば充分なのです。
急ごしらえのため誤字脱字乱文どうぞご容赦ください。
合掌 南無阿弥陀仏
No.13
- 回答日時:
追記:
生きるため 子孫を残すために人間は存在する、と言うのであれば、ゴキブリやボスざるやリーダー犬あるいは羊飼いとその手下の犬 などとなんら変わりありません。
人間は他の動植物と比べて、程度の差が大きい存在でしょう。
ゴキブリ以下と思える人間もいます。人間でありながら、ゴキブリ並みの意識しか持てないのは、ゴキブリ以下と言えます。同じ罪でも、コドモと大人では責任の問われ方が違いますからね。人間がそういったゴキブリ並みの意識しか持てないなら、ゴキブリ以上の害悪を世界に撒き散らすでしょう。影響力が強い分だけ、あるいは本来の役目が果たすことができず、他の存在に迷惑をかける分だけ。
理解できるかな?参考まで。
No.12
- 回答日時:
No.7が書いているような、動物と変わらない人間であれば優れているとは言えないかも知れないですね。
そういった「現実」しか認識できず、世界観を持っているなら人間も動物と変わらない、と言えそうです。
「ボスざるやリーダー犬あるいは羊飼いとその手下の犬」などという言葉で表される人間がいて、そういった人間しかいないと思うなら、そういった判断をする人も同じなんでしょう。
人に動物性しか見出せない人は動物と変わらない と言えます。
人に神性を見出す人は、動物より優れているのでしょう。
しかし、人間と動物 ではなく、人間と植物ではどうでしょうか。植物より人間のほうが複雑であるという意味においては、優れていると言えるかも知れません。人間と動物の関係も同じでしょう。複雑であれば識別能力もより精妙になるでしょう。識別能力が精妙であれば、新たな世界の創造もより多くできると考えられます。
感覚的には、植物より人間のほうが優れているという気はしないですけどね。
No.11
- 回答日時:
こんにちはー。
基本的に同意ですー。
ただ、人間が動物より優れてるから、というのは賛成しません。
でも、下の方への回答にある
人間は生まれながら宗教心がある
というお返事の文には同意します。
僕も個人的に直観の仕組みを通して、宗教の生まれる理由を考えてきて、
なので、生まれつき宗教心がある、というのは、ある程度そう思います。
ただ、本当に宗教心が生まれるのは、思春期以降にその可能性が生まれる、と思います。
同一化ーー自分で自分を捉えるようになって、初めてこの世ならざるものに注意が行くと思うからです。
前頭葉が発達した人間独特なのかなーと思います。
宗教は、意識が他の動物と違って非常に発達し、意識が優先して働く回路を脳に持った、人に独自なものじゃないかと推測します。
それまでは、子供の間は、祈ることはあっても、宗教は多分無理だと思うんですが・・
動物が(心理的に)祈るということはもしかしたらあるのかも知れませんが、宗教を作ることは無理だと思ってます。
それは人間に例えると、幼稚園の子が宗教を作るかどうか? と対比できると思います。
後、動物より優れた、という一文は、ここに優越感や劣等感をまぜるのはどうなんだろう?と思いました。
それは、宗教というより心理学ですし。
ではでは。
No.10
- 回答日時:
No.9
- 回答日時:
全ての生き物は「本能」によって区分されているといって間違いはないでしょう。
犬は犬足らしめる本能、猫は猫たらしめる本能、猿は猿たらしめる本能、全てにその生き物をそうたらしめる本能が宿っています。そこで人間と呼ばれるには人間たらしめる本能があるはずですね。
知識や体力・経験は本能の範疇ではありませんので、それを比べても意味は無いですね。つまり、犬でもサルでもカラスでも人間より賢いものもいますし、いくらアスリートといえども豹ほどはやくはしれませんね。知識や体力の程度では人間が動物に勝るところもあるが劣るところもたくさんあるわけですね。これでは人間と他の動物とを区別できないですね。
松下幸之助は、彼の哲学において、「信仰心は人間の本能」である。といっていますが、まさに人間が人間たらしめる本能が「信仰」にあるということは他の動物との区別において十分な条件ですね。
事実、人間以外の動物は「信仰」に基づく宗教を起こすことはありませんからね。
それ故、太古の昔より宗教が存在するということでしょうね。最近は「信仰」という人間の本能さえ忘れた人間もどきの類人猿が沸いているので動物と人間の区別さえ危うくなっていますが、質問者の指摘のように本来の人間は信仰の本能により猿や動物より立派な存在ですね。
人間は動物を殺処分してもお咎めはありませんが、人間が動物を殺処分できる条件は人間が動物より優れていることですね。それが動物にとっての唯一の救いでしょうからね。人間も動物もかわらないのであれば力の有る人間に人間も殺処分されても文句はいえませんね。信仰を否定する国々では粛清と言う名のもとに大量に人間を殺処分したことは歴史的事実ですしね。まあ猿に人権などありませんからね。
猿が賢いことは孫悟空を見れば良くわかりますね。でも孫悟空がどのように早く遠くに飛ぼうとも釈迦の手の内という逸話がありますが、科学技術を手にした猿が孫悟空で、猿がどのように賢くなろうとも「信仰」無き動物は釈迦の手の内という意味でしょうね。まあまさに現代の世情を表しているかの如くですね。
参考までに
No.8
- 回答日時:
No.7の回答者様が詳細に人間と動物に違いがない事を分析しておられます。
その通りだと思います。
猿や犬は宗教を本当に作っていないでしょうか?
質問者様は埋葬・葬儀という点をポイントに彼らに宗教はないとお考えのようですが、「神」の存在を宗教の元と考えれば少し違った考えが出来ます。
ボスざるやリーダー犬あるいは羊飼いとその手下の犬を考えるとNo.7の回答者様の分析にもある通り、神(最高権力者)は彼らの間にもいるのです。
人間が他の動物と最も大きく違うところは抽象能力だと脳科学者が言っています。ボスざる、リーダー犬、羊飼いは彼らにとって「神」です。人間はその抽象能力によって神話上の人物を作りだし、それを「神」としました。
その本質は「統合の象徴」であり・・あれ・・日本国憲法にありましたね・・
抽象的かどうかが動物と人間の違うところだと思います。
なお鳥類は恐竜の子孫なので哺乳類の我々には思いつかない「神」がいるかもしれません。
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