月の自転・公転について質問です。
ご存知のように、月の自転と公転はほぼ1:1です。その為、地球から月の”裏側”を目視することは出来ません。
先日、Jaxaの公開日に説明員に質問したところ、これは”偶然”で、超長期的にみれば、1:1の関係は崩れて、今見えない裏側も見えることになるであろうということでした。現在の1:1の関係は、皆既日食の奇跡=太陽・月の大きさ、距離が全くの偶然にベストポジションとなったのと同様だそうです。
ところがある友人によると、これは偶然ではなく、”物理の世界での「安定ポジション?(超長期で見れば、動体物がすり鉢の底に落ち着くようなもの)」にはまったのであって、今後1:1が崩れることは無い”との見解でした。この見解によれば、地球の自転/公転の関係も、いつかは「安定ポジション」に落ち着き、地球の半分は常に太陽、半分は裏側に向くことになります。もちろん、数十億年orそれ以上の期間が掛かるでしょうが・・・・・
本当のところはどうなのでしょうか?
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
まず、月の自転と公転はほぼ1:1ではなく、正確に1:1です。
その方が力学的に安定するからです。そのため、太陽系の衛星のほとんどは、自転と公転は1:1になっています。自転と公転の同期といいます。
これは、海の満ち引きの原因となる潮汐力が原因です。潮汐力は海の満ち引きを起こすだけでなく、衛星をラグビーボールのように変形させます。
自転と公転が同期していれば、常に同じ面を惑星に向けることになります。こうなると潮汐力の掛かる場所は変化しません。同期していなければ潮汐力の掛かるところは、自転により変化します。
こうなると、潮汐力による変形は自転により引きずられ、潮汐力の働く方向から少しずれます。すると、潮汐力はずれを引き戻す方向に働きます。潮汐力の掛かる場所を同じ所にするような力が働きます。つまり、自転周期を公転周期に合わせるような力が働きます。
また、自転と公転の運動量の総和は変わりませんから、自転周期が変われば公転周期も変わります。言い換えれば、自転周期を変えた反作用で公転周期も変わるということです。地球と月のように自転方向と公転方向が同じ向きなら、衛星の自転は遅くなり、公転半径は大きくなります。海王星とその衛星トリトンのように逆向きであれば、自転は早くなり、公転半径は小さくなります。
ここに、詳しく説明してあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E8%BB%A2% …
ただ、月の重心がずれているからとの説明があります。分かりやすい説明ですが、自転と公転の同期は重心がずれていなくても起こりますから、不適切な説明です。
なお、月をはじめ衛星は円軌道でなく、程度の差があれ楕円軌道です。そのため、自転と公転が同期していても、公転速度は惑星に近いところで速く遠いところで遅くなっています。ですから、月の見かけの大きさが変わり、皆既日食になったり金環日食になったりします。月の表面も約6割が見えます。
それと、地球も月や太陽の潮汐力を受けています。ということは、地球にも同じことが起こっています。地球の自転は今も遅くなっていますし、月も地球から遠ざかっています。やがて、地球の自転も月の公転周期と同期します。冥王星とその衛星カロンはもうそのような状態になっています。
月は、地球から遠ざかっているのですから、だんだん小さく見えるようになります。月と太陽がほぼ同じ大きさに見えるのは、たまたまそういう時期であって、全くの偶然です。Jaxaの説明員さんは、このことと間違えて説明をしたのでしょう。
友人のおっしゃることは本当です。まず、地球の自転は月の公転周期と同期して、やがて、地球の公転周期と同期します。もっとも、月の公転周期と同期する前に、太陽の寿命はつきると考えられています。
No.7
- 回答日時:
昔月ができ始めた頃は、現在よりも近くて、現在の距離の1/4程の距離だったそうです
こうなると1:1では無いと思います
又現在月は年に2~3センチ、遠ざかって居るようです
こうなると、1:1ではなくなると思います
ただ10億年以上の話ですが
No.6
- 回答日時:
月も元は熱くて流動性が(少なくとも内部は比較的最近まで)ありました。
流動性がある場合は、潮汐力による形状の変形(地球に面した方と、その
反対側で盛り上がる)は、公転と関係なく自転していても、その流動性に
よって可能になります。
ところが徐々に固形化すると、粘性によって、その変形と自転との間に
摩擦がはたらき、公転と自転を一致させようとします。
今や固体となった月ですが、その過程で、潮汐力に従った形(重心に対して
地球側とその反対側に盛り上がる)になっており、また現在も潮汐力で多少
は変形するので、その分だけ、わずかに公転と自転を一致させようとする力
が働いているので、これからも同じ方向を向けたままでしょう。
また潮汐力は、その天体の、主星に面した方とその裏側に対する、主星からの
重力の差が影響しますので、その主星からの距離が遠いと差がなくなります。
だから、あれほど質量の大きな太陽よりも、月の方が大きな潮汐力を及ぼ
しているのです。
ゆえに、太陽に近い水星などは、かなり公転と自転が同調し始めていますが、
地球への影響はさほどではありません(地球が潮汐力に対して形状を固定する
にしても、月に同じ方向を向けるようになるので、「太陽に同じ方向を向ける」
ことにはなりません)。
No.4
- 回答日時:
Jaxaの方は何か説明を勘違いされているのではないでしょうか。
たとえば、太陽と月の見かけの大きさがほぼ同じなのは我々が生きている時代の偶然みたいな。
月は地球から38万4000km離れています。
その地球からの潮汐力の影響により月はトルクを得てさらに遠い軌道へ移ろうとしています。
月は過去十億年の間に10万km遠ざかったと言われていますが、そのエネルギーが地球の自転から奪われているわけです。
その頃地球上にはまだ眼をもった生物さえいなかったのでどんなに大きく見えたかは想像によるしかありませんが、デカかったのでしょう。
月の質量は地球の12.3%もあるので、より離れた軌道に移動させるそのエネルギーは巨大です。
最終的には140億年後地球の自転周期は今の47日にまで遅くなります。
その頃の地球と月の距離は55万kmとなり、月の公転周期と同じになっているでしょう。
つまりお互い向き合ったままの状態になります。
そうなると、もうブレーキは効きませんからそれ以上自転が遅くなることはありません。
ただし、その前に太陽は地球の周回軌道を飲み込むまでに膨張します。
ということは、地球もなくなっているわけで計算の意味もありません。
ちなみに70億年後には太陽は輝きを失って白色わい星になっています。
No.3
- 回答日時:
閏秒というのがあるでしょう
ところが減ることはありませんね
なぜなら地球に自転周期は長くなりつつあるのです
なぜかと言うと地球が自転するときに月を引きずっているからです
そのために月の公転速度(公転周期ではない)が早くなりつつあります
その分地球の自転は遅くなる
月はケプラーの第三法則に従って軌道半径が大きくなります
つまり月は月の公転周期と地球の自転周期が一致するまで地球から遠ざかっていくと言うことです
この位置が月の安定ポジションです
No.2
- 回答日時:
月って地球を向いている側の方が重いんですよ。
これが即ち質問者様の友人言うところの物理的安定ポジションの論拠なんだと思われ。但し質問者様が意図的にそう記述したように「月の自転と公転はほぼ1:1」ですよね。あくまでも「ほぼ」ですからこれはもう長期的にみれば月の裏側が地球から見れるようになるのは必然と言えるでしょう。
じゃあ友人の言っていることが間違いなのかと言えば必ずしもそうでは無くって、月の自転・公転周期が今現在のようにほぼ1:1になったことの要因として物理的安定ポジションに落ち着こうという必然的な推移があったであろうことは間違いないでしょう。今現在はまだ完全に安定していないってだけで。
仮に実験室的環境で各パラメータに変動が全く起こらないことを前提にすれば最終的には全ての天体が「物理的安定ポジションに落ち着く」というのが我々の科学が導く必然的な回答になります。
しかしながら「各パラメータに変動が全く起こらない」などという都合の良い奇跡なんて有り得ないのが我々の住まう世界なればこそ、月の公転・自転周期が完全な1:1で安定することもありません。今現在も月は地球から離れつつあり、やがて地球の衛星では無くなってしまいます。そうなれば表裏の重量差による物理的安定の前提が崩れますし、そもそも衛星で無いなら「公転」という概念すら喪失しますしね。
また地球の場合はそもそも自身の重量バランスが確定していません。地殻運動が完全に停止しない限りは物理的安定ポジションも何も無いでしょう?
地殻運動の根源は微惑星から原始地球に至る過程で発生した膨大な熱エネルギーであり、地球創世より46億年経た現在も地球内部には莫大な熱エネルギーが蓄積されたままです。この熱エネルギーが完全に放出され、地殻運動が完全停止するのにはまだまだ相当な時間を要すると思われます。
(大気層を失うような突発的カタストロフが起きれば熱エネルギー喪失はかなり早まります)
地球自身のバランスが確定したとて、現在の衛星である月を失えば自転・公転に甚大な影響を被りますので、安定するまでさらに長い期間を要することになるでしょう。
まぁ卑近な現実論で言えば地球が安定ポジションを得るより遥か前に赤色巨星化した太陽に飲み込まれるんですけどねw
結論としては
・各パラメータに変動が全く起こらない
・天動説から地動説への変遷に匹敵する科学理論のパラダイムシフトが将来に発生しない
という前提の下であれば「最終的に物理的安定位置に落ち着く」が成立します。
No.1
- 回答日時:
こんにちは。
>>>本当のところはどうなのでしょうか?
たしか、今年か昨年かにテレビで見たのですが、本当のところについては確かめられていないという話でした。
ただし、有力な説として、月の重心が月のど真ん中になくて、すこしずれたところにあるのではないかということが言われているそうです。
要は「だるま」と一緒ですね。
地球の重力で引っ張られるほうに重心が近いほう(だるまのお尻)を向けるということです。
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