No.20ベストアンサー
- 回答日時:
>ハッブル定数については次のような記述がありますが、
>これを見る限り、それほど変わるものではないように思えますが。
この文は、Hubble constantの時間変化については何も語ってません。
Hを観測から求めるには10Mpc程度の範囲の
銀河の運動を知る必要がありますが
そのぐらいではHの時間変化の影響は見えません。
Hが時間変化することは直感的にも明らかです。
Hは、スケールの時間変化率ですが
空間は物質に引かれて常に小さくなろうとしてますから。
もっとも、最近、「小さくなってないぞ??」ってことで
宇宙項の存在が確かになってきたわけですが。
ちなみに、Hが定数の宇宙モデルは、ド=ジッター宇宙と呼ばれます。
>いずれにしろ下記のようにおっしゃっておられるわけですから
>動的なものを考えに入れなければ、我々の宇宙と言ったとき、その
>全体を示すのに、ハッブル半径は関係ないと思われますが。
・・・なるほど。ちょっと考えてみます。
自分で納得行く回答が出せるかどうかかなり自信がないので
締め切ってもらってもいいです。
No.21
- 回答日時:
No.18の 回答に対する補足についてです。
>この球面はだんだん膨らんでいきますが、ロケットがそ
>のまま向きを変えずに進み続けると 最大の大きさにな
>った後、だんだん収縮していき、地球から最も遠いとこ
>ろで、それらのロケットは出会います。
膨張宇宙を否定してみるということですか。どうも、ユークリッド空間の歪みの問題と、時空が閉じているかどうかの問題とが、混同されているように思うのですが。
この回答への補足
>膨張宇宙を否定してみるということですか。
全く違います。
>ユークリッド空間の歪みの問題と、時空が閉じているかどうかの問題とが、混同されているように思うのですが。
全く違います。
3次元多様体を調べてください。
No.19
- 回答日時:
>それはないと思います。
ないですかねぇ?
昔、私が使ってた教科書や
ブルーバックス「天文学小事典」
第7章 宇宙論と一般相対論を
ひっぱりだして見直してみましたが
プランクスケールが何を意味するかには言及してませんね。
とりあえず天文学小事典は面白いのでおすすめです。
7章はやたら数学的ですが、それらを無視しても
哲学的な議論があって面白いです。
>宇宙が膨張するというとき、その宇宙はハッブル半径の
>範囲の空間を指すわけはありません。
>何故なら宇宙の膨張率が同じである限り、
>ハッブル定数の逆数程度である
>ハッブル半径は変わりませんから。
ハッブル定数は実は定数ではないです。
Ω(物質)=1のもっとも簡単なモデルの場合、a∝t^(2/3)なので、
ハッブル「定数」≡aの時間微分/a=2/(3t)
となって時間とともに減少します。
つまり、ハッブル半径は常にctのオーダーです。
このaが何を意味するかが、この質問の答えに対する
鍵になるわけですが。
閉じた宇宙の場合は、半径であると言ってしまって問題ないです。
平坦・開いた宇宙の場合の解釈は難しくなります。
>宇宙は4次元空間(最近ではもっと高次元である
>という説もありますが)に浮かぶ
>3次元多様体ですが、これはふつうに言えば
>「我々の宇宙は全体としては4次元空間である」
>と言っていいと思います。(こう呼んでいいのかと
>いうのが私の質問でしたが・・・)
それの私の公式の答えは、
「そう考えてもいいけど、あえてそう考えなければいけない理由はない。」
ということになります。
hagiwara_mさんの疑問にもついでに答えておくと:
一般相対論は、一般相対性原理と等価原理を満たす
もっとも簡単な理論です。重力理論はそれ以外にも
さまざま提出されていていましたが
今では、ブランス-ディッキーの理論を除いて
完全に死亡宣言が出されてしまいました。
ブランス-ディッキーもかなり死にかけです。
なので、時空の構造・ダイナミクスを解明しようと思ったら、
かなりの程度一般相対論を踏まえてないと意味がないでしょう。
歪んでるというだけなら、いくらでも理論はつくれます。
が、観測に合うようにとなると・・・
この回答への補足
>ハッブル定数は実は定数ではないです。
ハッブル定数については次のような記述がありますが、これを見る限り、それほど
変わるものではないように思えますが。
*****************************************************************************************
ハッブルの法則で使われる比例定数を「ハッブル定数」と呼ばれ、Hで表し、その単位はkm/s/Mpcである。
現在遠方銀河団の観測によって求められてるハッブル定数はおよそ71km/s/Mpc(誤差10%)です。
これは1Mpc離れた2つの天体の遠ざかる相対速度が秒速71kmということです。
1Mpc (1メガ・パーセク) = 約326万光年
*****************************************************************************************
いずれにしろ下記のようにおっしゃっておられるわけですから
動的なものを考えに入れなければ、我々の宇宙と言ったとき、その
全体を示すのに、ハッブル半径は関係ないと思われますが。
******************************************************
それは宇宙論ではよくやります。対象がでかすぎるので、
宇宙原理「宇宙はどこで見ても同じようなもんだ。」
→たとえ時間が各点で別個に流れていようと
宇宙開闢以来の各点の年齢は同じ
→では、年齢が同じ点を集めてこよう。
という論理を用いないと解析できないのです。
******************************************************
No.18
- 回答日時:
実験物理をやっていますが、宇宙論の知識はあまり有していない者のコメントです。
ご質問は、我々の存在する空間は、純粋幾何学的には、ユークリッド空間から歪んでいるか否か、という問題提起に受け取れます。これは、一般相対論等とは独立の問題として、意味があると思うのですが、いかがなのでしょうか(割り込み質問的になってしまいすみません)。
この回答への補足
そういうつもりではありません。
たとえば宇宙が丸いとしましょう。
丸いと言っても我々がふつうに想像するような丸さではないのですが。
例えば、地球から1万基のロケットを同じ速さで一直線にあらゆる方向に飛ばしたとします。
ロケットの燃料は1000億年以上あるものとする。
それらのロケットが含まれる球面を想像してみてください。
この球面はだんだん膨らんでいきますが、ロケットがそのまま向きを変えずに進み続けると
最大の大きさになった後、だんだん収縮していき、地球から最も遠いところで、それらの
ロケットは出会います。
さらにロケットが進み続けると、ロケットを含む球面は最大の大きさになった後、
今度は地球上で出会います。
このことから我々の宇宙である3次元多様体が通常の感覚では捉えられないものである
ことがわかるでしょう。
No.17
- 回答日時:
PAMdさん>そんで、こういう話をするとき、「時間座標を固定して
PAMdさん>残りの次元で・・・」ってのは無理なんじゃないでしょうか。
それは宇宙論ではよくやります。対象がでかすぎるので、
宇宙原理「宇宙はどこで見ても同じようなもんだ。」
→たとえ時間が各点で別個に流れていようと
宇宙開闢以来の各点の年齢は同じ
→では、年齢が同じ点を集めてこよう。
という論理を用いないと解析できないのです。
物理的には無理でしょうが、数学的には問題ありません。
>(1)現在から約150億年前、”無”の揺らぎから
>突然に宇宙は誕生した。その大きさは 10-34 cmと
>いう、超ミクロ宇宙だった。この時から、
>時間と空間、光やエネルギーが始まったのである。
>上の記述では理論屋さんが全部を指してミクロの宇宙
>と言ってるのだと思いますが。
・・・そうきますか。いやいや、面白いです。
私は初期宇宙論はあまり勉強してないので
分かりませんが、おそらく10^-34cmという大きさも
ハッブル半径だと思います。
てゆーか、そういう解釈しか思いつかない・・・
>閉じた宇宙とはあるとき膨張が収縮に転ずる宇宙の
>ことで、開いた宇宙は無限に膨張する宇宙のことだと
>大抵の宇宙論の本には載っています。
>時々、これを無限の宇宙という表現をしているものもありますが、
>無限に膨張し続けても、ある時点での宇宙が無限に
>大きいということにはならないと考えます。
いや~ほんとにいいとこ突いてきますね。
実はその2つはRobertson-Walker Metric(以下、RWMと略記)の元で
同値なんです。数学的にどう示すかは、めんどくさいのでおいといて
雰囲気だけ書くと:
物質が十分多い⇔曲率が正⇔たとえて言うと風船
⇔物質が十分多いので有限時間で潰れる
RWMを仮定しないとどうなのか?
曲率がいたるところ正でアインシュタイン方程式に従う空間は
有限時間で潰れるか?
さあ・・・そこまでは、私にはわかりません。
この回答への補足
>>現在から約150億年前、”無”の揺らぎから
>>突然に宇宙は誕生した。その大きさは 10^-34 cmと
>>いう、超ミクロ宇宙だった。この時から、
>>時間と空間、光やエネルギーが始まったのである。
>>上の記述では理論屋さんが全部を指してミクロの宇宙
>>と言ってるのだと思いますが。
>・・・そうきますか。いやいや、面白いです。
>私は初期宇宙論はあまり勉強してないので
>分かりませんが、おそらく10^-34cmという大きさも
>ハッブル半径だと思います。
>てゆーか、そういう解釈しか思いつかない・・・
それはないと思います。
宇宙が膨張するというとき、その宇宙はハッブル半径の範囲の空間を指すわけは
ありません。何故なら宇宙の膨張率が同じである限り、ハッブル定数の逆数程度である
ハッブル半径は変わりませんから。
我々の宇宙と言うとき、それは地球を中心としたハッブル半径の内側にある空間も
となりの恒星を中心にしたそれも我々の宇宙の一部であるはずです。
そのような意味の宇宙がミクロの宇宙から出発したというのですから
その主張は宇宙が有限であることを主張していることになります。
宇宙は4次元空間(最近ではもっと高次元であるという説もありますが)に浮かぶ
3次元多様体ですが、これはふつうに言えば「我々の宇宙は全体としては4次元空間である」
と言っていいと思います。(こう呼んでいいのかというのが私の質問でしたが・・・)
ちょうど、2次元多様体の球面全体を3次元の立体であると言うことができるように。
No.16
- 回答日時:
>>宇宙は誕生したときから体積は∞なのだ。
(観測を信じれば) ・・・A>>つまり、3次元空間内に体積が有限なのに表面積が無限大な図形が存在する。 ・・・B
>上記2つはどういう意味でしょう。
次元を落としただけです。
よくあるアナロジーです。#13で
> 我々は、こういう図形の表面に住んでいて
とあるように。
>「観測を信じれば」とありますが、それはどういう観測ですか?
宇宙の非有限性を示す観測はようするに
閉じた宇宙でないことを示せばいいんですが、
実際には平坦な宇宙が支持されているようです。
・COBEによる背景放射の観測がインフレーション宇宙論の予測と
一致している。→曲率0を示唆
・うまい銀河分布を作るためには、
物質の寄与~0.3、宇宙項の寄与~0.7ぐらいで
曲率項の寄与が入る余地がない。
身近で手に入る雑誌では、ニュートン・日経サイエンスあたりで、
年一回はこういう話題をやってますから、
見つけたら読むとよいでしょう。
でも、超最近の話題だと、わずかに開いているとかいう
話もあったような・・・
この回答への補足
閉じた宇宙とはあるとき膨張が収縮に転ずる宇宙のことで、開いた宇宙は無限に膨張する宇宙のこと、それらの中間が平坦な宇宙だと大抵の宇宙論の本には載っています。
時々、開いた宇宙に対し無限の宇宙という表現を使っている場合もありますが、
無限に膨張し続けても、ある時点での宇宙が無限に大きいということにはならないと考えますが。
No.15
- 回答日時:
> ここでは空間だけに絞って話しているのですが・・・。
私も皆さんも相対論の数式的な運用は一通り経験があると思いますよ。私は初歩的なレベルでしかありませんが。
そんで、こういう話をするとき、「時間座標を固定して残りの次元で・・・」ってのは無理なんじゃないでしょうか。
「運動しなければ固定できるジャン」って言っても、他の次元の座標に埋まっているわけだし、全体を考えるときに、時間以外の座標系を切り出すことが近似としてでも意味があるのかな?
それじゃあ、二次元で切ても、三次元で切っても、同じことだし、本意じゃないんじゃないですか?
この回答への補足
>こういう話をするとき、「時間座標を固定して残りの次元で・・・」ってのは無理なんじゃないでしょうか。
直接、人間の役に立つようなことをやるときはそうでしょうが、現在の瞬間の宇宙の構造を考えるときは時間も膨張も邪魔に
なります。私の持っている宇宙論の本では宇宙の空間的な構造を説明するときは、作者は時間の次元は考えないことにするという前置きをして説明しています。
大学の講義にも使われることもあるまじめな本ですが。
No.14
- 回答日時:
>我々の宇宙と言ったとき、それは有限な体積の部分であって
>無限大な図形全てを指しているわけではないのでは?
それは、文脈によります。
観測屋さんだったら、ハッブル半径(~120億光年)以内の
現象を指すかもしれないし、
理論屋さんなら、本当に全部指すかもしれません。
いずれにせよ、ハッブル半径より大きなところの
イベントは我々とは無関係なので
純粋に理論の範囲になって、あまり関心の対象には
ならないのは確かです。
だから、私は#8で、
>現在の宇宙において有限なのは、「現在観測できる宇宙全体」であって
>「宇宙そのもの」ではないです。
といってるわけです。
この回答への補足
>理論屋さんなら、本当に全部指すかもしれません。
宇宙論には下記のような記述がありますが、これは同時に現在の宇宙が有限であることを示しています。
(1)現在から約150億年前、”無”の揺らぎから突然に宇宙は誕生した。その大きさは 10-34 cmという、超ミクロ宇宙だった。この時から、時間と空間、光やエネルギーが始まったのである。
上の記述では理論屋さんが全部を指してミクロの宇宙と言ってるのだと思いますが。
閉じた宇宙とはあるとき膨張が収縮に転ずる宇宙のことで、開いた宇宙は無限に膨張する宇宙のことだと大抵の宇宙論の本には載っています。
時々、これを無限の宇宙という表現をしているものもありますが、
無限に膨張し続けても、ある時点での宇宙が無限に大きいということにはならないと考えます。
No.13
- 回答日時:
>膨張というからには有限なのです。
>最初から無限に広いなら膨張も何もないでしょう。
ようやくこの疑問の本質にたどりついたようですね。うふふ。
私が宇宙論を専攻していた昔、後輩と交わした会話の一部:
後輩:膨張と言うからには何かが膨らんでるんですね。
私 :空間がね。
後輩:じゃあ、昔は小さかった?
私 :・・・まあ、そうだ。
後輩:大小が言えるには有限の大きさを持ってないといけないですよね?
私 :違う。宇宙は誕生したときから体積は∞なのだ。(観測を信じれば)
後輩:?
私 :つまり、3次元空間内に体積が有限なのに表面積が無限大な図形が存在する。
1/(1+x) (x>=0)をx軸回りに回転させたような図形はそうだ。
我々は、こういう図形の表面に住んでいて
時間とともにこの立体が膨らんでいると考えれば良い。
という想い出があります。
要は、たとえ体積/表面積/その他の量が無限大であっても
スケールが有限になるような計りかたは存在すると言うことです。
この回答への補足
>3次元空間内に体積が有限なのに表面積が無限大な図形が存在する。
それは知りませんでした。
しかし、我々の宇宙と言ったとき、それは有限な体積の部分であって
無限大な図形全てを指しているわけではないのでは?
No.12
- 回答日時:
>現代の定説では有限ではありますが、果てはないのですよ。
>これは宇宙の一様・等方性から言えることです。
一様・等方性から有限性は出ません。
>ビッグバン理論を信じてないのですね。
・・・?
なぜ、そんな結論になるのか分かりませんが
現代宇宙論はビッグバン宇宙論といってほぼ問題ないです。
「反体制側」としては、ホールトン・アープとか、
アルフヴェンらがいますが、まだまだ主流とは言えません。
dragon21さんが「宇宙の有限性」を信じるのはいいですが、
その信念をもとに観測結果を否定するのはあまり感心しません。
http://www.nao.ac.jp/nao_news/mails/000424
をご覧ください。
「観測が間違ってる」とか「my宇宙を作りたい」とかいう主張なら
分かるんですけど。
この回答への補足
一様・等方性だから果てがないと言ってるのではありません。
実験で得られた宇宙の一様・等方性から、この宇宙は無限に広いか、球の表面のように中心のないものである
必要があるわけですが、ビッグバン理論が主張する宇宙の有限性から、後者であると言っているのです。
ある一点から生まれた空間が現在も膨張しているというのが
ビッグバン理論の基礎になっています。
あなたが反論のつもりで示したURLにも膨張という言葉が使って
あります。膨張というからには有限なのです。
最初から無限に広いなら膨張も何もないでしょう。
追伸
「回答に対する補足」が一回しか書けないので、ここに書きます。
>宇宙は誕生したときから体積は∞なのだ。(観測を信じれば) ・・・A
>つまり、3次元空間内に体積が有限なのに表面積が無限大な図形が存在する。 ・・・B
上記2つはどういう意味でしょう。
Aでは体積が有限、Bでは体積が無限大 ???
「観測を信じれば」とありますが、それはどういう観測ですか?
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