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炭素(C14)の含有量で遺跡や古生物の年代測定ができるのは、「生命活動(代謝作用)の停止後はC14の増減がない」ことが前提だと思いますが、宇宙線等の影響で、この前提条件が覆されることはないのでしょうか?
(地中深くにある遺跡なら、宇宙線の影響は無視できそうですが、今度は、地下核物質が放出する天然放射能の影響が気になります・・・)

A 回答 (1件)

>炭素(C14)の含有量で遺跡や古生物の年代測定ができるのは、「生命活動(代謝作用)の停止後はC14の増減がない」のが前提...



分かっていらっしゃると思いますが、炭素同位体(C14)による年代測定が可能なのは、「生命活動(代謝作用)の停止後はC14は一定の割合で崩壊していく」ことが前提です。ですので、C14の増減はあります。おっしゃりたいことは「生命活動(代謝作用)の停止後にC14が新たに作られることがない」ではないですか?以下はそうだとした場合の回答です。

まず、C14が作られる反応の大半が、大気上層部で窒素(N14)に宇宙線の中性子が衝突し、陽子と中性子が置き替わりC14となる反応です。もちろんC12などから作られる場合もあるでしょうが、反応断面積の関係から N14 由来のものが主となります。作られたC14は酸化され CO2 になり、植物やそれを食べる動物に吸収されます。C14の半減期は5730年ですので、C14の割合を調べることにより、代謝活動停止からの時間が分かります。(C14の供給と崩壊とが平衡して大気中のC14/C14の比率はほぼ一定になりますが、C14の生成量は一定ではなく増減しますので、独立した別の方法、例えば、木の年輪を調べて年代を決定する方法などを利用して、過去の大気中のC14の量を推測して補正されています。)

そのC14を作り出す放射線に関してですが、地上における放射線源としては、宇宙線、鉱物などによるものがあり、オーダーとしては同じです。一方で、宇宙線は、地表に近づくにつれて急激に小さくなり、地上では高度15000mの1/300程度と言われています。ですので、大気の上層部と比べれば、地上の放射線量は桁違いに小さいわけです。したがって、遺跡中で新たにC14が作られるようなことはあっても、放射線が大気上層部と比べ数桁のオーダーで小さいですので、測定に影響を与えるほどはないと思います。
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この回答へのお礼

 
コメントありがとうございます。

> 例えば、木の年輪を調べて年代を決定する方法などを利用して、過去の大気中のC14の量を推測して補正されています。

別の測定法と併用することで、ウラを取り、精度を高めている、ということですね。
宇宙線の量は地磁気の強弱で変動する(=時代によって変動する)訳ですから、考えてみれば当然の話ですよね。

> 遺跡中で新たにC14が作られるようなことはあっても、放射線が大気上層部と比べ数桁のオーダーで小さいですので、測定に影響を与えるほどはないと思います。

実は、この点が一番知りたかったのです。
疑問がスッキリ解消しました。
 

お礼日時:2003/08/18 20:04

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