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1,中国ではインフレ懸念が高まっているのに、元が割安過ぎると言われていますが、今後、中国でインフレが進むと、元相場はどうなると思いますか?

2,人民元の価値が下がると、中国の輸出競争力はますます高まると思いますが、このことは(インフレ+元の価値低下)、中国の企業家(輸出産業)にとってはプラスなのでしょうか?

3,中国政府は、利上げや預金準備率の引き上げなどの金融引き締めを行い、インフレを沈静化させようとしていますが、このことによって、人民元の価値が高くなる可能性はありますが、(1)インフレを沈静化させ、通貨の価値を守ることが良いのか、(2)インフレを抑制するのではなく、通貨の価値を切り下げていく方が良いのか、それぞれどういう一長一短があるのでしょうか?

A 回答 (3件)

1,中国ではインフレ懸念が高まっているのに、元が割安過ぎると言われていますが、今後、中国でインフレが進むと、元相場はどうなると思いますか?



これは、インフレ昂進なのに元安と考えるよりも、元が実力よりも安く操作されているので→中国通貨当局が低位で安定操作(自国通貨売り)&政府が容認していないような外国資金の流入→国内に自国通貨が流通(金融緩和の影響も相当あると思いますが)→インフレと資産インフレの構図だと思います。
日本の列島改造時と考え方は相似形。

人民元の価値が下がると、中国の輸出競争力はますます高まると思いますが、このことは(インフレ+元の価値低下)、中国の企業家(輸出産業)にとってはプラスなのでしょうか?

中国の人民元の価値は、上がることはあっても下がることは、目先的には考えられない。根拠は、政治的な理由からです。中国がそんなことやったら、アメリカや欧州各国が、政治問題にします。良くて現状維持。普通で、徐々に切り上げ。経常収支黒字国の宿命だと思います。

中国政府は、利上げや預金準備率の引き上げなどの金融引き締めを行い、インフレを沈静化させようとしていますが、このことによって、人民元の価値が高くなる可能性はありますが、(1)インフレを沈静化させ、通貨の価値を守ることが良いのか、(2)インフレを抑制するのではなく、通貨の価値を切り下げていく方が良いのか、それぞれどういう一長一短があるのでしょうか?

(1)人民元の価値は、国内的には、インフレの抑制で、通貨価値の下落は、抑制される可能性はあると思います。ただ、急激に抑制政策をやると、反動で、景気悪化を招くため、中国の金融当局は、慎重な舵取りをすると言っています。

物価上昇率が、所得の上昇率を超えて、上昇していくと、悪性インフレになり、民間は、物価上昇の悪い影響しか受けません。だから、引き締めていく政策自体は、容認されるべきと思います。

人民元の価値が下がると、中国の輸出競争力はますます高まると思いますが、このことは(インフレ+元の価値低下)、中国の企業家(輸出産業)にとってはプラスなのでしょうか?

人民元の切り下げは、国際的に容認されないと思いますから、ちょっと前提自体が、ありえないと思います。

中国政府は、利上げや預金準備率の引き上げなどの金融引き締めを行い、インフレを沈静化させようとしていますが、このことによって、人民元の価値が高くなる可能性はありますが、(1)インフレを沈静化させ、通貨の価値を守ることが良いのか、(2)インフレを抑制するのではなく、通貨の価値を切り下げていく方が良いのか、それぞれどういう一長一短があるのでしょうか?

通貨の切り上げしかないと思います。政府が設定した自国通貨価値が、基本的に低いとマーケットは考えているし、対外的にも、そう考えられているので、資金が中国に流入する。70年代の日本のときも、様々な規制をかけましたけど、結局、相当の投機資金が国内に流入し、金融機関に入ったと言われています。その金融機関が、不動産会社等に融資するので、資産価格が上昇し、通貨を切り上げたら、円売りして、利益を確定してきた外国人は多かったそうです。ですから、低いレートを設定している間は、中国に好ましくない資金の流入は、続くと思いますね。それが、最終的に金融機関を通じて、投機市場に消えたら、これは、まともな経済ではないと思いますよ。
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この回答へのお礼

ご回答有り難うございました。インフレ懸念(通貨の価値の低下)と同時に通貨高懸念もあり、いったいどっちの方向に動くのかと疑問を持っていたのですが、1970年代の日本との類比で考えるとの視点有り難うございました。以下でも、類似した質問をしていますので、もしよろしければ。。。
http://okwave.jp/qa/q6413843.html

お礼日時:2011/01/03 11:20

自国のことですら分からない部分が多いのに、他国のことにあれこれ言うのは気がひけるのですが、まあこんな感じなのかなと。



>今後、中国でインフレが進むと、元相場はどうなると思いますか?
 中国は今まで意図的に為替相場を管理し人民元安に誘導していました(管理フロート制)。このため中国がいくら黒字になっても人民元は安いままになっており割安だと思われています。インフレそのものは通貨流通の増大を招きやすく通貨安になりやすいです。しかし相対的に人民元は安いと認識されていますので、人民元高の方向性は変わらないと見られます。
 しかし中国には人民元を急激には切り上げてはいけない事情があります。このため少しずつ人民元を切り上げていく形にならざるおえないと思います。

>インフレ+元の価値低下は中国の企業家(輸出産業)にとってはプラスなのでしょうか?
 輸出企業にとって人民元は安いままであることは、製品を安価に輸出できるので利益にプラスになります。ただ国内でインフレになっているということは人件費などの上昇圧力が高いので利益にはマイナスに働きます。
 なお中国政府は輸出産業をフォローしないと公式に掲げている成長率が達成できないのでどうしても輸出企業を優先し、人民元を割安にしておこうとします(民間のことを考えれば輸入品が安くなる人民元高も容認してもよいものですが)。ただ現状、人民元安の方向は政治的背景(アメリカや欧州の圧力)で難しいので、少しずつ人民元を切り上げていく方針にならざるおえません。

>インフレを沈静化させ通貨の価値を守ることが良いのか、通貨の価値を切り下げていく方が良いのか、それぞれどういう一長一短があるのでしょうか?
 インフレを沈静化させるということは物価高騰によって発生する民間の不満を和らげる狙いがあります。しかし同時に経済成長率は下がってしまう可能性があります。中国はなんとか民間の不満をやり過ごしつつ経済成長率を高めようとをとろうと難しい経済対策を迫られています。 
 一方通貨の切り下げ?ですが、現状実現が困難ですし、万が一切り下げした場合、国際競争力は高まるでしょうが輸入品の価格が上昇するので国内は混乱すると思います。さすがにそれは政府が望まないと思いますけど。


 中国は本来であれば、貿易などで得た多額の黒字を民間に分配し内需を強化すべきでした。しかし実際には政府や企業が利益の大半を取得してしまいました。結果的に民間の所得は伸びず消費は弱く内需は貧弱のまま、結局、経済成長は外需に頼らざるおえない状況になりました。
 中国の一番のお客様はアメリカの民間でした。しかし最近アメリカの政府は民間が借金返済に負われており需要が期待できなくなっていることもあり輸出拡大に乗り出しています。今までのように一方的に中国製品を輸入するという関係は恐らく成立しなくなることでしょう。外需に依存していた中国はここでも難しい判断に迫られそうです。
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この回答へのお礼

ご回答有り難うございました。中国政府は、インフレを抑制して国内の不満をやわらげる必要があると同時に、インフレ抑制は経済成長率の阻害原因にもなるというジレンマを抱えつつ、通貨安政策はもはや困難であるとのご指摘かと理解しました。以下でも、類似した質問をしていますので、もしよろしければ。。。
http://okwave.jp/qa/q6413843.html

お礼日時:2011/01/03 11:26

1.中国は物価が上昇しており、それを抑えなければなりません。


多くの25年以上急成長を遂げた国で、成長に留めをさしたのは物価上昇だったからです。
物価上昇を抑えるために金利を上げると、アメリカとの金利差が大きくなり人民元の切り上げ圧力が高まります。

上海銀行間取引金利が急上昇しているといいます。
かつて、短期プライムレートが金利の指標とされていましたが、現在では銀行間取引金利がそれに替わっています。
ロンドン銀行間取引金利(LIBORライボー)や東京銀行間取引金利(TIBORタイボー)がそれです。
これが中央銀行である中国人民銀行の金利再利上げを促すと観測されていました。
まさに、欧米市場がクリスマス休暇の時期を狙って0.25%の利上げをしてきました。
為替市場が反応しにくいタイミングを選んで、元高圧力を避けたのです。

人民元相場は実力より3割ほど安く抑えられていますが、それは中国が為替操縦をしているからです。
常に元高圧力はあるのですが、それを中国は人民元をジャンジャン印刷して抑えています。
だがそれは物価上昇圧力になります。


2.人民元は無理やり安く抑えていますが、これを抑えるためには中国は為替に介入し続けなければなりません。
人民銀行は中国共産党のお財布であって、他の主要国の中央銀行のように政府から独立していません。
だから、共産党がお札をジャンジャン印刷して元高を阻止せよ!といえば、元高は抑えられるかもしれませんが、物価上昇を招きます。
中国のM2(通貨+預金)は9.5兆ドルでGDPの1.9倍、アメリカは8.5兆ドルでGDPの0.56倍。
日本のバブル時が1.13倍ですから、中国は容易ならざるインフレとバブルに直面しているのです。
さらに金利差のためにお金が中国に吸い寄せられるから、ますます物価上昇圧力は高まります。
インフレを容認するか、人民元高を容認するか、どちらかを選ばなければなりません。

中国はある程度の人民元高を容認することになるでしょう。
ただし、非常に緩やかに小幅の元高を小刻みに行うことになるでしょう。
下がることだけは絶対ありません。


3.すでに述べたように、中国は若干の人民元高を容認しながらも物価安定の方を選ぶでしょう。
手法としては、ブレーキとアクセルを同時に床まで踏み込む経済運営で常に市場を細かくウォッチして即座に手を打つ必要があります。
アメリカは今年、中国を「為替操縦国」と認定することを見送りましたが、中国に甘いオバマが中間選挙に負けて来年は中国への圧力が高まるでしょう。
オバマが負けた理由は失業率改善を公約しながらかえって増えているからです。
アメリカ国民はその原因を中国の不当な為替操縦で輸出を促進し、それによって失業も輸出していると思っています。
実際は、中国からの輸入が減ってもその分がアメリカの雇用に直接つながるより、ブラジルやメキシコからの輸入に替わるのがほとんどでしょう。
同様のことがEUでも起こっています。
したがって、いままでよりは元高を容認しなければならない包囲網は整いつつあります。

中国の政治的安定は、一に成長にかかっています。
8%成長を維持しなければ中国では失業が増え社会不安がおこり、暴動になり政治的崩壊の恐れがあります。
ただでさえ、北京だけで6万人、全国100万人の大卒フリーター(蟻族)の不満が高まっているのに、失業者が急増すると社会不安の基になり、第2の天安門事件になりかねません。
そう、天安門のときも物価上昇による不満もたまっていたのです。

しかしながら、元高を容認しながら輸出競争力を維持するのは非常に難しい経済運営です。
ふたたび4兆元程度の経済対策で国内需要を刺激しなければならないでしょう。
ただこれが、共産党幹部の関連企業に流れて20%程度が不良債権になります。
色々な矛盾をはらみつつも来年くらいはなんとか成長を維持できるのではないかと専門家はみています。
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この回答へのお礼

ご回答有り難うございました。中国政府は、インフレを抑制のために、利上げを行いつつ、利上げに伴う通貨高に対抗するために、為替介入を行い、通貨安を実現しつつ、それは同時にインフレ懸念を高めているというジレンマ。中国の通貨供給量は、日本のバブル経済時をはるかに超えているとのご指摘など、有り難うございました。日本のバブル時は、資産バブルが発生しても、インフレは発生せず、バブル崩壊後に急激な円高となりましたが、現在の中国ととの類似点と相違点(資産バブル+インフレ発生)など興味を持った感じです。以下でも、類似した質問をしていますので、もしよろしければ。。。http://okwave.jp/qa/q6413843.html

お礼日時:2011/01/03 11:38

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