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こんばんは。
大学の論文でリーマンの曲率テンソルの展開を扱っているのですが、、、
4次元の場合、リーマンの曲率テンソルを次のようにリッチテンソルで書ける部分A_αβγδと書けない部分B_αβγδに分解することを考えました。
R_αβγδ=A_αβγδ+B_αβγδ
この分け方が一意であることを示したいのですが、どのようにしたらよいでしょうか?
私が考えたのは、
条件から
1、リッチテンソルR_μν=0ならばA_αβγδ=0
2、B_αβγδからリッチテンソルを求める操作は0、つまり、B^μ_βμδ=0
が成り立ちます。
続いて
R_αβγδ=A_αβγδ+B_αβγδ=A’_αβγδ+B’_αβγδ
と二通りに書けたとします。
A’_αβγδ、B’_αβγδはそれぞれ条件1、2を満たす。
この式にR_μν=0を代入してやればB_αβγδ=B’_αβγδとなり、さらに自動的にA_αβγδ=A’_αβγδが得られこの分解の一意性が示される。
と考えたのですがどうでしょうか?
また、リッチテンソルを含まない曲率テンソルB_αβγδはB^μ_βμδ=0を満たすというのは当然のことのように思えるのですが、これを数学的に示すことはできないのでしょうか?
よろしくお願いします。
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
#5はテンソルBではなくテンソルAの話です。
>これが成り立つのは2a-1=0かつa+3b=0の場合のみであるとはかぎりませんよね?つまりR_βδがg_βδRで書かれていて上の式を満たす場合もありえますよね?
確かにR_βδ,g_βδRが独立でない場合にはa,bが一意に決まりませんが、
>g_ab R_cd
>g_ab g_cd g^ef R_ef = g_ab g_cd R
がすでに独立じゃないので、むしろ当然の話でしょう。
この事をきちんと考えればテンソルA自体は一意に決まるように思うので、計算してみてください。
>リーマンテンソルと同じ対称性をもつテンソルは上のように一意に決まるのでしょうか?
ここでやりたいのは
>g_ab R_cd
>g_ab g_cd g^ef R_ef = g_ab g_cd R
の線形結合で書かれて(⇔#5の冒頭の条件を満たす)、かつ、リーマンテンソルと同じ対称性を持つテンソルのうち、独立なものを全て求める事です。
独立なものの選び方なんて一意性は当然ありません。独立なものが全て得られるのであれば求め方は自由です。
回答ありがとうございます。
ようやく納得できました。
長い間お付き合いいただきましてありがとうございました。
勉強になりました。
それでは失礼します。
No.5
- 回答日時:
4階テンソル
リッチテンソルの線形結合
リッチテンソルの係数は計量テンソルの関数
の条件を満たすテンソルT_αβγδは、
g_ab R_cd
g_ab g_cd g^ef R_ef = g_ab g_cd R
の2種類(とこれらの線形結合)しかありません。abcdはαβγδの並び替えです。
そこで#3と同様の方法でこの2種類のテンソルからリーマンテンソルと同様の対称性を持つテンソルが求まります。
さらに縮約がリッチテンソルになるという条件を課すと、テンソルが一意に求まります。
この回答への補足
>もうひとつ、
g_ab R_cd
g_ab g_cd g^ef R_ef = g_ab g_cd R
からなる、リーマンテンソルと同じ対称性をもつテンソルは上のように一意に決まるのでしょうか?
つまり、T_αβγδの(α,β)についての反対称化は
T_αβγδ→T_αβγδ-T_βαγδ
のみなのでしょうか?
回答ありがとうございます。
g_ab R_cd
g_ab g_cd g^ef R_ef = g_ab g_cd R
から#3と同様の方法でこの2種類のテンソルからリーマンテンソルと同様の対称性を持つテンソルを求めると
g_αγR_βδ-g_βγR_αδ-g_αδR_βγ+g_βδR_αγ
g_αγg_βδR-g_αδg_βγR
となりました。そこでa,bを定数として
B_αβγδ=a(g_αγR_βδ-g_βγR_αδ-g_αδR_βγ+g_βδR_αγ)+b(g_αγg_βδ-g_αδg_βγ)R
とし、縮約してa,bを次のように求めようとしたのですが、、、
R_βδ=B_βδ=2aR_βδ+(a+3b)g_βδR
より
(2a-1)R_βδ+(a+3b)g_βδR=0
をとけばよいのですが、これが成り立つのは2a-1=0かつa+3b=0の場合のみであるとはかぎりませんよね?つまりR_βδがg_βδRで書かれていて上の式を満たす場合もありえますよね?
もうひとつ、
g_ab R_cd
g_ab g_cd g^ef R_ef = g_ab g_cd R
からなる、リーマンテンソルと同じ対称性をもつテンソルは上のように一意に決まるのでしょうか?
何度もすみません。
No.4
- 回答日時:
Aに関してはリッチテンソルの線形結合で書かれるとしていますが
リッチテンソルの値を変更してもリッチテンソルの係数の値が変化しないという訳ではありません。
リッチテンソルの値を変更するには計量テンソルを変更する必要があって、リッチテンソルの係数はこの計量テンソルに依存しているかもしれないからです。
そのため「リッチテンソルの線形結合で書ける部分の全体」はそもそもベクトル空間にはなりません。
http://www.ne.jp/asahi/search-center/internation …
にあるような(線型代数の意味での)直和分解の事を仰っているのであれば、直和分解にはなりません。
>どうやったらこの分解の一意性が示せるのでしょうかね。
いや、だから貴方が考えている条件だけでは一意には決まらないんです。
したがって一意性は決して示せません。
一意に決まるようにしたいのなら他にも条件を追加しなければいけません。
例えば#2の最後にその条件書いた条件で十分のはずです。
回答ありがとうございます。
回答を参考にいろいろ考えてみました。
ですが、一意性が証明できたと自信をもって言えることができません。
その回答の条件を加えて具体的にどのように示したらよいのか教えていただけないでしょうか?
No.3
- 回答日時:
具体的な式を書くとかなり大変な事になってしまうので求め方だけ。
適当なテンソルT_αβγδが与えられたとしましょう。
まず、(αとγの交換について対称でなければ、
T_αβγδ → T_αβγδ + T_γβαδ
のように置き換えてαとγについて対称化します。さらに
T_αβγδ → T_αβγδ-T_βαγδ
と置き換えればα,βの交換に関して反対称化し、同様にγとδについても反対称化します。
こうやって置き換えたら、リーマンテンソルと同じ対称性を持つテンソルになっています。
必要に応じてこのような置き換えを行う事にして、
置き換えを行った結果を(T_αβγδ+・・・)のように略記する事にします。
さて、S_αβを対称テンソル、a,b,・・・をスカラーとして、
T_αβγδ = a(g_αγ g_βδ + ・・・)S^μν R_μν + b(g_αγ S^μ_β R_μδ + ・・・) + c (S_αγ g_βδ + ・・・) R + d (S_αγ R_βδ + ・・・)
のようにTを定義し、T^μ_βμδ を計算すると、
S^μ_μ R_βδ
S^μ_μ g_βδ
S_βδ R
( S^μ_β R_μδ + S^μ_δ R_μβ )
g_βδ S^μν R_μν
たちの線形結合になります。
最後の3つの係数が0になるようにa~dを決定し、S^μ_μ=0を使えば
T^μ_βμδ=0
が成り立つようなTが見つかるはずです。必要に応じて検算してください。
回答ありがとうございます。
なるほど、すごいですね。。。僕にはとてもできそうにないです。。
話が戻って申し訳ないのですが、リーマンテンソルをリッチテンソルで書ける部分と書けない部分(ワイルテンソル)に分解することは直和分解であるのは当たり前ですよね?
そうだとしたら、一意性は言えるように思えるのですが。。
そう単純ではないですよね・・・
どうやったらこの分解の一意性が示せるのでしょうかね。
色々考えているのですが話がかなり深いような気がして出来る気がしません。。
No.2
- 回答日時:
>「A_αβγδがR_μνの線形結合で書ける」、つまり
>「R_μν=0ならばA_αβγδ=0」
この2つは同値ではないのでは。(例えばR_μνの2乗の項が存在しても後者の条件を満たす)
R_αβγδ = A_αβγδ + B_αβγδ
A^μ_βμδ=R_βδ
A_αβγδがR_μνの線形結合で書ける
を満たすA,Bの組が一意かという事でいいでしょうか。
例えば、g_μνを計量テンソルとして、
S^μ_μ=0を満たす任意のテンソルS_μν(≠0)に対してテンソルTを
T_αβγδ = S_αγ g_βδ R
と定義すれば、
T^μ_βμδ = S^μ_μ g_βδ R =0
となります。
もしもテンソルA,Bが最初の条件を満たしていれば、
A'_αβγδ = A_αβγδ + T_αβγδ
B'_αβγδ = B_αβγδ - T_αβγδ
も最初の条件を満たしますので、(R≠0なら)一意性はありませんね。
特に言及されていなかったので
A,Bはリーマンテンソルと同じ対称性を持っていなくてもよい
という事になっていますが、その条件を追加しても
T^μ_βμδ =0
であるようなR_μνの1次式が存在するようなので(私が計算ミスをしていなければ)、一意でない事は変わりません。
ちゃんと考えていないですが、おそらく
A(従ってBも)がリーマンテンソルと同じ対称性を持つ
A_αβγδの中のR_μνの係数が計量テンソルのみの関数
の辺りの条件を追加すれば一意に決まるだろうと思います。
回答ありがとうございます。
そうですね。。。僕もずっと考えているのですが、考えれば考えるほど分からないことだらけになってしまい混乱してしまいます。
>T^μ_βμδ =0
であるようなR_μνの1次式が存在するようなので
ちなみにどのようなものが存在したのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
もしもワイルテンソル(Weyl tensor)をご存じでないのなら、これについて調べるのがいいでしょうね。
ワイルテンソルを踏まえた上での質問ならば、
「リッチテンソルで書ける/書けない」をきちんと定義しないと何も議論はできません。
その定義にも依るでしょうが、他にも条件を追加しないと一意性は保障されないと思います。
>この式にR_μν=0を代入してやれば
R_μνは0とは限らないので、R_μνに0を代入する事なんてできないのでは。
仮に代入する事を認めたとしても、R_μνが0でない時にもBとB'が等しい事にはならないかと。
>また、リッチテンソルを含まない曲率テンソルB_αβγδはB^μ_βμδ=0を満たすというのは当然のことのように思えるのですが、これを数学的に示すことはできないのでしょうか?
それを示すには「リッチテンソルを含まない」を数学的に定義する必要がありますが、
こういう事を考える時にはBの定義に入れるのが多いんじゃないかなぁ。
回答ありがとうございます。
ワイルテンソルについては知っています。
それでは、
「A_αβγδがリッチテンソルで書ける」とは「A_αβγδがR_μνの線形結合で書ける」、つまり
「R_μν=0ならばA_αβγδ=0」
またB^μ_βμδ=0
と定義するとR_αβγδは
R_αβγδ=A_αβγδ+B_αβγδ
と一意的に分解できることを示すことはできますか?
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