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ディズニーとアメリカ文化の関係について、レポートを書いているのですがいくつか疑問点があります。
よかったら皆さんのご意見を参考にさせてください。

ディズニーの童話を元にした長編アニメ(白雪姫、シンデレラ、ピノキオ、リトル・マーメイドなど)は原作のストーリーを細かく変更して、人々に受けいれ安い話に変えています。それは成功して、日本でもディズニーの長編アニメはまるで原作のように思われているほど親しまれている(原作を知らない人が多い)と思うのですが、アメリカでもディズニーの長編アニメは同じようにまるで原作のように親しまれているのでしょうか?

また、当時のアメリカの人々に支持されるような話に作り変えたわけですが、ディズニーアニメがその当時のアメリカ的な部分を盛り込んだ点を「アメリカの文化→ディズニーアニメ」として、その後ディズニーのアニメがアメリカに与えた影響「ディズニーアニメ→アメリカの文化」となった点というのはどういったことがあるでしょうか。それともディズニーそのものがアメリカの文化となってきていると言えるのでしょうか。

日本とアメリカではディズニーへの親しみや認識は違うものなのか、それとも同じようなもなのか、よくわかりません。なので想像しづらくて。まとまらず解りにくい文章だと思いますが、お力を貸していただけると幸いです。

A 回答 (1件)

アメリカに住んでいたことがあります。



まず前提として、日本はアジアの片隅にある島国で隣には4千年の歴史を有する中国大陸があり、日本自体も1500年以上の歴史を有しているのに対して、アメリカ合衆国はピルグリムファーザーがメイフラワー号に乗ってやってきてから200年強の歴史しかなく、また人種も移民により雑多ですから元になる文化や宗教も様々なところの影響を受けている、という違いを考慮する必要があります。


>アメリカでもディズニーの長編アニメは同じようにまるで原作のように親しまれているのでしょうか?
日本が大陸から影響を受けた童話もたくさんありますが、たとえば織姫と彦星の七夕の話や、干支の話(ねずみが牛の背中に乗って一番乗りした話)などがあります。
これらは中国大陸の地方によっても若干異なるストーリーがあるのですが、もちろん日本も元々の話とは若干違っており、日本の文化に合うように話が変化しています。

アメリカは自国に「文化的ルーツが無い」と自覚している国ですので、まさにディズニーの物語はアメリカの御伽噺として原作並みの扱いを受けているといえます。もちろん教養の高い知識層は原作のルーツがいろいろな国にあることを知っていますが、それでもディズニーが編集したストーリーはアメリカが原作だ、と思っていることでしょう。

なぜアメリカ人がこのように思うかと言うと、オリジナルのものをアメリカで受け入れられるように修正を加えているからです。
特にアメリカは日本と違って宗教的なタブーも多く存在しますし、なによりも様々なルーツを持つ移民がそれぞれの源流となる文化、価値観に反せずに受け入れられるように修正が必要だったからです。

この修正によって、さまざまな国の童話がアメリカのみならず、世界中に広まることが出来るようになったわけで、アメリカ人がディズニーの童話をアメリカ原作としても、ある意味適正な表現と言えます。

また、日本でも同様な修正は行われており、たとえば孫悟空に出てくる沙悟浄は、日本では河童ということになっていますが、もちろん中国には河童はいませんので、日本で親しみやすい様に変化させたわけです。
しかし、河童では世界中で親しむようにはなりませんので、ディズニーの修正は原作を越える力を持っている、と言える部分もあるのです。

>「アメリカの文化→ディズニーアニメ」(中略)「ディズニーアニメ→アメリカの文化」
難しいのは「アメリカ文化」ということについて、当のアメリカ人が意識していないことです。
もちろん、日本がクールジャパンを各国に売り込んでいるようにビジネスとしては、ディズニー=アメリカ文化の象徴、という意識があるのでしょうが、あくまでもコンテンツビジネスのフォーマットとして(つまり上段のタブーに触れない世界中で受け入れられるという)文化的なコンテンツの輸出力をアメリカ自身が認識しているという意味だけです。

このようなビジネスに関わらない一般的なアメリカ人にとっては世界=アメリカ合衆国、なのが現状であり、アメリカ人ほど世界を意識しない内向きの国民も珍しいのです。
ですから、たぶんにアメリカ人自身が「アメリカの文化→ディズニーアニメ」ということを意識しておらず、必然的に「ディズニーアニメ→アメリカの文化」と言うことも明示的には意識していないのだと思います。
日本でも外国から「MANGAは素晴らしい!!」と言われて初めて漫画も文化だと気づいたように、アメリカ国内ではディズニーは「子供のためのもの」(漫画も日本でも同じ言い方ですよね)なのです。

親しみ方、という点ではアメリカ人はディズニーにどっぷり浸かって幼児期を過ごしますので、必然的にディズニーがアメリカ文化に与える影響は大きいのだと思います。しかしそれは外国の視点で見ない限り、それに気づかないのではないでしょうか。
日本も同様に、日本文化とアニメが融合しても外国の目から見ないと、それと気づきません。
一例ですが「日本のアニメ等には見得きりがある」のです。日本のヒーローは必ず見得を切ります。時代劇ですが桃太郎侍の「桃から生まれた桃太郎」は有名ですね。ところがスパイダーマンもバットマンも見得を切りません。
日本人が歌舞伎などの影響で「主役は見得を切るもの」と思っているからなのです。

これは比較して初めて意識することで、ディズニーアニメしかないアメリカでは文化もナニも、ディズニーはまさに当たり前の空気のごとき存在だと思います。
まあ日本ならサザエさんとかドラえもんがそれに近いでしょうが、この二つを日本の文化の筆頭にあげたり「日本のアニメは見得を切る」ことを日本文化として紹介したら、普通の日本人は首をかしげますよね。

そのぐらい浸透しているのがディズニーであり、日本とはまったく違うのです。
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この回答へのお礼

とても解りやすく解説してくださって、読みながらなるほどと頷いてしまいました。
日本の場合の例を出して頂けたのも嬉しかったです^^
とても参考になり、無事レポートも書けそうです。
丁寧に回答頂きありがとうございました!

お礼日時:2011/01/21 22:03

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