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 統計学の軽視には目を覆いたくなります。統計学は高等学校で不偏標準偏差σ[n],確率変数の平均・標準偏差,二項分布と正規分布の程度まで扱うべきだと思いますが,皆さんはどう思われますか。

A 回答 (8件)

わたしも統計学は軽視してはいけないと思います。

ですが、高校の授業の中では「数学III」のおまけ的な扱いを受けていましたね。

軽視される理由を考えてみますと、それは統計学が「現象論的な学問分野であって、真実を追究すべき学問の世界の継子扱いを受けやすい」からなのではと管見します。あのアインシュタインでさえも、「神がサイコロを振るうはずはない」と、量子統計力学を最後まで疑い続けたのですから、学問分野として不当に低く見られる素地は十分にあったと考えられます。

現象論を軽視してはいけない理由はもちろん、「現行の学問で解明できないことはゴマンとある。そうなれば、現在使えるツールとしての統計学を使って、尤もか否かを判定することを妨げてはいけない」ということです。ですから、確率分布の基本である「ガウスの正規分布」「二項分布」と平均・分散に「統計的推測」を高校生に教えることは悪くはないと思います。

真理が未だ明確でないことを処理するために統計学があることを理解させることは極めて重要なことであり、このような意義深い学問分野を理系だけに教えているなんてもったいないことだと思います。少なくとも経済学部志望の高校生には必修にしても良いぐらいではないかと考えます。

ただ、統計学に現状では未解明な学問的課題の処理の全て押し付けることで満足してもらってはいかんのではないかとも思います。学問的に未解明な現象を考察するためのもう一つの学問分野の候補が「哲学」です。万物の根源をターレスは「水」、アナクシマンドロスは「火」と説き、デモクリトスに至って「アトモ」に到達し、それらが原子論の源流になったことは周知の通りです。正体不明の現象を考察する貴重なツールとして「統計学」と「哲学」は車の両輪になりうるものではないかと思います。そういう意味で、「倫理・社会」と「政治・経済」が80年代半ばに「現代社会」に統合されてしまったのは残念でした。

統計学は、科学的に未解明な問題を高校生に意識させるのに必ず役に立つので、無くしてはいけないと思います。現実問題として、統計学を知らないと、理科系学部とかの卒論で困る大学生が続出してしまいます。
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この回答へのお礼

統計学は文系・理系を問わず入試に出なくとも知識として知るべきだと考えます。

お礼日時:2011/02/24 23:32

統計学の扱いが軽視されている、と私も思います。



この原因には、現在の教育の現場において数学が“計算すること”に重きを置かれていることがあると考えます。すべての数学の先生方が計算を重要視しているわけではないと思いますが、学ぶ側にとっても、評価する側にとっても計算は成果〈問題が解ける、解けない〉が明確であり、入試制度との兼ね合いもあって、論理に先立って力が入り易いのだと思います。その結果、証明や記述式の問題といった、本質的に数学の理解力が求められる問題は全国的に解答率が低いのでしょう。

統計学の問題を解くためには電卓が必要でしょうし、正規分布などを実感的に捉えるだけの対象を扱うにはコンピュータの力が必要でしょう。現在、学校現場では積極的なコンピュータの活用が推進されていますので、従来よりは統計を学ぶ環境は良いのでしょうが、まだまだ、統計の問題を扱えるだけの時間と教員のスキルが足りないように思います。そもそも、統計を習ってこなかった数学の先生も多いでしょうから・・・。


統計には複雑な数式や計算量が膨大な対象も出てきますが、数式、問題に真正面からぶつかるのではなく、数式の意味(感覚的な理解)や標準偏差などの意味(計算できなくてもいいのでその意味)を理解することは、社会生活において直接役に数学が役に立つことに繋がると思います。

統計に限らず、その他の単元においても、もっともっと数学的な考え方に重きをおいた授業になれば、数学への興味が高まる生徒も増えるのではないでしょうか?



新学習指導要領において「数学B」に統計が導入されているようです。
統計学が重要視されてきている証拠だと思います。
数学が好きなひとりとして、嬉しいことです。
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この回答へのお礼

>新学習指導要領において「数学B」に統計が導入されているようです。
 元々統計は小学6年(時代によっては小学5年)から導入されています。現在の指導要領では、統計学は数学Bに追いやられています。したがって統計学を全く学ばないまま高校を卒業する生徒が出てきます。そこで改善案を思いつきました。
数学IIおよび確率・統計(いずれも選択必修科目)に統計に関する内容を盛り込む。

お礼日時:2011/02/26 06:54

>データの平均は言うまでもなく、標準偏差の求め方を知らないと生活に影響すると思うが


実生活では、平均はともかく、標準偏差は意識したことがありません。当然役に立ったこともありませんし、損したことも。
 
 平均は、代表値の一つに過ぎません。なんでもかんでも平均値で、間違った使い方も多々見られます。標準偏差は、平均値に意味が無ければ、無用の長物、というより役立たず。

 平均の誤用には、少なくとも3種あり。
 一つは平均値の前提の正規分布を意識しておらず、「日本人貯蓄額の平均は・・・」という誤りが有名です。
 二つ目は、平均値の使用に意味が無い場合でも、使用している。例えば、受験者の平均値。平均を知ってどうするのか。問題によっても違うし、受験者は、合否が全てで、平均なんぞどうでもよい。もちろん、受験をする方も何の役にもたたないのにも出している。
 三番目は、平均が良い、と錯覚・悪用。「うちの子は発育が遅れている」というが、それは平均値に比較して。平均値の子を育てるより、個性を育てろ、その子の特長を伸ばせ、と思う。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2011/02/25 17:31

統計学で、学問的に悩まされるのは、検定です。

自然科学では、「有意差は見つからなかった」は相手にされません。
 検定の分野は、推測統計学ですが、この結果主張できるのは、「有意差あり」のみ。しかし、実生活では、差の有無より、差の大小の方が問題になります。それについては、統計学では論究できません。
 それに、「有意差あり」の結論にせよ、全てのサンプルを精密に調査すれば、必ず差はあります。「有意差は無かった」という表現は、誤りだ、主張してはならない、と述べてあります。検定は、全サンプルを調査・測定できなかった方便、サボった言い訳にすぎません。

軽視、の判断は、間違っています。自然科学者は、医学系の物は、推測統統計学(検定)抜きの論文は、通りません。患者が治った、薬が効いた、などは、検定が不可欠。

>統計学は高等学校で不偏標準偏差σ[n],確率変数の平均・標準偏差,二項分布と正規分布の程度まで扱うべきだと思いますが,皆さんはどう思われますか。
少しも想いません。こんなもの知らなくても、生活には少しも影響しません。
 むしろ、何故統計が必要なのか、なぜ検定をするのか、「有意差」の意味、などを説明できる人は少ないので、それを教えるべき。多変量解析などは、難しいので凄く価値がある、と勘違いしている人は多い、という印象はあります。統計を知らない、と書き込みながら、多変量解析の質問を見て、『この人、アブナイ』といつも感じます。
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この回答へのお礼

>少しも想いません。こんなもの知らなくても、生活には少しも影響しません。
データの平均は言うまでもなく、標準偏差の求め方を知らないと生活に影響すると思うが。

お礼日時:2011/02/25 12:32

同感です。

が、数学の一分野として教えるのがいいかどうかは、ちょっと悩ましいところです。

お気に入りの本の一つに、
北大路書房「本当にわかりやすいすごく大切なことが書いてあるごく初歩の統計の本」吉田 寿夫著
という本があります。

教育学部の学生さんに、統計学を教える本です。

数理統計学の基礎や、Excelを使っての統計処理など、いわゆる統計学の教科書的な部分もありますが、それよりボリュームがあるのが、データを偏りなくとっているか、出た統計的数値をどう読むか、世間で言う統計的な話の落とし穴、など、実際に運用するときに必要な統計リテラシー(だと私は思うのですが)の話が満載、

文系の人間には、高校で統計学必須にすべきだと思うのですが、そうするなら、こういう方向のことを、と思います。理系も、数理統計学が必須な訳じゃありませんし、単位をとるだけがやっとなら、こういうことは身に付けないまま、終わることになるでしょうから、やっておいた方が、と、思うのですが、数学の授業の中だと、そういう方向にはいかない気がします。技術で、コンピュータリテラシーなどやってる場合じゃないと思うのですが…(技術の教科書自体は、一般解説本では、詳しすぎたり、いい加減だったりするセキュリティ問題なども、きちんとほどほどに扱ってあり、数学の教科書より使える、と思いますが)

高校の生物IIや化学IIを、難しいと思わずやってしまえる子の中に、だって、大抵のことは、保健と家庭でならってるし、副読本には、そのへん結構詳しく書いてたじゃん、という子が、残念なことに、少しだけですが、いたりします。困ったことに、学校の勉強は、社会で役に立たないという子ほど、本当に誰にでも必要なこういう部分を覚えてないのが、現実なのですが。

そこらへんの愚痴はともかく、そういう実用科目が、ちゃんと身に付くような運用をして、その中で、統計リテラシーも扱い、数学的裏付けだけ数学でやる、というようにできたら、理想かなぁ、というふうに感じます。
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この回答へのお礼

>技術で、コンピュータリテラシーなどやってる場合じゃないと思うのですが…
技術は男女ともに木材加工,金属加工,家庭機械,家庭電気を履修させるべきでしょう。

お礼日時:2011/02/25 07:19

統計学の初等的な問題は、


数学としては平易だが煩瑣な計算に過ぎないので、
数学教育上、軽視されることも多いものですが…

数学に含まれない、統計学の統計学らしい部分については、
大学以降もあまり理解されていないようです。
プロが書いた自然科学系の論文にも、
統計処理の間違いは少なからずある。

正規分布とか、χ二乗分布とか、
ありふれた分布の各論は、大学で学べば十分と思います。
記述統計での統計量の選び方とか、
仮説検定の基本的な考え方とか、そういうことを
高校時代に教わっておくと良いのではないでしょうか?
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この回答へのお礼

>正規分布とか、χ二乗分布とか、ありふれた分布の各論は、大学で学べば十分と思います。記述統計での統計量の選び方とか、仮説検定の基本的な考え方とか、そういうことを高校時代に教わっておくと良いのではないでしょうか?
 あなたのおっしゃるとおりで、次期指導要領は統計に関する内容があまりにも多すぎると思います。統計に関する内容をこれでもかというくらいに増やしたのは1970年代で、60年代は中学校数学に標本調査がなかったり資料の整理が3年で扱われていたりしていたなど、確率・統計領域は内容が限定的でした。

お礼日時:2011/02/24 21:38

統計学は高校数学の延長で理解できるので、基礎学力という意味ではそこまで学習する必要はないと思います。


必要性で言うと、行列なんかよりはよっぽど使用頻度が高いですが、正規分布、二項分布までしか習わないのであれば実用性は皆無で、やるなら回帰分析、相関分析あたりまではやらないと意味がないと思います。また、統計学は微分積分の次のステップになるので、高校数学でのカテゴリにするにはきつすぎると思われます。むしろ、大学教育で統計が軽視されていたり、教官の指導能力、やる気が不足していることのほうが問題だと私は思います。

この回答への補足

 あなたでしたら確率・統計について、高等学校ではどんな内容を扱うべきだとお考えですか。

補足日時:2011/02/24 20:26
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この回答へのお礼

>回帰分析、相関分析あたりまではやらないと意味がないと思います。
高校生には厳しいでしょう。
>統計学は微分積分の次のステップになるので、高校数学でのカテゴリにするにはきつすぎると思われます。
昔、確率・統計は微分・積分と同じ3年で開講されておりましたからね(2年は基礎解析と代数・幾何)。

お礼日時:2011/02/24 20:22

確かに私もそれくらいやった方がいいとは思いますけどね。


国民がインチキ統計に騙されることもなくなるのでしょうが
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6476371.html
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この回答へのお礼

ご回答誠にありがとうございます。

お礼日時:2011/02/24 20:19

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