No.5
- 回答日時:
#3様
「格子振動」という名前に反している、と思われるかもしれませんけど、結晶の中で振動しているのは格子点ではありません。結晶の中で振動しているのは原子(またはイオンまたは分子)です。原子(またはイオンまたは分子)が、各々の平衡点の周りを振動しているのが、結晶の格子振動です。ナトリウムのような簡単な結晶の場合は、これらの平衡点の集まりが結晶格子になります。つまり、これらの平衡点が格子点になります[注1]。
格子振動を無視して、原子が動かないとすれば、原子は各々の平衡点にありますから、原子のいる位置が格子点になります[注2]。格子振動を無視しないで、原子が動いているものと考えても、各々の平衡点は動きませんから、格子点も動きません。格子点が不動ですから、格子振動のことを考えても単位格子は不動です。
この不動の単位格子に、電子や原子核が目まぐるしく出たり入ったりする、と考えるならば、「平均」という表現が使われることになります。
> 格子振動によって単位立方格子当たりの原子の数が揺らぐことを考えているのであれば
>「体心立方格子」という対称性自体が揺らいでいることになります
まったく同じ理屈で、単位立方格子当たりの『電子』の数が揺らぐならば「体心立方格子」という対称性自体が揺らぐことになる、ということができますよね。
単位格子に電子が出入りすることによる対称性の揺らぎは考えなくていいけど、単位格子に原子核が出入りすることによる対称性の揺らぎは考えなければいけない、という場合も確かにあるだろうとは思います。ですけど、「対称性により単位格子当たりの『原子核』の数が確定する」と言い切るのであれば、それに対応して「対称性により単位格子当たりの『電子』の数が確定する」と言っておかないと、「自由電子は格子の対称性からも『自由』である」とか「格子点には原子核がある(あるいは原子核は格子点にある、または原子核とともに格子点が動く)」という誤解のもとになるんじゃないかなと思います。
> 問い3の「最近接の原子の数が8個である」ということも成り立たなくなります。
平衡核間距離を考えれば解決します。それよりも、
「原子が自由電子を出すならば、その原子は結晶中でイオンになっている。つまりナトリウムの結晶中にはナトリウムイオンと自由電子があるだけで、ナトリウム原子は存在しない。よって、1が正しいのなら3と4は間違いになる」
というクレーム(屁理屈)にどう対処するんだろうか、ということのほうが私には気になります。
[注1]ダイヤモンドや塩化ナトリウムのように、より複雑な結晶では、平衡点がすべて格子点になるとは限りません。格子点ではない平衡点が結晶の中に存在します。
[注2]ダイヤモンドや塩化ナトリウムのように、より複雑な結晶では、原子(やイオン)のいる位置がすべて格子点になるとは限りません。格子点ではない点にも原子(やイオン)が存在します。たとえば、ダイヤモンドでは、炭素原子の半数が格子点にありますけど、残りの半数は格子点ではないところにあります。塩化ナトリウムでは、ナトリウムイオンが格子点にあるとすれば、塩化物イオンは、格子点にはありません。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
耐震とか免震は流行の単語ですね。
(1)自由電子は格子の内外を問わずに自由に移動します。
Naの価電子は1個ですので、格子内に2個の原子が所属し、その原子が
1個ずつの電子を出しますので平均で2個の電子になります。
(2)単位格子中には2個分の体積の原子核が含まれます。
格子の中央部の原子核中の陽子は11個が全て格子内にありますが、
格子の頂点の原子核では、原子角柱の陽子の所在が不明確で、どの方向に
あるのかがわかりません。1/8の体積に9個くらい入っていたり、
全く入っていなかったりします。従って、平均で22個としか言えません。
(3)体心立方の中央の原子を考えれば明らかです。
(4)体心立方の頂点の原子を基準に考えてください。
接している(原子間距離が最も近い)原子は中央部の原子です。
格子の1辺をaとしたとき、原子間距離は√a/2となります。
これが8方向にありますので8個と接しています。
2番目に近いのは隣の頂点の原子です。原子間距離はaです。
これは前後左右上下の6方向にあるので6個です。
この回答へのお礼
お礼日時:2011/07/03 22:03
回答ありがとうございました
参考になりました!!^^
(ていうか・・・。他の人は、なんか議論しちゃっていて、ついていけません笑!)
No.3
- 回答日時:
#2様
格子振動によって単位立方格子当たりの原子の数が揺らぐことを考えているのであれば
「体心立方格子」という対称性自体が揺らいでいることになります。立方晶系であるということが成り立っていない場合も考えているということになります。
問い3の「最近接の原子の数が8個である」ということも成り立たなくなります。
「体心立方格子」いう対称性を確定させたのであれば「単位立方格子当たりの原子の数が2個である」というのは確定するのです。
原子は動かないとしても電子は動きます。それが「自由」電子です。
No.1
- 回答日時:
「体心立方格子」(「体心立体格子」ではありません。
基本格子が「立方体」になっているということから付いた名前です。)についてr調べてみましたか。教科書に載っているはずです。検索しても出てきます。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%93%E5%BF%83% …
単位立方格子に含まれる原子の数は2個です。
(「単位格子」と「単位立方格子」とは異なります。立方体でない単位格子を作ることもできます。)
1.原子1つが自由電子を1つ出すとしています。
Naだとそう考えていいでしょう。
自由電子は動きまわっていますから「平均」2個という表現になっています。
2.Naの原子番号は11です。原子1つに陽子は11個含まれています。2つでは22個です。
でも原子は動きまわっているわけではありませんから「平均」という表現はおかしいです。
3、4 図を見て下さい。
出題者は「4」だけが間違いのつもりかもしれませんが「2」もおかしいです。
「平均」がなければ正しいのですが、
陽子の数に「平均」が付くということは「単位立方格子」に含まれる原子数が「平均」2個だと言っているのと同じですから「おかしい」ということになります。
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