
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
えーと,国語学のほうでは「大きな」を形容動詞とする見方もあるんです。
(というか,古文では形容動詞でした。)ただ,中学の文法では,連体詞として扱うのが普通だろうと思います。
昔の日本語では,「大きなり」は次のように活用しました。
未然形:おほき-なら(ズ)
連用形:おほき-なり(ケリ),おほき-に(←関西方言などの「おおきに」はこれです)
終止形:おほき-なり
連体形:おほき-なる(トキ)
已然形:おほき-なれ(ドモ)
命令形:おほき-なれ
というわけで,たしかに形容動詞として活用したのです。
(実は古文の形容動詞には,ナリ活用とタリ活用があって,終止形を見ると分かる通り,「大きなり」はナリ活用です。)
その後だんだんと活用が退化していって,連体形「おほきなる」だけが「おおきな」という形で使われるようになりました。
したがって,古文を知っていると「昔の活用のなごり」が感じられて,形容動詞にしたくなるのです。
ただ,まだ古典文法を学んでいない段階では,古文の知識を前提として考えるのは無理ですので,とりあえず「現在では活用せず,名詞を修飾する使い方しかない」ということで,連体詞にするのが無難かなあと思います。
ついでに,もう一つの形容動詞の活用である,タリ活用についても少し説明しておきます。
これは,「堂々たり」「粛々たり」といった,終止形が「たり」で終わるものです。
古文ではこれも,未然形から命令形まで全部揃っていましたが,現在では,「堂々たる」という連体形と,「堂々と」という連用形の2つ(場合によっては「堂々たれ」という命令形も入れて3つ)だけが残りました。
ある国語辞典では,ここまで退化したらもはや形容動詞とは言えないと考えて,
「堂々たる」という連体詞と「堂々と」という副詞に分けました。
また,別の国語辞典では,2つ(3つ)といえども活用には違いない,とみて,「タルト型活用の形容動詞」として扱っています。
また別の国語辞典では,そもそも形容動詞という品詞を認めず,「後ろに来る語が限られる,ちょっと使い方が特殊な名詞」として扱っています。
試験のときはとりあえず,教科書・参考書や授業で教わった内容に従うこととして,実際には他の説もあるのだということを頭のスミにでもとどめておくとよいかもしれません。
そもそも文法というものは,最初に規則があるのではなく,人々が現実に使っている(いた)言葉の使い方の中からルールを見つけ出して出来上がったものですから,いくつもの違う解釈が生まれることもありうるのです。
成り立ちなど、とても参考になりました。
どうして形容動詞となったかがわかり、スッキリした気分です。
今まで文法は苦手で嫌いでしたが、
結構面白いものだなぁと感じました。
文法と古文の深く長い関係なども勉強になりました。
「大きな」については時と場合により使い分けれればいいなと思います。
回答ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
たしかに形容動詞の連体形に似た形をしていますね。
しかし、私は「大きな」と「小さな」は「連体詞」と習いました。20年以上前のことですが...
まー、「大きだ」とは言わないので、ほかの形容動詞と一緒に扱うのは、やや違和感ありますね。
No.2
- 回答日時:
》「大きな」は形容動詞です。
形容動詞なら、活用があるはずです。活用がないから、連体詞ですね。
「大きい」は活用がありますから、形容詞です。
品詞を言葉の意味で判断してはいけません。活用の有無、前後にどのような言葉が連なるかで判断します。
現代語は変化が著しいので、その文法は難しいです。古文、すなわち文語文法をしっかり学んで、それを現代語に適用すれば、わかりやすいと思います。
品詞の判断の仕方など、とても参考になりました。
今まで文法は苦手で嫌いでしたが、
結構面白いものだなぁと感じました。
時と場合により使い分けれればいいなと思います。
回答ありがとうございました。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
おすすめ情報