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内定通知書には、試用期間4ヶ月とあり、入社後に読んだ就業規則には試用期間3ヶ月とありました。
この場合、どちらが優先するのでしょうか?

また、内定通知をもらったときに、その内容に承諾したという意味でサインをした場合はどうなるでしょうか?

なお、就業規則には、但し書きで、「事情により試用期間を短縮または延長することがある。」とありますが、内定をもらう時点で、ここにある“事情”により最初から4か月とすることができるのでしょうか?

関連して、3点の質問になりますが、よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

こんにちは。

No.1の方の回答で基本的に正しいですが,質問に沿って法律的に補足します。

1 内定通知書には、試用期間4ヶ月とあり、入社後に読んだ就業規則には試用期間3ヶ月とありました。この場合、どちらが優先するのでしょうか?
→採用内定通知については,その後誓約書を提出したりすれば,企業と採用内定者の間には,内定通知の内容で,(就労の始期までの間企業が解約権を留保した)労働契約が成立します(最高裁昭和54年7月20日判決)。そして,「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。 」(労働契約法12条)となっていますから,労働契約のほうが就労規則よりも不利な場合には,就業規則が優先します。本件では,就業規則が試用期間を3ヶ月としつつ事情により試用期間を短縮または延長することがあるとしていますが,就業規則自体が試用期間の3ヶ月よりも延長することを認めていると解釈されるので,労働契約(内定通知)が就業規則よりも不利とはいえず,労働契約(内定通知)が「優先」すると思われます。
 もちろん,労働者の法律的地位の安定の観点から試用期間は無期限に延長できるものではありませんが,最高裁は「合理的な期間」解約権を留保した試用期間を設けることは「合理性を持ち有効」としており(最高裁昭和48年12月12日判決),4ヶ月程度なら違法ではないと考えられます。ちなみに私が勤務していた役所では試用期間は6ヶ月でした。

2 内定通知をもらったときに、その内容に承諾したという意味でサインをした場合はどうなるでしょうか?
 誓約書の提出と同様,その時点で労働契約が成立します。

3 就業規則には、但し書きで、「事情により試用期間を短縮または延長することがある。」とありますが、内定をもらう時点で、ここにある“事情”により最初から4か月とすることができるのでしょうか?
→それは就業規則の「事情により試用期間を短縮または延長することがある」の解釈の問題です。試用期間は「採用決定の当初に労働者の適格性の十分な判定資料を収集できないため,後日の調査や観察に基づく最終的な決定を留保する」ために設けられる期間(前出最高裁昭和48年12月12日判決)ですが,企業の採用基準に基づき必要かつ合理的な調査・観察期間であるなら,内定時点で「事情”により最初から4か月とすることができる」と考えます。
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この回答へのお礼

早速の回答、ありがとうございます!
なるほど。
根拠もあるので、納得です。
すっきりしました。
ありがとうございます。

お礼日時:2012/01/26 13:04

就業規則で「事情により・・・」と記載があるのなら、内定通知が優先されます。



内定通知が優先されますから、サインしても問題はありませんし、就業規則に記載があるから4ヶ月の内定通知も有効です。
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この回答へのお礼

早速の回答、ありがとうございます!

お礼日時:2012/01/26 13:03

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