
今日質問したのですが問題を書くのを落としてしまったのでもう一度質問させていただきます。
解答でa=0の時の場合として、xはすべての実数となっていたのですが、すべての数(虚数
も含む)ではいけないのでしょうか、虚数の説明でa+biでb=0のとき実数とあらわすとあったので
bxi=0と思ったのですが違いますか。虚数に0をかけたら0にならないのでしょうか?今高1で虚数は自分で少し勉強したばかりで深くはわかりませんが、虚数に0をかけても0にならないことが事実なら今の時点ではいいのですが、よろしくおねがいします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
とても良いポイントに気付かれたと思います。
結論から言えば「すべての数」が正解です。
虚数(複素数)に0を掛けると0になります。
a=0のとき、xがどんな複素数でもaxは0になる。0は実数であり、実数同士なら"≦"という大小比較ができる。すると、「任意の複素数xは、a=0のとき、不等式ax≦3aを満たす」は正しい。
(実は、複素数に限らず、まだご存じないであろう(というか大抵の人には一生無縁の)他の数もいろいろあって、それらもこの意味で「a=0のとき、不等式ax≦3aを満たす」んです。すると「(これら他の数も含めて)すべての数」という答案は大正解ですね。)
しかし第二の、別の意見もあり得ます。すなわち、「xに複素数を代入した場合、”ax”とは複素数同士の掛け算を意味する。なのでaも複素数だと思わねばならない。その掛け算の結果得られるのは複素数の0(実部と虚部がどっちも0の複素数)である。これは複素数なんだから、"≦"という比較がそもそもできない。比較できないのであれば、ax≦3aは成立たない」。これももっともな意見で、こちらに従えば、xは複素数であってはならず、「全ての実数」が正解になる。
これに対して、第一の意見からの反論は、「実数とは虚部が0の複素数のことである。また、"≦"という大小比較ができるのは実数(つまり虚部が0の複素数)に限られる。『複素数の0』は虚部が0の複素数であるから実数であり、大小比較ができる。だから任意の複素数xは、a=0のとき、不等式ax≦3aを満たす」というもので、これまた実にごもっともである。
これに対して、第二の意見からの反論は、「複素数の実部も虚部も実数ではないか。もし『実数とは虚部が0の複素数だ』というのなら、複素数の実部も虚部もどちらも『虚部が0の複素数』ということになる。つまり複素数は複素数で出来ているという堂々巡りになってしまうではないか。だからそんな説明はおかしい」というもの。いやはや、それもまたごもっとも。
では本格的な数学ではどうなっているかというと(難しい話になりますが)、まず実数というものをこしらえる。次に実数を2つ組み合わせて複素数を作る(ここまでは第二の意見と同じです)。しかしこれだけでは終わらず、次に、虚部が0の複素数(複素数を作る時に使った実数とは当然別もの)を改めて実数と同一視して良い(初めに考えた実数と全く同じ性質を持つ)ということを証明する(これを「実数を複素数に埋め込む」と言います。これで結局、第一の意見と同じになる)。こうして話が堂々巡りにならないようにしているんです。
このような仕掛けの結果、実数だけを扱っているうちは、その実数とは「まず実数というものをこしらえ」た時の実数(第二の意見)なのか、それとも虚部が0の複素数(第一の意見)なのか、という区別は不要で、どちらで考えても(どちらも全く同じ性質を持つから)全く同じ結果になるんです。
つまり、あらかじめ変数の変域(変数がどういう範囲の値を取りうるか)が決めてありさえすれば、複素数の0と実数の0(さらに言えば、有理数の0、整数の0)を同じものだと思って扱っても何のトラブルもない(どちらで考えても全く同じ結果になる)のです。
けれども、この問いの場合には肝心のxやaの変域が書いてなかったばっかりに、こんなややこしい話になってしまった。これはもう、変域を「a, xは実数である」ときちんと書いておかなかった出題者の手落ちです。
「安易に『両辺をaで割って…』とやらかしちゃいけないよ」という問いなのだから、a=0の時にどうなるかを十分吟味した上で出題すべきなのは当然です。「まだ授業で複素数を教えていないんだから、実数の話に決まってる」というのは言い訳にならないでしょう。(たとえば入試問題なら、こういう手抜き問題が出る心配はまずないと思いますが。)
いろんな観点から解説をしていただいて複素数や実数の世界が少しわかったような気がします。まだ自分の今の知識ではわからないところもありますが糸口は十分つかめたような気がします。これからまた勉強していきたいと思います。ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
>すべての数(虚数も含む)ではいけないのでしょうか、
だめ.
虚数,正確には複素数には大小関係はない
大小関係があるのは複素数の一部分である
実数だけ.
したがって,不等式を考える段階で
実数だけを考えていることになる.
#一応,無駄な突っ込み防止のために
#選択公理を前提とすれば整列可能定理で順序がはいるけど
#普通はそんなものは考えない.
ついでにいえば
複素数に0をかければ0になります.
これは,複素数での積の定義を考えれば自明です.
=========
もともとの問題そのものは・・・お約束の基礎的な引っ掛け問題ですな.
基礎事項の確認と文字の扱いに手頃です
類題:
(1) xについての二次方程式 ax^2+bx+c=0 をとけ
(2) xについての方程式 ax^2+bx+c=0 をとけ
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