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たとえば、
(1)硝酸銀は水に溶けますが、塩化銀は水にほとんど溶けない。
(2)硫酸ナトリウムは水に溶けますが、硫酸カルシウムは水にほとんど溶けない。
(3)塩化バリウム水に溶けますが、流酸バリウムは水にほとんど溶けない。

このような溶解度の違いは何が原因なんでしょう?
そのイオンとこのイオンの組み合わせは溶けやすいとか、溶けにくいとか決まりがあるのですか?
何か法則のようなものがあるとは思いますが、よく解りません。

化学が得意な方、宜しくお願いいたします。

A 回答 (3件)

「硝酸銀は水に溶けますが、塩化銀は水にほとんど溶けない」


この現象を定量的に表現するものが,「溶解度積」です.

熱力学的には厳密な表現ではありませんが,
塩の飽和溶液の,陽イオンの濃度と陰イオンの濃度には,次の関係があります.
   (陽イオン濃度)^(陽イオンの数) x (陰イオン濃度)^(陰イオンの数) = 定数
この定数が「溶解度積」です.

例えば,25℃の水中で,AgCl の場合は,
  [Agイオン濃度] x [Cl イオン濃度] = 1.77E-10
同じく,BaSO4 の場合は,
  [Baイオン濃度] x [SO4イオン濃度] = 1.07E-10
また,Mg(OH)2 の場合は,
  [Mgイオン濃度] x [OHイオン濃度]^2 = 1.80E-11
となります.
Mg(OH)2の場合,水酸化物イオンについて,[濃度]の二乗となっていることに注意してください.

しかし,これでは,ご質問への答とはなっていません.
溶解しにくさを単に式で表しただけだからです.
ご質問は,
  何故,Mg(OH)2 の溶解度積はこんなに小さいのか
だろうと思います.

これについては,
  覚えるしかない
というのが正解です.

ただ,そうは言っても,ある程度のルールはあります.
・硝酸塩は水によく溶ける
  水に溶けにくい硝酸塩はない
・多価の陽イオンと多価の陰イオンとの塩は,溶けにくいものが多い.
  BaSO4,CaSO4,CaHPO4,CaCO3,BaCO3 ・・・
  CaHPO4 は歯磨きの中の白いものです.これで歯の汚れを掻き落とす
  BaSO4 は,胃潰瘍ができていないかの健康診断に使いますね.

尚,aisiarさんのご説明で,「イオンになりやすさ」という表現は,誤解を招きやすいですね.
これは「イオン化傾向」のことと捉えられかねないからです.

イオン化傾向は,中性の金属原子が電子を放出して,自身は陽イオンになる変化の起こりやすさのことです.
(Li, K, Ca, Na) > Mg > (Al, Zn, Fe) > (Ni, Sn, Pb) > (H2, Cu) > (Hg, Ag) > (Pt, Au)
の順序です.

これと,これらの金属の塩の水への溶解度とには全く関係ありません.

イオン化傾向は,電子の受け渡しのしやすさを定性的に示したものです.
一方溶解度は,陽イオンと陰イオンとが,
  難溶解性の結晶を形成する
  水和イオンとして水溶液中にバラバラに存在する
のどちらの状態を取りやすいかという話です.

結晶を作るということは,
  陽イオン同士や陰イオン同士の距離はなるべく遠く
  陽イオンと陰イオンとはなるべく近く
に配置しようとするときの最適解といえるでしょう.

そのためには,陽,陰,両イオンは,キチンと並ぶ必要があります.
Wikipedia で「結晶構造」を調べてみてください.終わりの方に,イオンがキチンと並んだ様子が描かれています.

しかし,そのように,キチンと並ぶということは,世の中,そんなに甘くない.
どうしても,バラバラになろうとするのが世の常.

どこで,「キチンと」と「バラバラ」との折り合いをつけるか,つまり,
「結晶」と「溶液」との折り合いをつけるか.
これが,溶解度の大小なのです.

決して,電子のやり取りをやっているわけではありません.
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この回答へのお礼

詳しい解答ありがとうございます。

溶解度積は習った記憶は有りましたが、既に忘却の彼方でした。
> 難溶解性の結晶を形成する
  水和イオンとして水溶液中にバラバラに存在する
  のどちらの状態を取りやすいかという話です.
そういうことなんですね。物理ではよくポテンシャルエネルギーが低い方に状態が移動するのが常なんですが、これと似た感じですね。
化学は難しいです。

お礼日時:2012/07/04 21:41

量子化学が出るあたり、かなり優秀か適当言ってるかのどちらかと思いますが、微妙だと思います(ちなみに自分は量子化学はさっぱりです)。


大体の目星はついても、確実なことは言えないのが現状かと。

結局前述のように、その原子団がどれだけイオンになりやすいか。反応しえるすべてが、どのような形の結合をするか。
この両者を数値化し、溶解のボーダーラインを定めることが「「できるのであれば」」答えが出ることになると思います
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この回答へのお礼

量子力学が物理に及ぼした影響から、量子化学も最新のイメージがあり、そのような記述になりました。
化学に関しては高校生程度の知識しかありません。

お礼日時:2012/07/04 10:02

これは覚えろとしか言いようがなくなりますね。


一応、規則的なもの、、、は無きにしもあらず。しかし、絶対ではないので丸暗記のほうがいいでしょう。

このイオンがどれだけイオンになりやすいかを考えるものです(ちなみにイオン化傾向というものを知っといてください)。

あと、特殊なのが多い陰イオンのことを覚えておいたほうがいいでしょう。もうこの三つの例でも
硫酸イオンは第二属金属陽イオンと難溶性物質を生成することがわかります。

もっというと
陰イオンのうちのイオンになりやすいものを並べると

NO^3(-) > SO^4{(2-) > Cl-

であるから、陽イオンになりにくい銀イオンとの生成物は塩化銀が解けなくて、硝酸銀は解けます。
この条件に属さないのが三個目の例。ただ前述のとうり硫酸イオンの性質である。

これだけのものを覚えるのとYes Noを覚えるのどっちがいいですか?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

要は例外については、理論的推測では解決できないということですね。
量子化学とか使ってもダメなんでしょうか?

お礼日時:2012/07/03 20:23

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