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よくアメリカの複数の格付会社が大手の会社や、国家の格付けをしています。私はよく判らないのですが、これらの格付け会社自体の信用度はどのようなものなのでしょうか。格付け会社の格付けってないのでしょうか?

A 回答 (1件)

格付け会社の信用度は、実際にはほぼ風評で決められていると言っていいかと思います。


たとえば、アメリカで証券取引委員会に登録されている格付け会社は10社ほどですが、これらの企業のうち格付けの変動が市場に影響を及ぼすのは、ムーディーズ、S&P、フィッチの3社くらいでしょう。

この3社の格付けが、特に信用度が高いかというと、たとえばサブプライム問題を引き起こした住宅ローン債権については、これらの格付け会社は投資適格債権として扱っていたことでもわかるように、絶対的な信用度を誇っているわけではありません。

ただ、格付け会社の本来の役割は、投資に関する情報の非対称性をなくすために、一般の投資家にも投資会社と同等の情報を提供することにあります。
従って、債権の隠された瑕疵まで見つけることは要求されておらず、公表されている情報および関係する諸条件を勘案して、格付けをしていることが求められ、そういう意味では大手であるこれら3社は、人材の質や量で他社を引き離しており、また利用している企業も多いため、それだけ情報量も多く、信用されているということになります。

そうすると結果として、よく市場で見られるように、本来なら債権の状況を現在の市場と市況において判断しているはずの格付けが、これら3社の格付けの場合には、逆に売買材料として大きく市場と市況に影響を与えることも発生してきます。

大手3社には、このような状況を利用して、一部企業からの不当な収益を上げているという指摘もあり、また不当に格付けを引き下げられたと考える企業や国から非難されることも多くなってきています。
しかし現実には、格付け会社の情報を信用する・しないは、何らかの強制があるわけではなく、その影響力についても、考慮するしないは市場に任されているため、これを必要以上に規制することは難しいのが現状です。

従って、格付け会社の信用度は、専ら市場の慣例によって決められていて、またこれを裏付けるものは特にないというのが、現状かと思います。
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