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先日学校で「フックの法則」の実験をしました。3種類のばねについて、おもりをつるしてその伸びを測定し、「弾性力」Fと「伸び」xの関係を求めました。ばね定数の小さい(k = 17 N/m)ばねは、きれいにフックの法則が成り立ちました。しかし、ばね定数の大きい伸び難いばねの場合、質量の小さなおもりを吊るしても伸びは観察されず、ある質量以上のおもりではじめて伸びが見られ、その後はFとxは直線的に変化しました。グラフの画像をご覧ください。おもりの質量が小さい範囲ではフックの法則が成立していません。これはどうしてなのでしょうか?

A 回答 (2件)

 それは、「既に伸びているバネ」だからです。



 普通のバネだと何も力を加えなければ、、

//////// 引っ張らない

という感じだとして、それを引っ張ると、

//////// →引っ張る

となりますね。バネ定数をk、伸ばした距離をx0とすれば、縮もうとする力はF0=kx0です。

 この状態でバネの先端を何かに引っ掛けておき、縮んで戻らないようにしたとします。伸びる方向へは自由に伸ばせるようにしてあるともとします。

 これを引っ張って伸ばそうとすると、kx0以下の力では伸ばせません。その反対方向へkx0の力で縮もうとしていますから。kx0以上の力を加えたとき、初めて伸びるようになります。その伸びる距離をxとすると、元の状態のバネで考えると、加えるべき力Fは、

 F=k(x0+x)=kx0+kx

になります。これで、x>0になる条件を求めるため、式を変形します。

 x=(F-kx0)/k>0 ∴F>kx0

 これは、あらかじめ伸ばして縮まないよう固定しておいた力以上の力を加えたとき、初めてバネが伸びることを示しています(縦軸をF、横軸をxとしてグラフを描くと、そうなっています)。

 元のバネの自然長からx0だけ伸ばしたバネを、あらためて自然長だと考えると、伸ばそうとする力がkx0を超えたら、フックの法則通りに伸びて行くバネだとみることができます。

 こういう仕掛けは、機械などによく使われています。一定以上の力になったときに作動する仕組みを作れるわけです。最初に縮ませて固定しておけば、一定の力以上の縮ませる力になってから縮み始める仕組みも作れます。

 この仕組みを、バネだけで作ることもできます。そういうバネは最初はバネに隙間がないはずです。バネを作る針金の太さで、既に引き延ばされているようなバネです。そういうバネだったのではないかと思います。一定の力以上で縮むタイプはバネだけでは作れなさそうです。
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そのばねは、恐らく密着巻きとなっており、ばねを構成するコイル線材の直径よりばねのピッチが小さいはずです。



(つまり、縮みきった状態でも、さらに縮もうとする力がかかっている)


このようなばねの場合、ある程度の力以上を掛けないと、伸び始めません。
その伸び始める時点の力を「初張力」といいます。
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