漫画やライトノベルやオンライン小説の中には、現実世界か、或いは現実世界に近い世界で生きて来た人間が、異世界に迷い込んだり、死後に(前世の記憶を保持したまま)異世界の人間として転生したりする作品があります。
中には、自らが知る科学的知識を利用して、その異世界には存在していなかったテクノロジーを再現するといった話もある様です。
しかし、科学技術を再現するためには、幾つかの自然定数が必要になったり、様々な物性値のデータが必要になる事もあります。
そして、暗記している自然定数の値や、物性値のデータを役立てるためには、メートル、秒、キログラム、といった基本単位が定まっていなければなりません。
そこで質問なのですが、ヒトとは異なる肉体で異世界に放り出された場合、メートル、秒、キログラム、といった基本単位を殆ど自力で実用化(使用するのは主に自分だけ)するためには、どの様な方法が考えられるでしょうか?
尚、条件は以下の様な場合を想定させて頂きます。
(1)誤差±5%以内程度の粗さで良い
(2)ホモサピエンスとは体格を始めとする、肉体のデータが異なるため、身体の大きさや心臓の拍動周期、バイオリズム等は参考にする事が出来ない
(3)光速、万有引力定数、陽子質量、等々の基礎的な物理定数の値は現実世界と同一
(4)水、窒素、酸素を始めとする化学物質、及び玄武岩を始めとする各種鉱物等の自然界に存在している物質の種類は地球とほぼ同様で、地球上にあるものと組成や結晶構造等が同じものに関しては、物性値も同じ(大気の組成は多少地球のものとは異なる)
(5)その世界における、1日の長さ、1年の長さ、重力加速度、標準的な大気圧、等々は地球とは異なる
(6)その世界に放り出された現実世界人は、何らかの工学の技術者レベルの知識と技術的な腕の持ち主
(7)その世界の科学技術文明のレベルはヨーロッパの中世後半並みで、ガラス加工技術や銅の針金等はあるため、その世界に放り出された現実世界人が頑張れば、若しかすると簡単な真空管程度までなら製作出来る可能性はある。(人工高分子材料は無いため、電気回路の絶縁には、油に浸した布等を使用する)
(8)その世界に放り出された現実世界人が、ダニエル電池等の簡単な電池を自作して、電気分解等を行う事は比較的容易
(9)その世界に放り出された現実世界人が、硫黄から硫酸を作ったり、天然の硝石から硝酸を作る事も、少量であればおそらく可能
(10)その他、中世ヨーロッパレベルの文明において、流通している資源を利用して、個人の努力で制作可能な物品であれば、自作は可能とする
(11)「セシウム133原子の基底状態における2つの超微細準位間の遷移に対応する放射周期を基準にする」といった、高度な科学技術を使った装置を必要とする方法の場合は、中世ヨーロッパレベルの文明の下で、その様な装置を実用化するための具体的且つ実用的な方法が無い場合には不可とする
以上の様な条件ですが、現実世界の1メートル、1秒、1キログラム、に近い値を定めるには、どの様な方法が考えられるでしょうか?
せめて、秒だけでも決定する事が出来れば、後はアルマン・フィゾーかレオン・フーコーの方法で測定した光速の値から、メートルを決定する事が出来、続いて0.001m^3の水の質量から大雑把なキログラムの値を求める事が出来ると思います。
例えば、水素等の何らかの物質の輝線/吸収線スペクトルの中でも、電波領域の電磁波の波長と周期を測定する事が出来れば、その値からメートルと秒を決める事が出来るのですが、「電波領域の電磁波の波長と周期を測定する」際における(11)の条件を満たす方法が、今のところ私には思いつく事が出来ておりません。
年末年始で、暇を持て余している理系人間の方がおられましたら、どの様にすれば自力で基本単位の値を求める事が出来るのかを、考えてみては頂けないでしょうか?
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
与条件の場合。
いちおう、高重力惑星などではないなど、人間が生活できる程度の条件の違いとして。(4)水、窒素、酸素、玄武岩などの物質は、組成が同じなら物性値も同じ
これが使えるなら、終わったのも同然。
1.長さ
分子の大きさを測定する。たとえば、オレイン酸の大きさ、は精度悪くていいなら高校化学レベルで充分。
※とりあえず適当な長さを1ftなどと仮定し、分子の大きさは既知なので1ftは何mだったのか
がわかる。
2.質量
上で長さがわかったから、たとえば水1リットル(凍る直前)の質量を天秤で計測する。(小学生レベル。)
3.時間
長さと光速から逆算。(中世で、そんなのアリか?と思うが)
別法。
直接計測できそうに無いから間接法で。(あまり精度良くないやり方だが、誤差5%までokなので。)
物体(たとえば鉄)の強度、あるいは弾性係数を測定する。現実には、力f(=mg)が計測される。
※鉄の場合、炭素量により強度が大きく変動するので弾性係数を計る。
鉄が材料がありふれている割に精度よく求められる。(組成には、弾性係数あまり左右されない。)
なお、最も簡便に弾性係数を計るには、梁を作って「たわみ」を計る。これなら数センチの大きさがある。
荷重をかけるのも簡単。
質量は既知なので重力加速度がわかる。
あとは、物を落として落下時間を計測すればよい。
4.温度
ここまでで、圧力が定義できるので、
0度と100度は(水の融点と沸点)は再現できる。
5.電圧、電流
ダニエル電池okなら、電圧は簡単。(金属が決まれば、電圧は決まってしまう。)
電流は、電圧がわかれば、あとは簡単。たとえば、単位時間当たりの水温上昇量を測る。
現実には1.~3.を数回ループしないと精度が出ないと思いますが、2ループめ以降は
いろいろな検証法が使用可能になる(その時点までに概略判明した物理定数が全て使える)ので
収束させるのはたやすいでしょう
御回答頂き有難う御座います。
1.オレイン酸の様な脂肪酸ですと、天然で得られる原料としては油脂などが考えられますが、融点や沸点が似通った他の脂肪酸との混合物から単離するのは、骨が折れるかも知れませんね。
なにしろ、蒸留法で精製しようとしましても、大気圧の値が不明ですから、記憶している沸点の値も役には立ちません。
同じ方法で分子のサイズを求めるためには、不揮発性の液体でなければならないと思いますが、油脂では、脂肪酸と同様に純物質を得る方法が、直ぐには思い付く事が出来ませんでしたし、不揮発性という条件があるのでは、油脂の類以外には、代わりとなりそうな物質の候補も、私には思い付きませんでした。
測定対象となる液体を浮かべるための液体は、水銀などでも構わないでしょうから、何か良い物質を御存じないでしょうか?
或いは、純度の高い脂肪酸を得るのに良い方法は無いものでしょうか?
いっその事、水銀と油脂を入れた容器の中に生じる、2種類の液体の間の界面に、水などの液体の単分子層を作り出せば、不揮発性でなくとも構わない事になるとも考えましたが、それでは、単分子層の面積を確認するのが難しくなりそうです。(単分子層が確実に真円を描いて広がってくれれば、話は簡単なのですが)
何か良い方法は無いものでしょうか?
2.
>長さと光速から逆算。(中世で、そんなのアリか?と思うが)
フィゾーの方法は、等角度間隔でスリットを設けた回転円盤と、鏡を使うものですし、レオン・フーコーの方法も回転する角柱の側面に平面鏡を貼り付けたもの手を使うだけですから、装置自体はそんなに複雑なものではありません。
どちらの方法も、回転数を正確に測るための時計が必要となりますが、時計自体は「神に祈りを捧げる時刻を知るため」という重要な用途があったため、継続的に改良が続けられていて、14世紀には脱進機付きの機械式時計が造られていたそうです。
>直接計測できそうに無いから間接法で。
成程、弾性率の値をから逆算するとは、まさにコロンブスの卵的発想ですね。
測定方法も極めて簡単ですし、組成の違いによる誤差も、純度の高い単体の金属材をしようすれば最小に抑えられるかもしれません。
因みに、純粋な金属を得るには、金などの純度を高める事が比較的容易な金属を使う方法や、電池を大量消費して、電気銅を精製する方法が使えそうです。
又、「物質が凝固する際には不純物は液相に濃縮される」という現象を利用して、「酸水素炎等を使用して、金属棒の一端を融解させてから、炎を当てる場所を徐々に移動させて、溶融している部位を徐々に、反対側の端の方に移動させる」という操作を何度も繰り返す事で、超高純度の金属を得る事も出来ます。
No.8
- 回答日時:
>>長さと光速から逆算。
(中世で、そんなのアリか?と思うが)>装置自体はそんなに複雑なものではないのでアリ。
いえね、光速使うよりオレイン酸のほうが低技術で可能という理解だから、光速を使いたくなかっただけ。
なにせ、何もしなくてもひまわり油の80%がオレイン酸。残りも脂肪酸には違いないのだから
直径も似たりよったりなので、計測結果の影響は微細。だから、オレイン酸単体分離の必要性
が無い以上、光速測定より楽チンでしょ?
それよりも、ここでのキモは、基本単位の数+1だけの物理定数(材料定数)を持ち込めば、
SIの基本単位は導出できる、ということ。いわゆる、相似則を利用します。
ただし、次元(≒単位)が異なる定数であることを条件とします。
例: 力学系限定。長さ、質量、時間のみを考える。
密度(単位kg/m3)
弾性係数(単位N/m2 、すなわち kg/mt2) ※質問文の趣旨より、SIで表記。
自由落下から求めた時間(単位s)
光速(単位m/s)
以上を用いて、どれかを適当に仮定し、ループを作ればよい。
ループの例:
まず、1mを適当に設定。
水の密度より、重量(質量ではない)mαが求まる。
弾性係数より、mαから重力加速度を分離する。質量が求まる。
落下実験より時間が求まる。(重力加速度は既知。)
光速を使い時間が正しいかチェック。
光速と既知の光速は、長さ単位が1mでない限り一致しない。
ゆえに、長さ単位mが逆算できる。
>要となる物理定数と物性値のデータの全てを、一々、測定によって求めねばならず、
んなことないでしょう。
SI基本単位について、現地単位とSIの対応がとれれば終わり。あとは換算係数の問題にすぎないので、測定する必要はありません。
再度の御回答有難う御座います。
>なにせ、何もしなくてもひまわり油の80%がオレイン酸。
それは、オレイン酸が特に多くなる様に、旧ソ連で品種改良されたひまわりの話ではないでしょうか?
【参考URL】
ひまわり油 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%BE% …
>光速使うよりオレイン酸のほうが低技術で可能という理解だから、光速を使いたくなかっただけ。
そう御考えだったのですね。
ですが、脂肪酸を得るためには、油脂に灰汁を混ぜて加熱する事で、石鹸とグリセリンに分解し、取り出した石鹸を水に溶かしてから、希硫酸等で中和する事で、塩類と脂肪酸に分解する必要があると思います。
硫酸を得るには、硫酸塩鉱物を乾溜する装置も必要ですし、中和する際にはビュレットかメスシリンダー位は欲しい処です。
得られた脂肪酸の中にも、不純物が混じっている恐れがありますから、蒸留(可能ならば精留)装置も必要になります。
更に、オレイン酸の単分子膜の面積を正確に求めようとする場合には、写真を撮り、オレイン酸の所だけ切り抜いて、切り抜いた部分の質量を測る事まで必要となるかも知れません。
一方、フィゾーの方法で光速度を測定するためには、回転速度を調節する事が出来る、スリット入りの回転円盤が必要になりますから、水車等を動力源として使用し、遠心式のガバナー(調速機)で水車を駆動する水量を自動調節する様にしておき、回転円盤の回転速度を水車よりも速くするための増速機は、歯車を作るのが(可能ではありますが)面倒ですから、歯付ベルト駆動にすれば良いと思います。
回転速度の計測には、時計が必要となりますが、機械式時計は存在していても、高価過ぎますので、水時計を使う事にして、溜めておいた雨水を、氷室に保存しておいた雪か氷で一定温度(0℃)に保つようにしておけば、水の粘度もほぼ一定に保てると思いますから、下手な機械式時計と比べても、遜色のない精度が得られるのではないかと思います。(水圧を一定に保ったり、大気圧の変化の影響を受けない様にする事は至極容易です)
ですから、必要となる技術の方向性は異なるものの、要求される技術レベルという観点で言いますと、どっちもどっちの様な気が致します。
>それよりも、ここでのキモは、基本単位の数+1だけの物理定数(材料定数)を持ち込めば、SIの基本単位は導出できる、ということ。
はい、その事は回答No.4において間接法を御教え頂きました際に理解致しております。
処で、時間、長さ、質量の各々に対する「SI単位と現地の単位の比」という3つの未知数を求めるのですから、「基本単位の数+1」ではなく、「基本単位の数」だけで良いのではないでしょうか?
尤も、質問文で挙げさせて頂いた条件において、
>(5)その世界における、1日の長さ、1年の長さ、重力加速度、標準的な大気圧、等々は地球とは異なる
とさせて頂いておりますので、重力加速度の値は既知ではありませんから、定数として使用する事が出来ません。
回答No.3様の御回答に対するお礼欄でも触れておりますが、この宇宙における大気と水のある地球以外の地球型惑星上の世界において、人間とは異なる生物の肉体に、精神だけが憑依していている場合と、ほぼ同じ状況だと御考え下さい。
それと、
弾性係数÷密度÷(光速)^2
の単位の次元は、偶々ではありますが、無次元となってしまいますので、私の方でも何か他の物理定数or物性値の組み合わせを考えてみたいと思います。
>んなことないでしょう。
>SI基本単位について、現地単位とSIの対応がとれれば終わり。
>あとは換算係数の問題にすぎないので、測定する必要はありません。
回答No.7のお礼欄でも触れておりますが、密度や弾性係数といった、単位の時限が同じ物性値に関しましては仰る通りで、私がうっかりしておりました。
只、
>要となる物理定数と物性値のデータの全てを、一々、測定によって求めねばならず、
という話は、
>その世界にあるもので長さと時間と質量の基準を作り,それに立脚した物理定数を決める
場合の話ですから、SI単位を再現せずに済ますという場合の話です。
>現地単位とSIの対応がとれれば
というのは、SI単位の再現を済ませていなければ不可能な話ですから、換算係数の値を求める事は出来ません。
又もし、SI単位の再現を既に済ませているのでしたら、「元の世界の科学的知識」(「元の世界の科学技術を応用して製作した物品」の事ではない)を利用する事が出来るのは、異世界に来てしまった当人只一人だけなのですから、計算等はSI単位で行えば良く、現地の単位に換算するのは、計算結果の値だけで良い筈で、態々、物性値や物理定数の値を現地の単位系に換算する必要性は無いのではないでしょうか?(自分の持っている科学的知識を世の中に広めたい場合は別ですが、例えその場合であっても、理解者が現れるか否かは微妙だと思います)
No.7
- 回答日時:
No.6です
>死後に(前世の記憶を保持したまま)異世界の人間として転生
映画の「アバター」みたいなものかな?だとすれば私の提案した奴は使えませんね.
見落としていました.
長さに関してだけど,二重スリット実験で測定できそうな気がするなぁ
銅(波長510nm)とかなら容易に手に入りそうなものだし.
でもって,スリット幅の定数倍で実験装置を製作すれば,
波長を既知としてそこそこ精度よく求められそうな気がする.
あとは,光速の実験で時間を,水の密度から質量を決めておしまい.
問題は精度だけど・・・これはもう向こうの人に頑張ってもらうかね.
ところで,話はずれるけど・・・
>それも1つの方法である事は重々承知しておりますが、
>そうしますと、必要となる物理定数と物性値のデータの全てを、
>一々、測定によって求めねばならず・・・
これがちょっと気になるんだけど,異世界でSI単位系を再構築する際には
「SI単位系で物理量のわかっている何か」か「SI単位系での物理定数に関する知識」
のどちらかを持ち込まないと無理なはずだよね?
でもって,質問では前者を禁止しているわけで,当然後者に頼るしかない.
(他の回答者も光速とかは既知であるとしているし)
そうなった場合,どこまで知識を得ていいのか?という問題があいまいな気がするんだけど.
極端な話,理科年表を丸暗記している人間の場合
>必要となる物理定数と物性値のデータの全てを、一々、測定によって求めねばならず、
>物理定数の中には、値を求めるのに、特定の物質の線スペクトルの波長の長さを求めるよりも
>技術的に難しいものもあると思います。
という反論の意味がなくなるんじゃない?
(記憶しているすべての物性値に変換係数をかけるだけになるため.)
もし仮に,ありとあらゆる物理定数を思い出せないのであれば
後者も否定されることになって不可能としか答えられなくならない?
再度の御回答頂き有難う御座います。
>長さに関してだけど,二重スリット実験で測定できそうな気がするなぁ
回答No.5様のニュートンリングを使う方法に似た方法ですね。
銅(銅塩?)でも宜しいとは思いますが、食塩の方が入手が容易そうに思われますから、回答No.5様が提案されているナトリウムD線(D1線とD2線の違いは僅かなものなので無視)でも良いかも知れません。
>極端な話,理科年表を丸暗記している人間の場合(中略)という反論の意味がなくなるんじゃない?
私がうっかりしておりました。物性値に関しては全く仰る通りだと思います。
只、物理定数を現地の単位系に合わせて測定し直そうとしましても、物理定数の中には、実測する際に高度な技術を必要とするものもありますし、中には、間接的な方法で他の物理定数や物性値を求めてから、その間接的な方法で求めたデータを基準にして、更に次の基準となるデータを求める、という事を繰り返さねばならないものもあります。
そのくらいならば、元の世界の基本単位を再現した方が、手っ取り早い上に、誤差も少なくて済むのではないでしょうか。
No.6
- 回答日時:
うーん・・・若干チートかもしれないけど,
自分の身長がわかっているなら,長さは±5%以内に収められない?
身長170cmの人間なら,161.5cm~178.5cmまでが±5%の範囲内.
記憶している身長と実際の身長の差が±1cmだったとすれば,
これはだいたい0.6%くらいの精度になる.
そう考えると自分の身長ってかなり精度の良い基準になりそうだ.
長さが精度1%で求まれば,体積は精度3%程度で求まるから
水の体積から3%の精度で質量が求められるはず.
フィゾーの実験と既知の光速を利用してよいなら,
長さがわかれば時間もわかりそうなものだね.
(精度については・・・実験しだい?)
ただ,現実問題?として
自分がそういう世界に飛ばされたなら,その世界にあるもので
長さと時間と質量の基準を作り,それに立脚した物理定数を決めるかな.
結局,ディメンジョンは同じなんだから新しい単位系を作れば十分実用に足るはず.
光速が既知なら,そのうえでフィゾーの実験を行って補正してもいいしね.
御回答頂き有難う御座います。
>自分の身長がわかっているなら,長さは±5%以内に収められない?
いえ、質問文で述べました様に、
>死後に(前世の記憶を保持したまま)異世界の人間として転生
する場合も考慮しまして、
>(2)ホモサピエンスとは体格を始めとする、肉体のデータが異なるため、身体の大きさや心臓の拍動周期、バイオリズム等は参考にする事が出来ない
という条件を付けておりますので、その方法は使う事が出来ません。
>自分がそういう世界に飛ばされたなら,その世界にあるもので長さと時間と質量の基準を作り,それに立脚した物理定数を決めるかな.
それも1つの方法である事は重々承知しておりますが、そうしますと、必要となる物理定数と物性値のデータの全てを、一々、測定によって求めねばならず、物理定数の中には、値を求めるのに、特定の物質の線スペクトルの波長の長さを求めるよりも技術的に難しいものもあると思います。(尤も、物理定数の全てを知る必要がある訳ではありませんが)
その様な、値を求めるために、高度な技術を要求される測定や実験を何度も繰り返すよりは、3つの値を求めるだけで済む、元の世界の基本単位を再現した方が、楽ではないかと思った次第です。
No.5
- 回答日時:
理系でありながら、物理・数学系(というか算数?)は苦手なのですが(汗)、
手掛かりの提供になれば、ということで・・・
例えば「アルコールランプのような暗い炎でのナトリウムの炎色反応」により
擬似的な単色光をつくった上で、ニュートンリングの半径を計測して・・・と
いう方法で、長さを確定できないでしょうか。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5% …
同時にできる複数の環を計測・検算することで、使用するレンズの選別や、
測定結果の妥当性の判断などもできるかと思います。
・・・以上、思いつきですが(汗)、参考まで。
御回答頂き有難う御座います。
普通のニュートンリングですと、明暗の縞には結構幅があるため、どこからどこまでの長さを計測すれば良いのか判り難いですし、模様の間隔も何番目のリングであるのかによって変化してしまうため、難しいかも知れません。
ですが、レンズと平面ガラスではなく、2枚の平面ガラスを平行からわずかにずれた角度をなす様にして、近接して配置すれば、等間隔で干渉縞(各縞の幅も一定)が現れると思いますので、多数の縞の間隔を1度に計測して、縞の間隔の平均値を求めれば、縞の幅等による誤差を少なく出来るかも知れませんね。
No.3
- 回答日時:
異世界の定義自体がなされていないので、何が正解なのか判りませんが、例えば地球で1Kgの物が月で1Kgではないですよ重力が違いますから、またブラックホールの中では、時間や空間など無意味です、現実世界でもSI単位系が適用されるとは限りません、あくまで地球上だから適用されるだけ、地球の重力から1Kgと言う単位が成立するだけです、そもそも、地上で静止していても、他の惑星から見れば、地球が自転しているわけですから、静止しているはずの物は運動している訳です、と考えればSI単位系など特定の条件下だけの話です。
それに水1リットルの重さが1Kgって、あまりにも都合いいでしょうどちらが先かは知りませんが、合せたものです、実際長さや重さなど、後に国産標準を作っただけで、日本では尺貫法、イギリスではポンド、ヤード、フィート、マイル、インチ、例えば1インチは25.4mm,つまりメートル法に合わせてインチが存在するわけでなく、インチが先で、長さの標準化のためにメートル法を作ったのだから、自分だけで通用すれば良いのなら10インチが手の平を広げた長さで決めたのなら、同じで良いのではないでしょうか?
1尺=(10/33)メートルなわけで、昔からある単位を標準に強引に合せたもの、それを異世界で自分だけで使うなら強引に合わせる必要も無いと思います。
御回答頂き有難う御座います。
>異世界の定義自体がなされていないので、何が正解なのか判りませんが、
この宇宙における大気と水のある地球型惑星上の世界において、人間とは異なる生物の肉体に、精神だけが憑依していて、地球との情報のやり取りは出来ない場合と、ほぼ同じ状況だと考えて下さい。
>例えば地球で1Kgの物が月で1Kgではないですよ重力が違いますから、
>あくまで地球上だから適用されるだけ、地球の重力から1Kgと言う単位が成立するだけです、そもそも、地上で静止していても、他の惑星から見れば、地球が自転しているわけですから、静止しているはずの物は運動している訳です、と考えればSI単位系など特定の条件下だけの話です。
それは違います。
重力単位系であるCGS単位系であれば、そうなりますが、SI単位系は地球の重力とは直接的な関係は無いため、この宇宙における殆どの場所で成り立ちます。
例えば、地球上で1kgの質量を持つ物体を、アンドロメダ銀河内の恒星間空間に移動させた場合であっても、その質量は1kgのまま変化しません。
>そもそも、地上で静止していても、他の惑星から見れば、地球が自転しているわけですから、静止しているはずの物は運動している訳です、と考えればSI単位系など特定の条件下だけの話です。
それも違います。
1つの慣性系内だけで定義すれば良いのですから、キログラム原器が無い事を、特定の温度条件における水の密度を利用して代用しさえすれば、大雑把ではあるものの、地球とは異なる慣性系に属している場合であっても、SI単位系を定義する事は可能です。
>それに水1リットルの重さが1Kgって、あまりにも都合いいでしょうどちらが先かは知りませんが、合せたものです、
勿論、合わせたものです。
学校でも教えている筈ですが、キログラム原器の質量は「最大密度(=液温4℃)における蒸留水1立方デシメートル(1リットル)の質量」を基準として決定されたものです。
ですから、偶然に都合が良くなっているのではなく、必然なのです。
因みに、4℃という温度になっているか否かは、等圧の条件下における気体の体積が、水の凝固点温度の時の277/273倍になった時の温度であるか否かを調べれば良い訳です。
>長さの標準化のためにメートル法を作ったのだから、自分だけで通用すれば良いのなら10インチが手の平を広げた長さで決めたのなら、同じで良いのではないでしょうか?
それでは元の世界で得た知識を使って、元の世界の科学技術を再現する事が困難になります。
例えば熱機関の設計値を計算で求めるためには、気体定数やアボガドロ数の値を知る必要があります。
SI単位で表した場合、気体定数の値は8.314J・K^-1・mol^-1、アボガドロ数の値は6.022×10^23mol^-1ですが、これらをヤード/ポンド法で表しますと、気体定数の値は1545ft・ lbf ・°R^-1・ lb-mol^-1、アボガドロ数の値は2.731610^26lb-mol^-1という具合に全く異なる数値となります。
又、電球を作る際には、「銅の熱伝導率」や「フィラメントに使用している材質の導電率」、「プランク定数」、「1アンペアの電流がどのくらいの強さなのか」、「1Vの電圧とはどの程度の高さなのか」といった事が必要なります。
つまり、基本単位を適当に決めてしまいますと、計算に必要となる物理定数の値や各種の物性値が不明となり、科学技術を再現する事が非常に困難になります。(再現する科学技術が1つか2つまでなら、半生をに亘ってトライアンドエラーを繰り返せは出来るかも知れませんが、4つや5つともなると独力では困難になる事でしょう)
だからといって、数多くの物理定数の値や各種の物性値を、独力で測定し直さおす事は、個人の能力では現実的に不可能です。
そのため、メートル、秒、キログラムといった基本単位の再現が重要になる訳です。
No.2
- 回答日時:
波長は単位が「メートル」なので、仮に電波領域の実験が技術的に可能だったとしてもその大きさを普遍の物理量として「測定」するのは不可能です。
時間のみを単位に持つ物理定数を考える、というのが一番単純な考え方だと思います。
一例として、放射性元素の半減期と存在比は普遍で既知のもの(物性や組成が地球と同じため)なので、適当な物質の原子核崩壊による重量変化を測定することで時間を導くことができます。
原子核崩壊によって物質量が1/2になる、存在比50%の同位元素の半減期が1時間だった場合、重量が3/4になった時が「1時間」・・・といった感じですね。(現実に行うならコバルト同位体あたりが一番楽かな?)
言わずもがなですが、重量比の測定は天秤やばね秤で可能ですね。
御回答頂き有難う御座います。
>波長は単位が「メートル」なので、仮に電波領域の実験が技術的に可能だったとしてもその大きさを普遍の物理量として「測定」するのは不可能です。
この部分の意味が良く解りません。
現在はもっと高精度の方法で1mを定義しているため廃れましたが、1960年10月14日~1983年10月20日の間は1mは「クリプトン86原子の準位2p10と 5d5との間の遷移に対応する光の真空中における波長の1650763.73倍に等しい長さ」として定義されておりました。
もしも、回答者様が仰る様に、電磁波の波長を普遍の物理量として「測定」するのは不可能だとしますと、1983年までは、1mの長さを決める事が出来ないという事になるはずです。
例えば、中性水素原子が放射するHI 21cm線の波長(どれがHI 21cm線であるのかは、他の線スペクトルとの間隔の比を使って区別します)を測定して、その4.738倍の長さを求めれば1mの長さが求まると思うのですが、それが何故不可能なのでしょうか?
>一例として、放射性元素の半減期と存在比は普遍で既知のもの(物性や組成が地球と同じため)なので、適当な物質の原子核崩壊による重量変化を測定することで時間を導くことができます。
成程、確かに放射性核種の半減期は一定ですね。
只、質量を計る事が出来るほどの量の放射性核種ともなりますと、ウラン等の天然にも大量にある放射性元素では半減期が余りにも長過ぎて、量が半分になるまでの時間など、それこそ原子時計でも使わなければ、5%という粗い制度すら達成出来そうにありませんし、第一、寿命が1万年あったとしても、測定時間が全く足りません。
カリウム40などもウランと同様に半減期は長過ぎますし、炭素14の5730年でもまだ長過ぎます。
さりとて、半減期が数分~数年程度の放射性核種など、直ぐに崩壊し尽くしてしまいますから、天然には存在せず、加速器等を用いて人工的に作り出さねばなりませんから、中世ヨーロッパレベルの文明の下では、如何に知識があったとしても不可能ではないでしょうか?
冷却剤として重水を用いた天然ウラン燃料原子炉ならば、金に糸目を付けなければ建造出来そうですが、使用済み核燃料には多種多様な放射性核種が混在していますから、特定の放射性核種の半減期を求める目的には使えないと思います。
只、最初に用意した試料の中に含まれている放射性核種がたった1種類のみである事が保障(どうやって保証するのかが問題ですが)されている場合には、霧箱等を用いて、一定時間内に飛翔する放射線粒子の個数を数え上げる事で、半減期を求める事は可能かも知れません。
No.1
- 回答日時:
一番可能性があるのはその惑星の自転を利用する時間の決定です。
地球の場合は自転軸が傾いているために4季がありますが、その惑星の自転軸が傾いていなければ一日が測定でき、それを何らかの規則で一日を決定でき、それを何らかで割れば時間や、分、秒などが出来ます。その惑星で10進法が使われるかどうかはわかりません。惑星が大きければ50進法が使われてもおかしくはありません。 御回答頂き有難う御座います。
折角御回答頂いたにもかかわらず申し訳御座いませんが、本質問の趣旨は、地球における秒と同じ長さの時間を、どうやって知れば良いのかという事でして、その惑星独自の時間体系を定める事では御座いません。
従いまして、
>それを何らかで割れば時間や、分、秒などが出来ます。
の場合における「何らか」の数値を求める方法がないのでは意味が御座いません。
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