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酸化剤オゾンO3の半反応式の作り方で困っています。
資料集に書いてある半反応式の作り方では

1.酸化剤を左辺に、その反応生成物を右辺に書く。
2.酸化剤の酸化数の変化を調べ、電子e-を左辺に加える。
3.両辺の電化をそろえるために水素イオンH+を加えて合わせる。
4.両辺のH,Oの数をそろえるために、右辺に水H2Oを加える。

となっていて、その通りに作ると

O3 + 2e- → O2 + O2- ……1式

でいいのかなと思うんですが、正しくは

O3 + 2H+ + 2e- → O2 + H2O

なんですよね。
1式の時点で両辺の電荷がそろっているので、H+を加える必要はないと思ったのですが、どうして加えなければならないのでしょうか。
ひょっとして、オゾンの反応生成物として書かなければならないのは、O2-ではなくH2Oなのでしょうか。

A 回答 (4件)

酸化還元の化学式を立てたいだけだったら


O3 + 2e- → O2 + O2- でも O3 + 2H+ + 2e- → O2 + H2Oでも、好きな方を使って構いません。



(高校化学の範ちゅうなら、以下は蛇足ですので読む必要はありません)
国際規約に基づくと、酸化剤Aの強さは標準電位E゜という電圧によって表されます。水素電極を基準として用いて、次のような電池を組み立てた時の起電力が標準電位です。電池全体の反応にe-とH+を加えて、両極の反応を分離して表した式が半反応式です。

H2(気)|H+ aq || A|還元されたA
電池全体の反応:H2 + 還元されたA → A
標準電極の反応:H2 ⇔ 2H+ + 2e-
測定電極の反応:A + ne- ⇔ 還元されたA

オゾンの場合
電池全体の反応:H2 + O3 → O2 + H2O
電荷を運ぶ粒子をあからさまに書いて半反応式とすると、
標準電極の反応:H2 ⇔ 2H+ + 2e-
測定電極の反応:O3 + 2H+ + 2e- ⇔ O2 + H2O ・・・(1)

国際規約によって、O3 + 2e- → O2 + O2-ではなく式(1)について標準電位が定義されています。このために(1)が「正しい」オゾンの半反応式として教科書に載っているんだと思います。
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教科書や資料集にある半反応式は水溶液中で起こる酸化・還元反応を前提にしたものです。


オゾンは気相でも反応します。
どこで起こる反応かで生成物は変わってきます。
あなたの書かれた式は気体と気体、または気体と固体の反応のばあいであればたぶん当てはまっていると思います。そういうところではH^+など存在しませんね。反応によって酸化物ができる反応の場合の半反応式だということです。

>正しくは O3 + 2H+ + 2e- → O2 + H2O

水溶液中であるとしてもそうであるとは必ずしも言えません。

この式は H^+ が十分にある時の式です。酸性溶液中での反応という意味になります。
中性付近、またはアルカリ性の水溶液であれば事情が変わってきますね。
両辺にOH^-を加えます。
O3+H2O+2e^- → O2+2OH^-
この式の方が妥当性が高いです。
オゾンは気体ですからぼこぼこと吹き込むことになりますが周囲にあるのはほとんどが水H2Oです。水と反応すると考える方がいいのではないかという意味です。

ついでです。
資料集に載っているとして書かれている「半反応式の作り方」は感心できません。

1.反応条件が変われば生成物も変わってくる可能性があります。注意が必要です。
 大事なことの確認が抜けています。酸化剤と生成物の中に含まれている元素はH,Oだけではありませんね。NやS、CrやMnが含まれている場合があります。その場合、たいていはこれらの元素が変化の主役になっています。そういう元素の数は1.の段階で合しておかないといけません。これが合っていなければ後の操作はすべて無駄になります。HやOを後から合わせているのは水溶液の中なのでいつでも調整可能だということです。
2.で酸化数を使っています。酸化数がわからなければ半反応式を書くことはできないという主張になります。でも半反応式は酸化数を使わなくても決まります。酸化・還元の反応式は原子数を一致させるだけで決まります。イオン反応式は原子の数の一致に電荷の一致を付け加えれば決まります。イオン反応式を酸化剤の変化を表す部分、還元剤の変化を表す部分と2つに分けたものの片方が半反応式です。両辺で原子数を一致させる、電荷を一致させるという 大きな原理に基づいた手続きだけで決まるものです。酸化数は必要ありません。これでハードルが一つ減りますね。

私の使っている手順は次のようなものです。(水溶液中の反応であるとします。)
1.酸化剤、または還元剤を左辺に、その反応生成物を右辺に書く。
  (H,O以外の元素が反応に含まれていればその数を両辺で合わせておく)
2.両辺でOの数が違っていればH2Oを補って合わせる
3.両辺でHの数が違っていればH^+を補って合わせる
4.両辺で電荷数が違っていれば電子e^-を補って合わせる

酸化数は使っていません。酸化数は出来上がった半反応式に合うように決めることのできるものです。
(酸化数はこういう風に決めることのできる便宜的なものです。原理的な意味を持っているものではありません。便利だから使っているという数字です。理化学辞典などでも「便宜的なものだ」と書かれています。)

試しに [Cr2O7]^2- の反応について半反応式を作ってみてください。[Cr2O7]^2- の中のCrの酸化数がいくらであるかがわからなくても半反応式は作ることができるということがわかると思います。
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酸素分子の化学の専門家です。


#1のお答えに賛成です。

>ひょっとして、オゾンの反応生成物として書かなければならないのは、O2-ではなくH2Oなのでしょうか。

ひょっとしなくても、資料集どおり「両辺の電化をそろえるために水素イオンH+を加えて合わせる」必要がありますから、ご質問者の……1式は半反応式の要件を満たしていませんね。

オゾンは酸素分子一つと中性の酸素原子一つに分解するのが、標準的です。
中性の酸素原子は「普通の環境では」かなり不安定ですから、二つの電子と二つの水素イオンを取り込んで水になろうとします。
つまり、かなり強い「酸化剤」です(二つの電子を取り込もうとするから)

以上「資料集に書いてあること」を愚直に表現したつもりです。
この資料集が「優れている」か「たいしたことはない」かの問題は存在しません。
ただし、この資料集に書いてあることは「標準的で、正しい」と思います。

この資料集に沿って学習することをお薦めします。
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O^2- というイオンが (水中では) 存在しないから, では.



どのような半反応式になるかは液性にも依存するんじゃないかな.
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