xy-平面の第一象限で、x 軸上の区間 [0,1] を底辺とする正三角形を考えます。
御承知の通り、二本の斜辺の長さの合計は2です。
では、区間 [0,1/2] と区間 [1/2,1] とをそれぞれ底辺とした二つの正三角形を考えます。
長さが 1/2 の斜辺は全部で4本有るので、それらの長さの合計は、やはり2です。
同様に、元の区間 [0,1] を n 等分して、 長さ 1/n の線分を底辺とする n 個の正三角形を
考えます。 斜辺は全部で 2n 本あり、それらの全体の長さは (1/n) x 2n で、やはり2に
保たれます。
では、n が無限大の極限を考えたらどうなるでしょうか。
これらの正三角形の高さは明らかにゼロに成るので、これらを繋いだジグザク全体は、
x 軸上の線分 [0,1] に収束しますが、全体の長さは2に他なりません。
これは、n が無限大の極限で、全体の長さ2のジグザクは、実は、
長さが1の線分と同一視出来る事を意味してるのでしょうか?
もし、ジグザグは特異点が有る為にややこしくなる様でしたら、
正三角形の代わりに、直径が 1/n の上向きの半円と下向きの半円とを交互に、
x 軸上に全部で n 個並べても良いです。それぞれの半円の長さは pi / (2 n) です。
これらを繋げた曲線には特異点はなく、全体の長さはいつも [ pi / (2 n) ] x n = pi / 2 に
保たれます。 この場合には、n が無限大の極限で、全体の長さが pi / 2 の曲線は、
長さが1の線分と 同一視出来る事に成ってしまうのでしょうか?
半円に限らず、長さが 1/n の線分の両端 (k/n, 0) と ((k+1)/n, 0) (k=0,1, …, n-1) を繋ぐ、
長さが q / n(q は1以上の任意の実数)の任意の合同な曲線を n 個考えて、
それらは滑らかに繋がっているとして、n が無限大の極限を考えますと、
全体の長さは q に保たれるので、任意の長さ q > 1 の曲線の極限が、
長さ1の線分と同一視されても、 矛盾は全く起きないのでしょうか。
もし、こんな簡単に起こるパラドックスが、数学では問題視されてないとしたら、
大変な話だとも思うのですが?
No.1
- 回答日時:
直感的に思い出したのが、
フラクタル
海岸線
フラクタル次元
です。
フラクタル理論で
このパラドックスは議論されている、
気がします。
私はこの専門ではないので、
単なる聞きかじりですが。
No.2
- 回答日時:
えっと、かいつまんで。
>こんな簡単に起こるパラドックスが、数学では問題視されてないとしたら、
問題視はしていませんね。問題提起そのものは古典です。
>では、n が無限大の極限を考えたらどうなるでしょうか。
>これらの正三角形の高さは明らかにゼロに成るので、これらを繋いだジグザク全体は、
>x 軸上の線分 [0,1] に収束しますが、全体の長さは2に他なりません。
正三角形の高さがゼロになるのではなくて、正三角形の高さの極限値がゼロになるんですね。
個々の正三角形の高さは決してゼロにはなりません。
これらを繋いだジグザク全体の曲線がx 軸上の線分 [0,1] に収束すること自体は正しいです。
しかし、収束することと、「線分に一致」することはまったく異なります。
(この辺のニュアンスの差が重要なんですね)
>これは、n が無限大の極限で、全体の長さ2のジグザクは、実は、
長さが1の線分と同一視出来る事を意味してるのでしょうか?
ここで、怪しげな「同一視」という言葉が出現していますが、この言葉の意味は?
ジグザグは線分(0,1)に収束する・・・正しい
ジグザグが線分(0,1)になる・・・そんなことはない
1/n (n→∞) を考えたとき
1/1、1/2、1/3、1/4、・・・・
極限はゼロ。
この数列はゼロに収束する。
というのは正しいですが、
1/nがゼロになる(1/nがゼロと同一視できる)というセンテンスには同意できません。
「1/nがゼロと同一視できるから、正数が0と一致してしまいます。
正数と負数とゼロとはそれぞれ異なるものです。
こんな簡単に起こるパラドックスが、数学では問題視されてないとしたら大変な話だとも思うのですが?」
とはならないのと一緒です。
(178-tallさんへ)
早期の御回答を有り難う御座います。
おっしゃる事は分かりましたが、問題は、どういう場合に極限が「一致」し、どういう場合には「一致」しないのかですね。
例えば、小学校で、半径が R の円の面積は、元の円を中心角が360度の n 分の1の角度の弓形に切って、
全部で n 個の三角形に近いものを上下交互に並べて、高さが R で、底辺の長さがほぼ pi R の長方形に似た形を作って、
(n→∞ の極限を取る事によって)その長方形と円とは完全に「一致」するので、円の面積は R (pi R) = pi R^2 と習います。
勿論、極限概念は小学生には無理なので、「nが十分に大きければ」とかいう表現をするでしょう。
この n→∞ の極限では、両者が「完全に一致」し「同一視」されるからこそ、円の面積が pi R^2 になると見なされます。
(もし、極限の図形が円に「一致しない」のならば、円の公式は誤りという事になってしまいます。)
言い換えれば、極限というのは、数値だけでなく、図形に対してもなり立つ概念で、「極限図形」とも名付けるべきですね。
ですから、私の元々の質問で n→∞ の極限を取れば、1より大きい長さの曲線の「極限図形」が長さが1の線分になります。
但し、一体どういう理由に拠って円の面積の場合と、私の質問での極限とが区別されるのかが、今一明確でないです。
それから、「個々の正三角形の高さは決してゼロにはなりません。」とおっしゃいましたが、
もし、n→∞ の極限で高さがゼロより大きい有限値に留まるとしたら、これもまた「矛盾」ですね。
何故なら、「ゼロにならない」のならば、或る有限の値に収まる筈ですが、
十分に大きなnさえ取れば、高さは幾らでも小さい値になるのですから。
そういう訳で、高さがゼロになる「極限」を取っている事には、何ら違いは無いですね。
分かり易い別の例として、円の場合でも、円周が滑らかな曲線でなくジグザクで出来ている場合に n→∞ の極限を取ると、
円の面積 pi R^2 は正しいのに、円周は 2 Pi R にはならず別の値に成るとしたら、そりゃ~大変な話でしょう。
そういう事情ですので、(少し失礼な言い方になりますが)私の本来の質問にちゃんと答えられたと見なすのは難しいです。
むしろ、次の itshowsun さんの言われるフラクタル次元とか、ハウスドルフ次元?の方が関連性が有りそうです。
No.3
- 回答日時:
数学の世界では、「ある集合Aの要素からなる数列(など)の極限値がb」と言うときに、b が Aの要素でないと言うことは、ざらにあります。
ちなみに、「数」に限れば、実数は、「実数に含まれる数からなる、数列の極限値が b ならば、b は実数である」という性質を持っています(完備性)
たとえば、こういう数列を考えてみましょう。
x(0) = 2
x(n + 1) = (x(n) + 2 /x(n))/2
この数列のすべての項は、有理数です。
しかし、この数列の収束先は、2の平方根です。
これが、「有理数からなる数列が、無理数に収束する」という例のひとつです。
(有理数は稠密だが完備ではない)
だから、「ある部分の長さが2であるような図形の列が、長さが1であるような図形に収束する」のは、別に珍しいことではありません。
(「ある部分の長さが2」という集合の要素からなる列が、その集合の要素ではないものに収束するということです)
極限については、「限りなく近づく」という言葉で語られることが多いですが、数学の定義では、この場合だと、「勝手なゼロでない正の数字を出したときに、ある図形との距離(三角形の高さを用いれば良いでしょう)が、(それ以上分割した図形は)最初の数字より、距離が小さくなる」ということを意味します。
つまり、一致する必要はないのです。
(多くの場合一致しません)
たとえば、1/n → 0 というのは、
ある数として 0.001 を考える。 n = 1000 とすれば、nがそれ以上なら、1/n は 0.001以下
ある数として 0.00001 を考える。 n = 100000 とすれば、、nがそれ以上なら、1/n は 0.00001以下
いか、「ある数」として、どんなに小さな正数 ε を考えても、n を 1/ε 以上にとれば、「nがそれ以上なら、1/n は ε 以下」といえます。
だから、1/n → 0 (n → ∞) といえるのです。
この場合、「1/n が 0 になる」とは全く言ってないことに注意しましょう。
御回答に謝辞。
おっしゃる事は分かりますし、そういう沢山の例も知っています。
ただ、元々の正三角形の例で申し上げますと、正三角形が n 個の斜辺の総和が n に関わらずに 2 の数列の極限、
つまり、2, 2, 2, ... と無限に続く同じ値 2 の数列の極限が急に 1 になるので不審に感ずるのです。
lazydog1 さんへの御返答でも言及しましたが、y_n = (1/2^n) sin (2^n x) という関数列 (n = 1, 2, 3, ... ) を
区間 [0, 2 pi] で考えても良いです。n-番目の曲線のこの区間での長さ L_n は、 n に無関係に同じ長さに成り、
それは明らかに pi よりも十分に長いのです。「少しずつ 2 pi に近付いて行く」とかではありません。
(長さの積分の変数変換をされれば分かります。スケールを考えるのも良いでしょう。同じ結論に至ります。)
その n → ∞ での極限が、2 pi よりも十分に長い同じ値から、急に 2 pi に収束するのが不審に感ずるのです。
「感ずる」と書くと、感情の様に聞こえますが、極限を正答化する論理的な根拠が無いのです。
無理矢理な根拠を言うならば、「lim_{n → ∞} y_n = 0 は 線分 [0, 2 pi] なので、長さの極限はに 2 pi になる。」
と言った所でしょうか。
No.4
- 回答日時:
何を元に同一視するかという問題です。
直線と見分けがつかないという理由ならば、
単純に、0=>1 と進んで 1=>0 と戻り 0=>1 で終わる線と考えたとしても、
作図された図形は直線と見分けが付きません。
この線の長さは当然 3 ですね。
直線と言うには、連続であり、角度が一定という条件が必要だと思います。
あるいは、直線とは外見のことではなく、最短経路のことですから、
どんな外見だろうと、どんな作画方法だろうと、最短のものが直線であり、
それ以外は直線ではありません。
なお、#2における
> 1/n (n→∞) を考えたとき
> 1/nがゼロになる(1/nがゼロと同一視できる)というセンテンスには同意できません。
は、まったくの誤りです。多分、
1/2 + 1/4 + ... + 1/2^n (n→∞)
を0.999...と考え、1より小さいと考えてる人なのでしょうね。
御回答有り難う御座います。
但し、同意出来ない点が有りましたので、追加致します。
>> 1/nがゼロになる(1/nがゼロと同一視できる)というセンテンスには同意できません。
>は、まったくの誤りです。多分、
>1/2 + 1/4 + ... + 1/2^n (n→∞)
>を0.999...と考え、1より小さいと考えてる人なのでしょうね。
それは、逆ではないですか。実は、貴方が、「0.999...は1より小さい」と考えておられるのでしょう?
言い換えれば、貴方は「0.999...と1との差はゼロには成らない」と考えておられるのですから。
循環少数の(9が無限個並んだ)0.999...は厳密に1と見なせます。
何故なら、どんなに1に近い1未満の実数を取ったとしても、0.999...はその実数よりも1に近いのですから。
No.5
- 回答日時:
>では、n が無限大の極限を考えたらどうなるでしょうか。
>これらの正三角形の高さは明らかにゼロに成るので、これらを繋いだジグザク全体は、x 軸上の線分 [0,1] に収束しますが、全体の長さは2に他なりません。
「ジグザク全体」 が 「x 軸上の線分 [0,1] に収束」するように見えるのは、視覚の分解能の限界からくる錯誤だと思います。
どんどん倍率を増やせる「バーチャル・顕微鏡」で見れば、「x 軸上の線分 [0,1] に収束」するようには見えぬはず…。
No.6
- 回答日時:
>ジグザク全体は、x 軸上の線分 [0,1] に収束しますが、全体の長さは2に他なりません。
何がどう収束したかなんですね。線分としての性質はどうでしょうか。例えば微分。普通の線分なら線分上の至る所で微分可能です(端はこの議論で重要ではないので割愛)。
正三角形での極限のほうを疑似線分と呼ぶことにしますと、この疑似線分は至る所で微分不可能です。
同一視できるという命題に対し、反例が一つでもあれば否定するには充分です。上記はその反例足りえます。したがって、普通の線分と正三角形由来の疑似線分は異なるものです。線分では端点間の距離として保証される長さが、同じ端点を結ぶ疑似線分では異なっていても、何ら問題はありません。
御回答有り難う御座います。
一つだけ補足させて頂きますと、
「正三角形での極限のほうを疑似線分と呼ぶことにしますと、この疑似線分は至る所で微分不可能です。」
と言われた点は理解致しました。確かに、極限では至る所で微分不可能に成りますよね。
但し、私の元々の質問の後半には、半円周によるスムーズな疑似線分の例も与えて置きましたので、
微分可能性云々は、今の質問の主旨からは外れていると思います。それから、半円の場合には、
それらを繋いだ点で微分係数が無限大になる欠点が有るのでしたなら、正弦関数等を用いても良い筈です。
例えば、y_n = (1/2^n) sin (2^n x) (n = 1, 2 , … ) という正弦関数を考え、
x が 0 から pi までの区間での長さ L_n を計算すると、自然数 n の大きさに関わらず、どれも全て、
L_1 = L_2 = L_3 = … = \int_0^pi d x (1 + cos^2 x)^{1/2} \equiv L_0 に一致していて、
L_0 は明らかに pi より長く、n が無限大での極限図形の長さも pi より長い L_0 に一致するべきですね。
詰まるところ、一番重大な疑問は、「正弦関数等のスムーズな図形で近似された疑似線分の極限は、
一体どういう図形に成り、その長さは幾らなのですか?」という事です。
具体的な話として、y_n (x) の絶対値は | y_n | \le (1/2)^n ですから、n を十分大きく取る事に因って、
幾らでも小さく出来るのですから、y = 0 の x 軸に限りなく近づく筈ですね。それ以外に何が有るでしょう?
数学者に拠って、或は、疑似線分の図形の選び方に因って、極限の長さが違う「疑似線分」が
無限に多く存在してるとしたら、それこそ大変な事実だと思うのです。
また、フーリエ級数でこういう矛盾が全く起きてないのだとしたら、それも不思議ですし。
結局、itshowsun さんの言われたフラクタル次元とか、ハウスドルフ次元?の方が関連性が有りそうなので、
自分で勉強して見ます。今迄の議論は無駄にはならなかった様です。有り難う御座いました。
No.7
- 回答日時:
#4です。
本来の回答とは別な部分で「同意できない」と書かれているのが不思議ですが…それは一旦脇に置き。
#2の円に関する疑問は興味深い反論です。
でもこれも、最短経路を考えに入れると分かります。
円の面積を求める時、外接する6角形を考えてみます。
この6角形は明らかに、円よりも線の長さが長い。
よって、12角形を考え、より短い経路を通るようにする。
これを繰り返せば、最短経路を通る図形により近似することができる。
つまり、良い近似と悪い近似の違いは、極限において最短経路となることが保証されてるかどうかですね。
wikiによると、直線とは
1.二つの異なる点を与えれば、それを通る直線は一つに決まる。
2.一つの直線とその上にない一つの点が与えられたとき、与えられた点を通り与えられた直線に平行な直線を、ただ一つ引くことができる。
という性質を持つそうです。
1は最短経路であること、2は角度が一定であること、という風に解釈できます。
どちらも満たさない図形は、近似とは言えないのです。
ところで、
> 言い換えれば、貴方は「0.999...と1との差はゼロには成らない」と考えておられるのですから。
とは、どの部分から思われたのでしょう?
(n→∞)という表現は、部分的な極限値を表現できないので、limを使います。
#2や#3で、1/nがゼロと同一視できないというのは、
lim[n→∞]sign(1/n) = 1
という意味であって、
sign(lim[n→∞]1/n) = 0
とすれば、これはもうゼロと考えるしかありません。
実数として考えた場合、正しいのは後者の解釈ですね。
No.8
- 回答日時:
無限に関する別の見方の回答も提示しておきます。
その前に、極限値は必ずしも存在しない、ということを踏まえておいてください。x/xはx→±0での極限値は1です。しかし、x=0で解を持ちません。0で割ることは、たとえ割られる数が0であっても解がないからです(なぜという解釈は割愛)。
x→±∞も同じく、x/xの極限値としては1であっても、±∞/±∞は解を持ちません。±∞は数ではないからです。数でないものを直接的に演算することはできません。
>では、nが無限大の極限を考えたらどうなるでしょうか。
極限値としては、正三角形を無限に分割した結果の『曲線』は、普通の線分と軌跡は一致します。しかし、それは仮想的な概念です。あたかも実在する曲線のように、直接扱うことはできません。
従って、対象を直接扱うような通常の数学での実在概念とは矛盾しそうな結果を得ても、特に問題はありません。
P.S.
>もし、こんな簡単に起こるパラドックスが、数学では問題視されてないとしたら、大変な話だとも思うのですが?
いろんな意味、方法で解決されているんですよ。聞いている限りでは、かなり昔、数学的な遊びとして、クイズ的に一般人に示されたものらしいです。
無限が絡むと、一見するとおかしくなりそうな別例を挙げておきます。証明は示しません。
「自然数は、0、1、2、3、…と無限に数字を並ぶものである。では、それを無限数列として集合としよう({0, 1, 2, 3, …})。
その集合は全ての自然数を並べ立てたものであるにもかからわず、その集合に含まれない自然数が少なくとも一つある。つまり、自然数を0から無限大まで並べ立てた集合では、自然数を表せない。」
このことは数学的事実ですが、もちろん自然数には何の矛盾も含まれません。
No.9
- 回答日時:
ついでです。
他の回答者様へのお礼欄を見て、ちょっと気になったことを。>循環少数の(9が無限個並んだ)0.999...は厳密に1と見なせます。
その通り。0.999…は厳密に1、言葉を変えれば1の異表記です。
>何故なら、どんなに1に近い1未満の実数を取ったとしても、0.999...はその実数よりも1に近いのですから。
ダウトです。無限を甘く見ては駄目です。無限に何を足しても無限ですね。では、こういう数を考えてみましょう。
1.0.999…(既に無限個の9が続いている)…『1』999…(1の次は9がまた無限個続く)
2.0.999…(既に無限個の9が続いている)…『2』999…(1の次は9がまた無限個続く)
1と2における9以外の数、『1』と『2』は同じ桁にあるとしておきましょう。この二つも、「どんなに1に近い1未満の実数を取ったとしても、はその実数よりも1に近い」数になりますよ?
0.999…=1の証明は、1/3=0.333…の両辺を3倍するとか、x=0.999…と置き、10x-x=9から求めるとかあります。数学基礎論に厳密な人は、それらは証明になっていないと言うことがあります。
0.999…=1の誰からも文句の出ない証明は、自ら探して理解してみてください。無限大について云々するなら(これは数学基礎論に深く関わる行為であることに注意)、それくらいはしておくべきことです。
もし「そういうもので、それで問題ない」で片づけたくなるなら、正三角形の件も「そういうもので、それで問題ない」としておいたほうがいいでしょう。1=0.999…のほうがずっと単純そうに見えることは分かるはずで、それすら放棄するなら、もっと難しい問題は放棄すべきです(無限大の濃度、つまりアレフなども絡んでくる)。
この回答への補足
え~と、元々の質問者 nicely007 ですが、
lazydog1 さんの回答を読んでちょっと気になったので、補足致します。
(もっと早くやれば良かったのですが、今は時間が少し有るので、簡単にまとめます。)
lazydog1さんの言葉を引用しますと、
>1.0.999…(既に無限個の9が続いている)…『1』999…(1の次は9がまた無限個続く)
>2.0.999…(既に無限個の9が続いている)…『2』999…(1の次は9がまた無限個続く)
>1と2における9以外の数、『1』と『2』は同じ桁にあるとしておきましょう。この二つも、
>「どんなに1に近い1未満の実数を取ったとしても、はその実数よりも1に近い」数になりますよ?
ちょっと待ってください。
0.999…(既に無限個の9が続いている)…『3』999…(1の次は9がまた無限個続く)
のほうが、0.999…(既に無限個の9が続いている)…『2』999…(1の次は9がまた無限個続く)
よりも明らかに1に近いと思いますが。前者は、1未満の実数であり、後者よりも1に近いでしょう?
ですから、lazydog1 さんの書かれた、
「この二つ(上の1.と2.の例)もどんなに1に近い1未満の実数を取ったとしても、
はその実数よりも1に近い数になりますよ?」に対する反例になりませんか?
私のこの反例は間違ってますか?
そもそも、9だけを並べる理由は、それよりも大きい一桁の整数が無いからなんでしょう?
ですから、例え、誰かが lazydog1 さんの様な小数の例を挙げたとしても、いつも、
0.999…(無限個の9が続いている)の方が大きい事になってしまう訳です。違いますか?
No.10
- 回答日時:
NO2,funoeです。
列(数列とか図形列とか関数列とか)を考えたとき、
『すべの「項」が持っている性質なら、「極限」にもそれを引き継がれるだろう。』
という直観に従って「矛盾」を感じているのでしょうが、そもそもこの命題が正しくありません。
1/nは、すべての項で正数ですが、極限は正数ではありません。
NO2(asano_nagiさん)は、すべての項が集合Aの元であっても極限がAの元でないこともある、
また、すべての項が有理数でも極限が有理数でないことがあると指摘してくれています。
すべての項で「長さが2の曲線列」の極限の曲線の長さが2であることは必ずしも正しくないのです。
[0,1]を定義域とする関数列fn(x)=x^nは、すべての項(任意のnに対するfn(x)=x^n)で連続関数ですが、極限は不連続関数です。
ps)蛇足ですが、「曲線列」や「関数列」の収束、極限を論じるときには、各項の間の距離を定義する必要があります。
上記記述のなかで、図形列や曲線列、関数列については、常識的な距離を想定しています。
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