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 日本語を勉強中の中国人です。先日、「こわがる」と「おそれる」の違いについてお伺いしました。とりあえず解決できました。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8556191.html

 今日、スキマスイッチの「全力少年」の歌詞に「怯えてたら何も生まれない」というせりふに出会いました。
http://www.uta-net.com/song/25879/

 この「おびえる」も「こわがる」と「おそれる」に似ているようで違いがよくわかりません。「怯えてたら」の箇所を「こわがってたら」か「おそれてたら」に変えましたら、ニュアンスは変わるでしょうか。

 また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

「おびえる」と「こわがる」では、「おびえる」のほうが恐怖反応の度合いがより深刻な印象になります。

「あの子、あなたをこわがっているのよ」なら、小さい子どもが知らない大人に会ったときよく見せる、微笑ましいくらいの反応として、さらっと言えるセリフですが、「あの子、あなたにおびえているのよ」となると、その子のこわがり方が普通ではないことを示しており、言外に「あなた、あの子に何かしたわね」と詰問するようなニュアンスのシリアスなセリフになる、という感じです。この歌詞は全体に非常にシリアスですので「おびえてたら」のほうが「こわがってたら」よりふさわしいといえるでしょう。

一方「おそれてたら」ならどうかというと、何をおそれるのかという、その対象によって、意味合いが全く違ってくるので、「おそれてたら」のように目的語なしに用いられることは、普通ありません。たとえば、「神をおそれる」だと、単なる恐怖ではなく、崇め敬う気持ちのほうが強くなりますし、「現状に満足してしまうことをおそれる」や「落雷・竜巻のおそれがある」だと、懸念、心配の意味になります。また、「おびえる」「こわがる」のような恐怖反応そのものを表すことばではないので、「幽霊をおそれる」「死をおそれる」のような恐怖の意味で使う場合でも、恐怖の対象であるということを抽象的に示すだけで、恐怖感はイマイチ伝わりません。「失うことをおそれてたら」などとすれば、一応、意味は通じますが、「おびえてたら」に比べ、いかにも説明的な感じになります。
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この回答へのお礼

 ご丁寧に教えていただきありがとうございます。とても参考になりました。

お礼日時:2014/04/22 21:06

「恐れる」「怖がる」は、その対象に重点を置いた他動詞です。


「神を恐れる」
「蛇を怖がる」
のように、恐怖の対象として神や蛇があることを表現しています。

「おびえる」は、恐怖を感じている内面の心理に重点を置いた自動詞です。
「狼の声に怯える」
のように、恐怖の対象である狼の声によって心が怯えている状態を表現しています。

前段に、「さえぎるものはぶっ飛ばして まとわりつくものかわして」という歌詞がありますが、「さえぎるもの=大人」「まとわりつくもの=世間的な常識」といった意味だろうと思います。
「怯えてたら何も生まれない」を置き換えると、
「(大人や常識を)こわがってたら何も生まれない」
「(大人や常識を)おそれてたら何も生まれない」
というニュアンスになります。
つまり、恐怖の対象としての「大人や常識」というものに重点が置かれた表現になるわけです。

「怯えてたら何も生まれない」の場合は、恐怖の対象よりも、自分自身の内面的な心理状態に重点が置かれていることになります。
この意味で、ニュアンスは変わってくると考えてよろしいと思います。
  
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この回答へのお礼

 早速のご回答ありがとうございます。大変参考になりました。

お礼日時:2014/04/22 21:00

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