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首相と大統領が一つの国にいる場合がありますが、これはどうなっているのでしょうか?

A 回答 (5件)

首相と大統領が同時に存在する場合に、どちらがトップなんだろう、



という疑問は、私自身も抱いたことがあるので、お気持ちはよくわかります。
今、時々人に社会も教えるようになって、だいぶ見方が変わってきました。私の見解をまとめておきます。

結論から言うと#2の方がおっしゃるように、ドイツ型とフランス型があり、首相と大統領が同時に存在していても、どちらが元首かが異なっていたり、元首であっても実質的な国の代表でなかったり、ということがあります。
中国型、というのを無視できませんね。国家主席と首相という関係ですが、時代によって、国家主席はほとんど表に出ない場合があります。共産党の中での序列は、役職名で呼ばれるより、「ナンバー2」「ナンバー3」という事実上の序列で日本国内で報道されることが多くなってきていますよね。某国で、「国家総主席」は長らく空位のままで、「主席代理」を名乗る人物がいても、実質上ナンバー1なわけです。

また、イギリス型・コモンウェルス型を考えると、タイプは2つに分けられないことがわかります。カナダやニュージーランド等で、国家元首は未だに イギリスのエリザベス2世女王ですね。しかし、カナダでは事実上、首相が元首でもあります。2頭体制ということです。

メドベージェフとプーチンの関係も、双頭の蛇の関係に例えられますね。お互いに大統領と首相の立場を入れ替えたわけですが、傀儡政権という批判も初め出ました。立場を入れ替えても、
大統領が事実上 首相 の仕事を引き継ぎ、
首相 が事実上 大統領の仕事を引き継げば、
上下が逆転した、ということは起こりません。あくまで、あの2人の関係というより可能性の話です。


どちらがトップなんだろう、
という疑問を抱く理由について、私が得た一つの結論は、
日本では、一番偉いのは内閣総理大臣(偉いという言葉は使わなくても、行政のトップは総理)ということを教え過ぎてきた、
ということだと納得しました。

まだ出ていないキーワードが、
直接選挙制と間接選挙制 です。
日本はまだ、国民の代表を選ぶ、というシステムが成熟していないのですよ。
システムがアメリカから与えられたものだから、という理由もありますし、民意の方も、多様性を認めずに大政翼賛会的になりやすい側面があります。立候補が4党5党に分かれた時点で、「たくさんあり過ぎて、どこに入れたら良いかわからない」 ということを言い出す有権者がいるでしょう? しだいに日本が、アメリカのような、わーかりやすーい、2大政党政治へと極端に傾こうとしているのですよ。もう少し、小党連立でも良いと思うのですがね。

で、そのアメリカでも大統領は間接選挙制ですが、国民が直接選んでいる感は強いですね。
対して日本では、例えば自民党に入れている人ですら、次の首班が誰になるか、読み切れないわけです。福田さんが首相になるとか、誰が予想したでしょうか?
間接選挙制には良い面もありますよ、東国原とか進次郎とか、大衆迎合的な首相が誕生しなくて済みますからね。まあ、日本の政治の良い面悪い面は話がそれるので、置いておきましょう。

ただ、日本は議院内閣制だということが大きい、と言いたかったのです。つまり、日本は国民の代表を選んでいるというのは建前で、代議士の代表を選んでいます。だから、元首というものが感覚としてつかめなくて、「あくまでも建前上○○が元首」 と言ったり、外交上の立場でバランスを取ったりします。日本には元首がいない、という学説まであるのです。

対して、アメリカが一番わかりやすいですけど、アメリカは建国の最初っから、王がいなかったわけです(イギリス国王を除けば)。誰のものでもなかった。だから、完全に、下から、自分達の代表を選び続けているのです。大統領は一時的に任期を定められて、「国のために全てを決める」ことを信任されています。まあ、大統領だって、議会ともめたら何も決められないですけどね。でも、核のボタンを持ち歩く権限はあるわけです。

では、大統領は全てを決めなければいけないのか? そんなことないです。実質的に、「最終的には大統領が全ての決定を下す」 という権限、
   特に拒否権 と 人事権
さえ持っていれば、普段は、自分の選んだスタッフに実務を任せて、寝て過ごせば良い。いちいち、医療政策だの外交政策だの経済政策だの、自分の頭で考える必要はありません(Wブッシュでもレーガン(映画スター)でも務まったのですから)。
首相と大統領で、内政と外政(渉外)を分けているという見方もありますが、そうじゃない、「政治の実務を担っているAさんが一番偉いんじゃない」、「Aさんを選んで、いつでもAさんをクビにできる人、Aさんのやろうとすることを止められる人が一番偉い」 のです。

だから、Aさんを選べない元首、Aさんをクビにできない元首、Aさんのやろうとすることを止められない元首は、ただのお飾り元首なのですよ。
> これはどうなっているのでしょうか?
の一番ストレートな答えです。


これは、会社の代表権のある社長と代表権のある会長に例えることができます。ただ、日本の会社では社長と会長の線引きがあいまいなので、最近はCEOという言い方で責任を明確にするようになっていますね。
もっと正確に例えるなら、会社の代表権のある社長と筆頭株主、と言った方が良いでしょう。株式会社は誰のもの、と聞かれたときに、会社は株主のもの、と答えたらだいぶ反発を招くでしょうが、かなり的を射た答えではあります。カンパニーは、株主に利益をもたらすため、株主の利益を守るために行動する、という見方が、モラルはともかく会社法的には正しいわけです。社長は会社の全てを決めていますが、会社は社長の持ち物ではありません。
政治のトップは政治の全てを決めていますが、国はトップの持ち物ではありません。
誰の持ち物か、を言い表すのが、元首の一つの定義です。


私がいろいろな国家の形態を見るにつけ、国の最も原始的な形は、
   軍事と徴税と刑執行(司法)と外交
に限られる、と思うようになりました。
社会保障だとか教育だとかは、国家がやっても良いですけど、財政さえしっかりしているなら正直、地方自治体がやっても良いと思うんです。いわゆる 小さな政府 ですね。

だから、なぜこれを持ち出したかというと、
   軍のトップが国のトップになるのが自然
ということを、改めて認識したからです。日本では、軍事クーデターはとんでもないことですよ、もちろん。でもタイ等で、国が混乱すると軍がクーデターを宣言するのは、なんとなく理解できるようになりました。民主化の進んだ国でない限り(まあタイはある程度民主化の進んだ国ですが)、

   一番強い者が、皆の安全を守り、皆からいろいろと集め、それを再分配する。
   一番強い者がルールを決め、外国との取り決めも決める。
   一番強い者に国民の人気も集まる(安定さえしていれば)。

ということに行き付きました。ただこれは権力の集中を意味しますから、
   首相と大統領で仕事を分ける
というように、人工的に、原始国家を脱しているわけですよ。ある意味どの国も、どんな仕事の分担が良いか、試行錯誤中かも知れません。
以上の通り、どうなっているか、の答えとしても、いろいろな角度からの見方があります。
長文失礼いたしました。
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この回答へのお礼

詳細なご回答をどうもありがとうございました。
深くて広いテーマであることが分かりました。

お礼日時:2014/06/27 21:56

日本の天皇は憲法では「象徴」ですが、他国から元首として認められています。

なぜなら、現在でも天皇の御璽(ギョジ=ハンコ)がなければ法の発布もできないし、三権の各長も任命できないからです。
ですので、日本は天皇の国です。

国の仕組みで重要なのは「最終的な決済(サイン)をするのは一人」ということです。日本なら天皇、イギリスなら国王(現在は女王)、アメリカなら大統領、カナダなどなら総督が国王の代わりにが署名します。

カナダ総督の役割:http://www.canadainternational.gc.ca/japan-japon …

もともと国家というのは、ほとんどの国が王政だったため、条約や法律発布などは元首の権限とされてきたのです。ですから王国はいまでも国家元首がこれを担います。

そうなると国王がいない国は「誰が最終責任者(サインをする人)になるか」というのが問題になります。
これが大統領制の本質です。

国によって多少の違いはありますが、大統領は、国家の代表者であり、元首であり、その国の象徴なのです。

これに対して、首相というのはどこの国でも行政府の長にすぎません。多くの国で三権分立が成立していますので、行政府である内閣を統括するのが総理大臣=首相です。

ただ、国の仕組みによっては内閣に大きな権限があって大統領は象徴的な立場であったり、大統領の権限が非常に強い国もあります。
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この回答へのお礼

「日本の天皇は憲法では「象徴」ですが、他国から元首として認められています。なぜなら、現在でも天皇の御璽(ギョジ=ハンコ)がなければ法の発布もできないし、三権の各長も任命できないからです。
ですので、日本は天皇の国です。」

三つの論理の飛躍(不合理)があると思いました。

一つ目。他国からどう思われるかで元首が決まるのではなく、国内法でどう位置付けているかが第一義ではないでしょうか。
二つ目。御名御璽がないと法の発布は出来ないいわれますが、国会で議決しないと法律自体があり得ません。形式的に最後に誰が捺印したかよりも、実質的に誰がその法律を作ったかの実権や実態が重要という立論が成立しそうです。天皇は捺印を拒否する権能を持たないことに留意ください。そこが大統領との根本的な違いです。
それに関連して、元首とは建前者か実権者かという定義問題も発生しそうです。
三つ目。日本は天皇の国です、という言葉の綾と、それを利用した詭弁。百歩譲って天皇が最終決定権を持っているとしても、だから日本を所有しているとは言えないでしょう。国家は全てそこに住む人々の共有財です、という論理もありえますし、それが今日の常識ではないでしょうか。

お礼日時:2014/06/27 22:19

厳密にいうと, カナダの国家元首は「カナダ女王」であるエリザベス2世陛下 (イギリス女王と同一人物), ですね>#3. でそのカナダ女王は通常カナダ国内にはいないので代理として総督がいる. けど, この総督自体も (法的にはともかく現実的には) 実権をほぼ持たない (ただしカナダの連邦首相は総督によって任命される). ただし任命権を持つということは自動的に罷免権も持つということになる.



あと, 中国 (などいわゆる「共産党国家」) では「共産党内の一組織として国家が存在する」と思った方がいい (「党は国家を指導する」という言葉もあるくらいだし).
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この回答へのお礼

カナダや中国の例を見ると、何でもアリだなという感じがしました。
ご回答をありがとうございました。

お礼日時:2014/06/27 21:57

国によって異なる



フランス型は、大統領に大きな権限(軍事や外交など)があって、首相は国内行政などの実務担当で言わば主席大臣としての位置づけ
このパターンは、ロシアとか台湾(総統だが)とか

一方のドイツ型は、大統領は国家の統一的なシンボルとしての役割で名目的な元首
行政の権限は首相にあり、大統領は議会の決定を追認して首相任命するといった形をとる
このパターンは、ドイツやイタリア、ポーランドなど
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この回答へのお礼

権限から見ると、大統領優位型と首相優位型とがある、ということですね。

ドイツ型は、天皇が、選挙で選ばれる大統領にとって代わられれば、日本も仲間入りしそうです。
それには憲法の第1章改正が必要ですね。

お礼日時:2014/06/25 22:04

大統領は国家元首です。

基本的に国民から選挙によって選ばれます。日本には大統領がいませんが,代わりに世襲の天皇陛下がいますね。
首相は議会から選ばれる行政府のトップです。権限は国によっていろいろです。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。

天皇は国家元首ではありません。象徴です。

が、大統領は国民から直接選ばれ、
首相は議会を通して間接的に国民から選ばれるのが基本だ

と受け取りました。

お礼日時:2014/06/25 22:00

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